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5月25日 ルネサンス音楽を歌う1(東京)
出席:16名

①発声のポイントの復習
響かせる場所の意識: 前の方に輝かせるように
ハミング m~mi~a m~mi~e

☆宿題:下記の音の動きを、速く自在に歌えるようにする
音程が変わるときは木の葉の表裏がひらひら交代するようなイメージ
音程が上下で発声の位置を変えない
ドミドミドミドミドー
ドファドファドファドファドー
ドソドソドソドソドー

②Kyrie~Christe~Kyrie
曲の構造を確認しながら復習

歌い方の注意
☆曲の始め方とフレーズの歌い方
ルネサンスでは、初めはゆっくり、後に向かって活発に、ひびきの充実、そして終わりに向かってリラックス(収める感じ)
こういう音の動かし方が中世的、ラテン語的、グレゴリオ聖歌的。
(バロックになると最初から強い音でジャジャジャーンと始まる曲が出てくる)

☆各パートともフレーズの終わりに随所にカデンツが現れるが、その直前の導音が最重要。少し強めに歌う。

☆長い音は止まっているとつまらない
後に向かってひびきが広がる様に発展させる
音程を保って直線的に延ばそうとせず、短い単位で緊張とリラックスを繰り返してスパイラルに広がっていく様に

☆装飾音型は軽やかに
スピート感とキラリと輝く感じが大切

③Gloria
前回の復習と2枚目終わり(filius patris)までの読譜
(ムジカ・フィクタ、リガトゥーラについても復習)
歌詞を付けて歌う

☆Missa“Panis Quem Ego Dabo”は通模倣様式に基づく箇所が多い。
各文章(フレーズ)ごとに旋律が与えられ、それを全パートが模倣します。
KyrieでもGloriaでも、Cantusの第1旋律をTenorが模倣し、Altusの第2旋律をBassusが模倣しています。

☆フレーズの終わりがオクターブで同じ音になっているところは、下のひびきに上の音を重ねる。
例えば、CantusとTenorのadoramus teの終わり(2の直前)のレの音や、glorificamus teの終わりのレの音。


♪講座の最後にGloriaの1、2枚目を通して歌いました。
今日の学習で少し他のパートを聴く余裕ができ、各パートの旋律がどのようにからまりあっているかがわかって、曲の美しさを体感できました。次回の講座が楽しみです。

次回(6月22日)はGloriaの終わりまでの予定。
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by fonsfloris-k | 2009-05-25 14:00 | 講座レポート
5月23日 フランドル楽派の音楽を歌う(東京)
出席: S3、A1、T4、B2

<Obrecht "Salve Regina">
曲の最後から初めにさかのぼる形で、グレゴリオ聖歌を交えてセクションごとに歌いました。

グレゴリオ聖歌「Virgo Maria」で「i」→「o」→「a」への母音の移動を丁寧に。音程にも注意する。

母音「o」 母音を内にこもらせない。響きの焦点を作って、出す。
母音「e」 発音がゆるまないように。響きを上に登らせる。

テノール11番直前のフレーズでは、軽く抜くように歌ったら次を響かせるなどして「流れ」を作る。
スペリウス14番直前のフレーズでは、導音から終止への解決を意識する。1ページ最後の導音は飛び込まず、直前の他のパートの音を十分に聞いてタイミングを合わせる。8番直前の valle から雰囲気が変わることを意識する。
バスの6番 gementes et flentes は、gementesでいったん終わり、et flentes で新しく始まるように歌う。

<Josquin "Salve Regina">
カノンを除く4声で歌いました。4ページ目はコントラの音域が低いため、テノールと歌う場所を交換することになりました。

<本日のキーフレーズ>
すべてが立ち上っていくように。
フレーズの最後の響きに向かって体をコントロールしていく。
表現を「出す」ところと「抜く」ところがある。

自主練習は6月6日です!
がんばりましょう!
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by fonsfloris-k | 2009-05-23 14:30 | 講座レポート
5月23日 ルネサンス音楽を歌う2(東京)
出席:12人

Kyrie~Christe~Kyrie の復習
各パートに現れるテーマの確認
パート間の色々な組み合わせで小さいカデンツが随所に現れる(=音楽の流れを締める働き=いわば、塩を効かせる感覚)ことを敏感に捉えながら歌う

Gloria
前半の練習
特にAltusの2パートの練習に時間が割かれたため、別途パート練習の時間を設けることとなった。
(6/11と6/27の講座直前11時半~)

次回はGioria 全体の練習

☆後半の Mensura記号が変化する部分、黒い音符color部分の意味と歌い方が興味深いところですね。“計量記譜法”の資料を参考に読譜しておきましょう。
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by fonsfloris-k | 2009-05-23 12:00 | 講座レポート
哲郎先生のインタビュー記事
哲郎先生のインタビュー記事が、「教育音楽」6月号(音楽之友社)に掲載されています。

Interview 「音楽史を遡り、音楽の本質へと近づく旅」 花井哲郎
http://www.ongakunotomo.co.jp/magazine/kyoikuongaku_c/index.html

「教育音楽」は、音楽教育関係者向けの雑誌です。音楽史の道筋に沿って和音を体験することの重要性や、歴史的にみた各声部の意味、聴き合い・響き合うことの感動などについて、哲郎先生はわかりやすくお話しになっています。
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by fonsfloris-k | 2009-05-22 11:15 | 資料
花井尚美&アントネッロ
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花井尚美&アントネッロ
『フランス歌謡(シャンソン)の歴史』 <中世編>
☆5月22日(金) 19時開演 (18時30分前開場)
☆5月23日(土) 17時30分開演 (17時開場)
(2回公演、同プログラム)

会場:淀橋教会(JR山手線新大久保駅徒歩3分、総武線大久保駅北口徒歩1分) 
22日 1階 聖インマヌエル大聖堂
23日 2階 小原記念聖堂
http://www.ne.jp/asahi/yodobashi/church/
※22日の公演の会場は、会場側の都合により、「小原記念聖堂」 から 同教会内の「聖インマヌエル大聖堂」に変更になりました。

出演:花井尚美(ソプラノ)、西山まりえ(中世ハープ&オルガネット)
石川かおり(フィーデル)、濱田芳通(リコーダー&コルネット)

~プログラム~
「五月の日々も」(ヴァケイラス:12c)
「花よりも美しいひと」(モンペリエ写本:13c)
「旦那の前で奥様方に」(ラ・アル:13c)
「恥と恐れと疑惑」 (マショー:14c)
「親しき友よ」(デュファイ:14c)
ほか

入場料:4500円(全自由席)
<チケットのお申込み、お問合せ>
アントネッロ・コンサート Tel. 03-5685-2725 (10~18時)
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by fonsfloris-k | 2009-05-22 10:46 | 演奏会・CDのご案内
風呂リス
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inady 作


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by fonsfloris-k | 2009-05-18 10:40 | 古楽院の庭から
5月17日 フランス・バロックの合唱曲を歌う(東京)
出席:20名

①発声練習:
○倍音が鳴る声の響き(鼻腔から上方に共鳴)を作るために、ハミング~i~e~a(奥深く落ちてこないように)などで練習。鼻濁音を起点にするとコツをつかみ易い。

○イネガルの練習
(♪の順次進行の時に長短のリズムを付けて(=不均等に)歌う方法。スキップのリズムより3連符の長短程度に感じる方が良い。)
短音から長音に向かって穏やかに、優雅に。(飛び跳ねず、腹筋も使わない。)

○トリルの準備練習
頭の音にアクセントを付けないでゆるやかに始め次第に速く振れ幅も大きく、その後基準音に戻って伸ばす。

♪ 難しいですが、フランス・バロックの特徴を表現するための大切なポイントです。先生に次回も復習をお願いしましょう。

②“Te deum”の練習(全ページ)

・トリルの歌い方、上記のポイントを押さえて歌う。
☆単語の語尾から次の言葉への流れを作ることが大切。
☆子音は前に強くアクセント付けるのではなく、自分の方に向かってすばやくつまみ取る感じで発音する。(子音トルトル)

55小節:複付点に近く歌う。
67小節:remとomnisu は切り離す。
72小節:tur のr は3拍めの裏に入れる。
105小節:Hc. にトリルを付ける。
171小節:3拍子の意識、3拍目から1拍目への流れを作る。
242小節:verum とet は切り離す。
595小節:Tailles mimi はrere に訂正
596~605小節:フレーズの作り方。切る箇所とつなぐ箇所が重要。
non confundar in aeternum / in aeternum / non confundar / non confundar in aeternum
614小節:2部音符non は短く4分音符と4分休符程度に歌い切る。
以下同様に。

③“Miserere mei Deus”(P47まで)

29小節:仏風序曲の感じ。複付点のように鋭く歌い、荘厳さを表現。
16分音符から8部音符への言葉の流れを作る。(以下同様)
30小節:-gnam はdim.に。
37小節:-am から次の小節tu- につなぎ、更に緊張感を高める。
42小節:子音を拍の前に出してはっきりと。
99小節:Hc.のso の音は、解決前の不協和音の響きを作る上で重要。しっかりと保つ。
114小節から:速いテンポ。横に流れてよどみなく発音。
247小節から:フレーズの作り方。
Averte / averte faciem tuam / a peccatis meis
347小節から:16分音符はイネガルなしで。

♪ 以上、全てを網羅し切れていないと思います。是非、関西講座の レポートも参考になさって下さい。
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by fonsfloris-k | 2009-05-17 14:00 | 講座レポート
聖歌のサイト
哲郎先生から教えていただいた聖歌のサイトをご紹介します。

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グレゴリオ聖歌固有唱がザンクト・ガレンのネウマ付き、ネウマの情報反映した新しい四角譜と修正旋律で記譜されているありがた~いサイト:
Gregor und taube
http://www.gregor-und-taube.de/html/materialien.htm

その他『Graduale Romanum』の1961年版、『Liber Usualis』などがまるまるダウンロードできるすごいサイト(ただし超巨大ファイルなので気軽にクリック!しないように注意):
Sancta Missa - Gregorian Chant
http://www.sanctamissa.org/en/music/gregorian-chant/index.html
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Gregor und taubeのページは、ドイツ語です005.gif。ページの中から下にかけて一覧表が出てきます。この表から、祝日ごとの固有唱をPDFでダウンロードできます。ダウンロードしたPDFは、一見するとページがばらばらに並んでいますが、両面印刷して中綴じホッチキスで綴じると一冊の冊子ができるようになっています。

Sancta Missa - Gregorian Chantのページは英語です・・・013.gif。ダウンロードできるPDFは、どれも1000ページを超えるようなほんとうに大きなファイルですから、開いているアプリケーションをできるだけ閉じるなどしてからダウンロードすることをお勧めします。

PDFをあらかじめ表示せずに、直接パソコンに保存する方が負荷を少なくしてダウンロードできます。ダウンロードのページにたどりついたら、「click here to download」などのリンクを右クリックして(Windowsの場合)、表示されるメニューで「名前を付けて保存」を選んでください。お困りのことがありましたら、コメント欄にお書きください。
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by fonsfloris-k | 2009-05-15 17:32 | 資料
5月13日 グレゴリオ聖歌演奏法(東京)
受講:13人
配布プリント:なし

●通常唱

Ⅰ番(Graduale Triplex 710ページ~)のKyrie、Gloria、Sanctus、Agnus Deiを歌いました。

●Ⅰ番のSanctusの旋法と音部記号について
(Gloria、Agnus Deiも同じ)

第四旋法なので、finalisは「ミ」のはずですが、楽譜上では「シ」となっています。これは、付けられている「ハ音記号」が実は「ヘ音記号」であることを意味します。ではなぜ「へ音記号」を使用して、finalisが「ミ」となるように記譜しなかったでしょうか?その理由は、「ヘ音記号」を使用して記譜すると、「ラ」→「シ」の旋律の箇所で「シ」にフラットを付けなければならなくなります。それを回避するために「ヘ音記号」はなく「ハ音記号」が使用されています。

●旋法について

「旋法」は固定的なものではなく、protus(finalisが「レ」)においても、dominantがそれぞれ5度のprotus、4度のprotus、3度のprotusなどがあります。また、その他に「ドの旋法」「レの旋法」「ミの旋法」という、dominantとfinalisが同一の旋法などもあります。

●ネウマ「サリクス」の復習

salicus(サリクス)は「誘導のネウマ」です。アクセントのある音節がsalicusで記されている場合は、その音節の響きを強調するように歌います。語の末尾など、アクセントのない音節がsalicusで記されている場合は、次の語が重要な言葉であることが多いので、次への「つながり」を意識して歌います。

●固有唱

昇天のミサの固有唱の Introitus、Alleluia、Offertorium、Communioを歌いました。Offertorium以外は、Graduale Triplex 235ページ~の曲を歌い、Offertoriumは、Offertoriale Triplexのversusが3番まである長い曲を歌いました。
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by fonsfloris-k | 2009-05-13 19:00 | 講座レポート
5月11日 グレゴリオ聖歌を歌う(東京)
ミサ固有唱

ザンクト・ガレンのネウマの形を四角譜でもなるべく忠実に歌えるよう表した楽譜でやりました。
ネウマについては最後にまとめて記載します。

1.入祭唱 <P11.Cantate Domino 第Ⅵ旋法>

・詩編を唱える時の音の高さをテノールと呼び、テノールはその旋法のドミナント
・言葉の流れを途切れないように歌うことが大切
・反復は一つ一つつぶれないように丁寧に歌う 
・子音は思っているより丁寧に発音する
・先に進んで歌うところと、ゆっくり進むところを感じる

2.アレルヤ唱 <P12.Alleluia 第Ⅰ旋法>

・同じモチーフで歌う部分がある
・versus…独唱部分、節
・finalis や dominantでは無いがファの音も大切な音

3.奉納唱 <P13.14. Iubilate Deo>

・中世では長い"Versus"が付いているが、廃止され現在ではそんなに長くはない
・メリスマは軽やかに
・先に進んで歌うところと、ゆっくり進むところを感じる
・一つのかたまりで途切れない

【ネウマ】
エピゼマ…テヌートが付いているようにゆっくり歌う
オリスクス…次の音へ行く為に勢いをつけて歌う
C(Celeriter:速い)…速く、軽やかに
T(Tenete:保つ)…ゆっくり
X(Expectare:待つ)…手前の音を長く歌う、息継ぎ?
その他、子音を同じ高さで言う記号、子音を違う高さで言う記号など

次回:Communio など、Graduale 以外のミサ固有唱。
今までの通常唱などを含めて一通りミサの流れを歌う予定です
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by fonsfloris-k | 2009-05-11 14:00 | 講座レポート