出席:13人
配布プリント:2枚
Graduale Triplex 710ページ Kyrie
「旋法的に歌う」
通常唱にはネウマが記されていないことが多く、旋法を理解して歌うことが大切。フィナーリスとドミナントがどの音であるかを意識しながら歌います。たとえば、旋律の中でフィナーリスが、間隔を空けて立つ柱のような役割を果たし、その間を埋める音が、柱と柱の間にかかるカーテンのような旋律があります。
「ネウマは歌の基本の先生」
グレゴリオ聖歌にかぎらず、旋律の中には必ず骨組みとなる音があり、その部分に響きを持っていきます。ネウマは「どこに声を運ぶか」という歌の基本を教えてくれる先生。様式は違っても、ネウマで学んだことは、ほかの音楽に応用できます。
6月のネウマ <ペス・クワッスス>
オリスクスとヴィルガが結びついた2音符のネウマ。ペスと同じように2音目が重要。長さはペス・クワドラトゥスと同じですが、第2音をさらに強調します。
単独で用いられる場合は、①フレージングを区切って言葉を終わらせる、②発唱部で2音目を特に強調する、③反転カデンツァで使用される、という特徴があります。
組み合わせて用いられる場合は、①ネウマの分離により、さらに2音目を強調しながら、後続のネウマ群を従える、②オリスクスでは望ましいリズムを記譜できない場合に使用される、という特徴があります。
次回は聖霊降臨大祝日のミサの固有唱を歌います。