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3月28日 フランドル楽派の音楽を歌う(関西)
受講15名(S4、C4、T4、B3)

★練習曲
Josquin des Prez 作
・Gaude virgo
・Salve regina a 4
・Ave Maria...virgo serena

※Gaude virgo については音の確認をしながら丁寧に、今年の課題である他の2曲も一通り歌った。

●Gaude virgo を歌う
wi唱でパート毎に歌った後に4声であわせる。

<1>パート毎にwi唱でメロディの感じ方を習う。
先生が一緒に歌いながら、とくに音程のとりかたやフレーズの感じ方の修正すべきところを示してくださる。

※注意点
スペリウス
・4段目後半、裏から始まるセミの連続、表拍を1つ1つよく感じて

コントラ
・はじめの音、よく倍音を鳴らしている声で
・②のすぐ後のド、低く意気消沈した音ではなく
・②′のコロルの連続、頭がどこにあるかよく感じて
・④のあとの「レ-シ」の跳躍、上がった「シ」の音程正しく

テノール
・①の「deo plena」の歌詞がつけられた部分「レドラ・ドシ♭ラ」の歌い方。それぞれの音程関係及び「レドラ」の「レ」、「ドシ♭ラ」の「ド」の入り口とその後へのつなげ方に繊細なニュアンスを。
・②′の連続する「ラ」の2つ目、その後の連続する「ミ」の2つ目、それぞれ1つ目は前からの繋がりの終わりで、2つ目は次へと始まる。
・③、長い休符のあとの裏からはじまるセミの連続、表拍を1つ1つよく感じて。④にある裏からの連続のセミも同じ。

バッスス
・うたいはじめの2つの音。1つ目の音が始まった瞬間から次を生み出していく。倍音がなりそこから次が(zuvuzuvuzuvu…と先生は表現されている)育っていくようにはじまる。結果、2つ目の音はそう歌わないときよりも明るく開いているように聴こえる(そう歌っていないときは少し低いような印象)
・始まり現れる2つの同じフレーズ、その終わらせ方(plena、penaと歌詞のつけられた部分)、「シ♭→ラ」はwi-iとする。「シ♭」「ラ」を同等に置いてしまう、音音音、と1つ1つ同等に歌ってしまう、1つ1つの音に「決め」、をしてしまうのをやめる。終わりの音を“気が抜けたように”にするのではなく、前の音から繋がってきてたまたま音程が違う結果、という印象がほしい。即ちwi-i。②のロンガも同様。
・③の「gaude」の上行形のセミの連続は「wi-i、wi-i」と順当に。「wi wi wi wi」と1つ1つにしない。


<2>4パートをwi唱であわせる

※注意点
スペリウス
・③のコロルミニマ2つとその後ろの白いミニマ3つの5つの音の下行(2回とも)のwiのつけ方「i-wi i-wi-i」

コントラ
・最後の音「レ-ラ」の響きをよく感じて自分の音を存在させる
・②′の3で数える部分早くならないように注意。wi-iは、6つのコロルを順当に明確にきっちりと「wi-i wi-i wi-i」となる。よって、2つ目の音は前の音からの繋がりの“おわ
り”で、3つ目の音「ソ」のセミコロルは“はじまり”なニュアンス。同時に早くならないように“頭”をよく感じる。

テノール
・②のはじめのリガトゥラ、繋がっていることをパートとして実現させて。リガトゥラで書かれている“見ての通り”の音を実現して。
・③長い休符の後、2つ目のセミ「シ」高くとって次の「ド」と狭く。5つ目「ミ」も高くとるように注意。

全体
・他の2つの曲よりも「i-wi i-wi」の連続の曲で、その意味ではよりフランス的。そのような部分をよく表現する。
・常にしたい声の響きの位置に注意。「n-wi…、n-wi…、iya-ya-ya-i…」と、前のほう、鼻のほうをよく使って倍音のある音を常にもたせる。

※フィクタ指示
スペリウス
・①の前のミニマ:ド→ド#
・⑤の3つ前のセミコロル:ド→ド#

※練習番号②′の追加
スペリウス:3段目、後ろから14こ目、ミニマの「ファ」
コントラ:3段目のコロルの開始
テノール:3段目頭のセミ
バッスス:2段目後ろから4つめのセミ「レ」


<3>歌詞をつけて歌う
全体が3行ずつ韻を綺麗に踏んだ詩になっている。言葉を歌うと同時に、そのような詩を歌っていることを理解して歌う。「一行目二行目三行目」を歌い進めていることを、また、今まさに韻を踏んでいるのだ、と、歌いながら認識、理解していること。

※歌詞付けの変更
コントラ
・2段目終わり「pati」の「pa」、後ろから6つ目(3になる前)のセミ「ソ」から。


※注意点
イントロ~②
・スペリウスとコントラ「ラシ♭ラ」低くならないように。
・テノールとバッスス「quia」の「-ia」。「やーぁ」の「や」が潰れないように。顔面の前にある響きがほしいが潰れた「あ」にならないように。「i」の響きをしっかり維持しながら、しかし美しい「a」へと移行する。
・テノール「cum pudoris」の「pu-」の「u」の発音注意。

②~
・バッスス「ラシ♭シ♭ラ」の「ラ」低くならないように。

④~
・詩の内容は昇天していっているところ。
・2ページ目、コントラ「scandis」の「-dis」長く伸ばさずしっかり切り上げる。

⑤~
・「ubi」の「u-」発音注意。
・「In perenni gaudio」=「永遠の喜びのうちに」。(楽曲の)初心に帰るようにうたう。
・コントラ、⑥の5つ前の「シ」は♭したいところだがしっかり「シ」で。
・テノール、⑥の前の3つの音の上行形「gaudio」はっきりと。
・コントラ、⑥の前6つ目から、歌詞変更「in perenni gaudio」をそれぞれ音節に当てはめて。


●Salve regina a 4 を歌う
カノンするパート毎同じ高さで歌ったあと、男性女性2声ずつのカノンをあわせ、最後に4声で通した。

<1>上2声、下2声、それぞれ同じ高さで歌詞で歌う
音程のとり方、フレーズと歌詞のニュアンスについて習う。

※女声注意点
・「salve」の「-ve」を断定したように強調してうたわない。「-a-」母音の中から生まれてくるように美しくエレガントに降りたつ「-ve」。「ラ-ソ-ラ-レ」の2つの目の「ラ」の音程をしっかり意識しあるべきところに。
・「misericordie」の最後、練習記号Bの前の3つめ4つめに連続する「レ」、2つ目に少しアーティキュレーションさせる。
・Bの前の「-die」はフィクタを生かし「ミ-ファ」な音程関係を歌う。
・3段目のはじめの付点を含む音達、1つ1つの音音音の提示にならないように。
・3段目Cの前「nostra」の「-tra」の歌詞がつけられている「ソ」は前のフレーズの終わりであり次のフレーズの始まりになっているように歌う。
・下から2段目G「O clemens」のコロルミニマとその次のセミの連続する「ラ」、アーティキュレートするように。

※男声注意点
・4段目Cの後「clamamus」の「ラ」しっかり音程高く。
・4段目後半「exules」のフレーズにある「ド-ファ」の音程注意。この曲は全体に4度のアンニュイな音程関係が特徴であり、5度にある決然としたものではないその4度の雰囲気を認識して丁寧にそれを表現しうたうこと。
・5段目D「ad te」の「te」のリガトゥラ、なだらかに、繋がっているように。「et flentes」の「et」の「ミファ」、ワフンで。
・下から4段目Fの後「シ♭」音程注意。


<2>2声ずつカノンで歌う

※女声注意点
・コントラ、5段目「suspiramus」の「-ra-」の「シ」低くならないように。
・コントラ、E「eja」の音程注意。女性2パートとも「ergo」の「ラ」低くならないように。
・F、「et Jesum」歌詞注意。
・下から4段目後半「fructum」の「fru-」の「u」発音注意。

※男声注意点
・Fの前「converte」の「-verte」音程注意。
・下から3段目「post hoc」の歌詞「ぽすと」とリエゾン。

<3>4声であわせる


●Ave Maria...virgo serena を歌う
詩のつくりについて確認し、いきなり歌詞で4声で歌う

<1>詩を見る
Aveで常に開始される4行ずつの詩で、行末が韻をしっかり踏んでいることを認識する。

<2>4声で歌詞でうたう
Ave毎の詩の各セクションをうたっていることを認識して歌い進めること。

※注意点
・2ページ目④前まで一気に歌い、「ミ」が常に低くならないように注意、と。
・④⑤はスペリウスとテノールが同じことを追いかけて歌っていっていることを確認。

※歌詞付け変更
・スペリウス3段目「fuit」。8つめ9つ目のコロルセミについたタイを削除し「fu-it」。


★次回へのアドバイス
それぞれの単語の意味、言葉を認識し、どのように歌うかアイディアをもっておくように言われる。今後の課題の1つ。

(TI)
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by fonsfloris-k | 2010-03-28 13:30 | 講座レポート
3月27日 ルネサンス音楽を歌う(関西)
於母の家ベテル
受講:28名(S9、A12、T4、B3)

内容
<1> Victoria, Gaude Maria virgo
・ 言葉のアクセントや抑揚に従って旋律がつけられていることを感じて歌う。アクセントのある音とない音の差を出す。
・ [u]の音が浅くならないように。
・ inのnとuniversoのuのリエゾンを忘れない。
・ 母音を鳴らす位置を前の方で。
・ 装飾的な箇所は軽やかに。
・ ♯がついたところは特別なところという意識を持って。

<2>Victoria, Laudate pueri
・Laudate pueri、Nisi Dominusは聖務日課の晩課で歌われる詩編。
・ 左側ページのグループと右側ページのグループとの2重合唱。詩編の各節を交互に歌ったり、同時に歌ったりする。
・ 左側上からCantus 1、Cantus 2、Altus 1、Tenor 1。右側上からCantus 3、Altus 2、Tenor 2、Bassus。ソプラノが3部、アルトが2部、テノールが2部、バスが1部に分かれる。
・ 全音上げにする。
・ Altus 2の3段目の最後から6番目の音符(minima)はラでなくソ。
・ 2枚目右側ページCantus 2の1段目最後の音(コピーがつぶれている)はsemibrevisでシ♭。
・ 2枚目まで大きな楽譜で全員で歌ってみる。

配布プリント
・Laudate pueri、Nisi Dominusの歌詞カード(A3 1枚)

(NI)
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by fonsfloris-k | 2010-03-27 15:45 | 講座レポート
3月27日 グレゴリオ聖歌入門(関西)
於母の家ベテル
受講:33名

内容
<1>今年は新しいテキストで
・ グレゴリオ聖歌を、ミサ通常唱、ミサ固有唱、聖務日課、諸曲、というジャンル分けの観点から学ぶ。
・ 今年は各講座がばらばらの内容を学ぶので、発表会で一つの典礼としての形式を持つことはできない。

<2>教会旋法
・ 旋律のありかたを8つに分類している。本当はもっとたくさんあり、無理に8つのどれかに押し込めたような聖歌もある。
・ 8つの教会旋法を、それぞれfinalis(終音)とdominant(旋法を支配している音)に注意しながら、特徴的な旋律を歌って響きを感じてみる。
・ 一つの音の中に多数含まれている自然倍音のうち目立つものがオクターブと5度。finalisとdominantが5度になっているのが正格の旋法(第1、3、5、7旋法)
・ 変格の旋法(第2、4、6、8旋法)はfinalisとdominantが3度、4度、3度、4度(「2468は3434」と覚える)。
・ 「自分が歌う」のではなく、みんなの中で響きが広がっていくように、響きをいただきながら自分も響いていく。天と地がつながっていて、その間に自分がいてつないでいるイメージ。

<3>聖歌の様式
・Syllabic、Oligotonic、Melisma。

<4>Syllabicなミサ通常唱
Kyrie(P.2上)
・ 第3旋法に分類されているが、もともとそうであったかはわからない。なぜわからないか?→楽譜がないから。右上にXI-XIII.s.と書いてあるのは11-13世紀の写本に残されている、というだけで、聖歌そのものは楽譜のない時代からあり、それがいつかはわからない。
・ Kyrie eleison.3回、Christe eleison.3回、Kyrie eleison.3回歌うのが伝統的。現代は2回ずつになっている(この楽譜も2回ずつ歌うようにbis.と指示されている)。3回ずつ歌う歌い方で交互に歌ってみる。
・ 悔い改めの気持ちをもって歌う。Kyrie eleisonはギリシャ語(ラテン語ではDomine miserereの意味)で、古くはKyrieはもっと何回も繰り返していたと思われる。
Kyrie(P.2下)
・連祷の一部。延々と続く古いKyrieの形を残している。
Gloria(P.3)
・ 第4旋法。ミがfinalis、ラがdominant。
・ 言葉を唱えることが目的なので、言葉の抑揚に気をつける。
Sanctus(P.4)
・ どの旋法にもあてはまらないような感じなので、おそらく古いものと思われる。
・ Sanctusの前に歌うPraefatio(P.4左)も歌ってみる。
Agnus Dei(P.5)
・ どの旋法にもあてはまらないような感じなので、おそらく古いものと思われる。

<5>OligotonicやMelismaなミサ通常唱
Kyrie(P.5)
・ Melisma。第8旋法。
・ 5行目の最初の複重線の前にあるcustos(次の音を示す記号)に注意。
Kyrie(P.6)
・ Melisma。第5旋法。
・ 現代まで好まれて歌われている。和声的で比較的新しいもの。おそらく15世紀ごろには成立していたが、11-12世紀ごろには成立していなかったと思われる。
Gloria(P.6)
・ MelismaというよりはOligotonic。第4旋法。
・ この聖歌はGloriaの歌詞の表情をとてもよく表現していると思う。

配布プリント
・「フォンス・フローリス古楽院関西講座 グレゴリオ聖歌 2010年度」P.1~P.14(A3 7枚)

(NI)
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by fonsfloris-k | 2010-03-27 13:30 | 講座レポート
3月14日 フランス・バロックの合唱曲を歌う/ガイダンス(関西)
於母の家ベテル
受講:19名(S11、A3、T4、B1)

内容
<1>フランス・バロックの講座で学ぶこと
・ ルネサンス・ポリフォニー音楽からのアプローチを大切にしながら、フランス・バロック独特の様式を学ぶ。
・ フランス的な響きにするため、17世紀フランス式ラテン語発音で歌う。
・ 独特の様式を学び、本来の演奏を再現することによって作品の良さを引き出すのが「古楽」。

<2>フランス・バロックの特徴
発音
・ 発音が違うということは母音の響かせ方、声の使い方が違う。母音はだいたい鼻母音だと思って、前の方、上の方で響かせる。鼻の奥にこもらせるのとは違う。目安になるのは、[ng]という時に響く場所。
・ 「ビヨン」で前の方にビリビリ振動するような音で発声練習してみる。
・ 特徴的な一例としてtuumで発声練習(テュオン:tuのuは「イ」の口をして「ウ」という。umは鼻母音)。tuには緊張がありumで解放される感じ。tu→umはテンション→リラックス。
イネガル
・ ソ〜ファミ〜レド〜レミ〜ファソ〜をum〜tu→um〜tu→um tu→um〜tu→umで歌ってみる。その時に「物理的にはumの方が長いのに感覚的にはtuの方が長く感じる」歌い方をする。これが実はイネガルの極意!!
・ イネガル (ノート・イネガル notes inégales「不均等な音符」)とは、1拍が幾つかの音符に分割されている場合、たとえ音符が均等な音価で書かれていても、長い音符と短い音符が交互に並んでいるかのように演奏すること。どの音符を不均等にするかは、拍子と音価によって変わる。原則として、イネガルは順次進行の場合に行い、同度反復と分散和音ではイネガルにしない。
・ イネガルは、不均等にすることが目的ではなく、それによって音楽がよどみなく優雅に流れるようにする。短い音から長い音へ向かう動きをひとまとまりにとらえる。
・ イネガルを歌う時に跳ねないように気をつける。

装飾
・ 振幅を広く、ちゃんと上下両方の音が聞こえるように。2度を歌うときは3度を歌うくらいのつもりで。
・ 長い音の場合はゆっくりから初め、次第に速く振幅も大きくする。前の音からまたがるタイがあって装飾がつく場合は拍の頭にアクセントが付かないよう伸ばしてからトリルに入る。短い音の場合は速い動きで数回の動きを入れる。

<3>Charpentier, Messe de Minuit
・ 17世紀フランスの音楽は5部編成が普通だが、これは例外的に4部編成。
・ Haute-contreは本来はカウンターテナーではなく高いテノール。私たちは女声のアルトで歌う。
・ 本来はa=392Hz(全音下げ)だったと言われているが、東京の本番はa=415Hz(半音下げ)で。関西の本番はa=392Hz(全音下げ)で。
・ tous(=tutti)と書いてある部分を合唱で歌う。

曲の構成
・ ノエル(フランスの古いクリスマスキャロル)数曲が原曲になっている。
・ オルガンミサ(Kyrie 3回、Christe 3回、Kyrie 3回歌うのをオルガンと歌で交互に演奏したりする)の伝統を受け継いでおり、歌で歌わない部分をオーケストラやオルガンで演奏する構成になっている。
・ 第1 Kyrieの1行目はオーケストラ、2行目は合唱、3行目はオルガンノエル。Christeはソリで歌う1回しかない。第2 Kyrieの1行目はオーケストラ、2行目は合唱、3行目はオルガンノエル。
・ 第1 Sanctus(Sanctus)はオーケストラ、第2 Sanctus(Sanctus)は合唱、第3 Sanctus(Sanctus Dominus Deus Sabaoth)はオーケストラ(したがって、Dominus Deus Sabaothと歌詞では言わない)。Pleni sunt〜は合唱。
・ 第1Agnusはオーケストラ、第2 Agnusは合唱、第3 Agnusはオーケストラ。従って、dona nobis pacemと歌詞では言わない。言わない歌詞は心で思う。
Kyrie
・ 4拍目から1拍目、2拍目から3拍目にスラーがかかっていてこの組み合わせが「ビヨン」となっているようなつもりで。
・ 8分音符イネガル。付点4分音符の後の8分音符もイネガルにするのを忘れない。
・ 41小節:Tailleの装飾。点がついている場合はその音から始まる。この場合はその音を1拍分のばしてから動き始める。

Gloria
・ Echoと書いてあるところは小さく、Fortと書いてあるところから大きく歌う。
・ gratiasの-ti-の子音やagimusの-gi-の子音は長く。
・ Domineのeの音は下に落ちない。iのまま上の方で。
・ peccataのc-ca-は「ッカー」と飛ばない。
・ 10小節:Taille 1拍目cis → c
・ 14小節:Haute-contreに装飾つける。

<4>Charpentier, In Nativitatem Domini nostri Jesu Christi Canticum
・ 小さなオラトリオ。語り手、天使、羊飼いが登場する。羊飼いが番をしていた夜に光が射し、怖がる羊飼いに天使が現れ、今日救い主がお生まれになったという喜びを伝え、羊飼いがベツレヘムにでかけ、飼い葉桶に眠る幼子を拝み、賛美をささげた、というストーリー。羊飼いのところを合唱で歌う。

Surgamus(148小節〜)
・ 6声(ソプラノ2〜3部、アルト1〜2部、テノール、バス)で。関西はアルトが少ないので、ソプラノ3部、アルト1部で。
・ 8分音符イネガル。
Salve, puerule(268小節〜)
・ 5声。ソプラノ2部、アルト、テノール、バスで。
・ 8分音符イネガル。
・ 308小節:te’ut の eは発音しない。
・ 1番ソロ→1番合唱→リトルネッロ→2番ソロ→2番リトルネッロ→3番ソロ→3番合唱となる。

配布プリント
・ 「17世紀フランス式ラテン語ガイド」2010年版 1枚
・ 歌詞対訳8ページ
(NI)
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by fonsfloris-k | 2010-03-14 15:45 | 講座レポート
3月14日 ルネサンス音楽を歌う/準備講座・記譜法入門2(関西)
於母の家ベテル
受講:17名(S7、A6、T1、B3)

内容
<1> 来年2011年はビクトリア没後400年
・ フォンス・フローリス古楽院ではビクトリアプロジェクトが今年からスタート。
・ ビクトリアの残されている曲はすべて宗教曲。
・ ビクトリアはポリフォニー音楽の終着点。バロック音楽にさしかかる頃にビクトリアは亡くなるが、バロック時代を予感させるような躍動感に満ちた響きがすでに含まれている。
・ スペイン語ではvは[b]の音で発音するので、Victoriaはヴィクトリアではなくビクトリア。
<2>白色計量記譜法つづき
・ 完全テンプスtempus perfectumの場合に起こるbrevisの不完全化imperfectioについて(白色計量記譜法P.4参照)。
・ コロールcolorについて(白色計量記譜法P.5参照)。
<3>Gaude Maria virgo
・ mamama…..で5声で譜読みの復習。
・ 歌詞をつける。ビクトリアはスペイン人だが、イタリア式ラテン語発音で。
・ [r]は巻き舌で。
・ 母音で挟まれた[s]は軽く濁る(heresesのs)。
・ cunctasの最後のsと次のheresesの最初のe(hは発音しない)はリエゾンする。
・ inのnとuniversoのuもリエゾンする。
・ [u]の音が浅くならないように(怒っているみたいに!)。
・ ijは、前の言葉を繰り返す、の意味。
<4>Laudate pueri
・ 左側ページのグループと右側ページのグループとの2重合唱。詩編の各節を交互に歌ったり、同時に歌ったりする。
・ 左側上からCantus 1、Cantus 2、Altus 1、Tenor 1。右側上からCantus 3、Altus 2、Tenor 2、Bassus。ソプラノが3部、アルトが2部、テノールが2部、バスが1部に分かれる。
・ ♭はファになる(その下の音と半音になる)という意味。この曲の場合はシの位置に♭がついている。♯はミになる(その上の音と半音になる)という意味。♭のついていた音に♯がつくのは現代のナチュラル(たとえばシ♭に♯がつくとシになる)の意味。
・ Cantus 1の2段目やAltus 2の3段目に出てくるcolor minorの説明(計量記譜法P.5参照)。
・ 全音上げにする。
・ Altus 2の3段目の最後から6番目の音符(minima)はラでなくソ。
・ 1枚目をmamama…..で各パートごとに譜読み。
・ 1枚目をmamama…..で8声で譜読み。
(NI)
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by fonsfloris-k | 2010-03-14 12:24 | 講座レポート
3月13日 ルネサンス音楽を歌う/準備講座・記譜法入門1(関西)
於母の家ベテル
受講:12名(S7、A4、T0、B1)

内容
<1> 白色計量記譜法
・ 現代の楽譜では読み取れない概念はあるものの、グレゴリオ聖歌のネウマ譜から計量記譜法を経て現代の楽譜まで同じ発展上にある。
・ もとは楽譜はなく、歌は覚えていた→覚え書きとしてネウマを記すようになった→音の高さや長さも書き記すようになった→楽譜を「見て」歌う時代になった、という歴史。
・ 15世紀に黒色計量記譜法が白色計量記譜法に。
・ グレゴリオ聖歌とは違い、音符と音符の間に数比関係がある(計量できる)ので、計量記譜法というが、もとはグレゴリオ聖歌の音符を利用している。
・ 基本の音符はlonga(長い)とbrevis(短い)。semibrevis(さらに短い)。その後、minima(最小)ができ、さらにsemiminima、fusaと小さい音価の音符ができていった。
・ となりあう音価は現代のように2対1だけではなく、特に古い時代にはいろいろあったが、だんだん3対1(完全)と2対1(不完全)に統一された。
・ ビクトリア(1548-1611)の時代は白色計量記譜法の最後に属し、ほぼ2対1だけになり、現代に限りなく近くなっている。フランドル楽派の頃(15-16世紀)は3対1と2対1がまだ同じくらい出てくる。
・ brevisとsemibrevisの間の関係をtempusといい、この関係が3対1の場合を完全テンプスtempus perfectum、2対1の場合を不完全テンプスtempus imperfectumという。
・ もとはlongaが基本であったが、ルネサンス時代はだいたいbrevisが現代の一小節分(semibrevisが一拍分)、ビクトリアの頃になるとsemibrevisが現代の一小節分(minimaが一拍分)くらいになった。ただし、あくまでも現代のような小節や拍の概念はまだない。mensuraとは、何拍子かではなく、何分割かという概念。
<2>Gaude Maria virgoの楽譜
・ 1501年に楽譜の大革命が起こる。ヴェネツィアのペトルッチによる印刷譜の出現。その後、ヨーロッパ各地で続々印刷譜が作成される。
・ 使用している楽譜はpart bookから取ったもの。典礼(や現代では本番)で演奏する時には、全パートが見開きに揃ったchoir bookを使う。
・ 小節線はない。横の旋律を各自が自主的に歌う。それを合わせていく。ただ、フランドル楽派の頃とくらべると、より和声的になり、和音を優先させることも多くなっている。
・ ligatura(連結譜)の説明。グレゴリオ聖歌のネウマから発展した歴史(白色計量記譜法P.1~2参照)。基本形はB(brevis)L (longa)、つまり「短い・長い」。様々な形とその覚え方の目安がありますが、ビクトリアの時代まで残っていてよく出てくる「左上に棒はsemi/semi」だけは覚えましょう。
<3>Gaude Maria virgoの譜読み
・ mamama…..で各パートごとに譜読み。
・ Cantus(ソプラノ)はカノンになっている。3つめの音符の上についている印はsignum congruentiae(合流記号)。ここから追いかけるパートが歌い始める。6段目の最初の音符の上にもsignum congruentiaeがついていて、追いかけるパートはここで終わる。
・ Cantusの最初のligaturaはbrevis/brevis。
・ Altusの練習番号[4]の場所は間違いで、少し前のミニマ休符のところに移す。
・ フランドル楽派の頃とくらべると、フィクタがほとんど全て書いてあり、補う必要がない。が、Cantusの5段目の最後の音には♯をつける。
・ Tenorの3段目の真ん中あたりのligaturaは「左上に棒はsemi/semi」。
・ mamama…..で5声で合わせる。

配布プリント
・Sancta Maria, succure miseris(2009年課題曲)、Gaude Maria virgoの歌詞カード
(NI)
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by fonsfloris-k | 2010-03-13 15:45 | 講座レポート
3月13日 グレゴリオ聖歌入門/準備講座(関西)
受講:15名
於母の家ベテル

内容
<1>フォンス・フローリス古楽院で学ぶこと
・ 古い音楽の持つ深い霊性と高貴な精神性を、様々な楽曲を通して、ともに楽しみながら学ぶ。特に声と声のアンサンブルで響きを共有することが重要。共同体の中で歌うことが音楽であったから。生きる目的が歌うことであった。
・ 修道士がひとりひとりそれぞれの役目を果たしていたように、そのことを少しでも体験できるよう、ひとりひとりが自覚を持って実践する。
・ 様々な立場の人とともに学ぶことも大事。修道院にも様々な人がいる。経験者の中に混じって響きの中で歌を覚える。そもそも楽譜はなかった。
・ しかし、古い楽譜を読むことは本質にたどるための道順。
・ 言葉を大事にする。もともと言葉を明瞭に伝えるために聖歌が生まれた。
・ バロックの講座では楽器も加わるが、1600年頃に声の語法と楽器の語法が分かれ始めるまで、楽器は声の代わりとして発展してきたことを前提にアンサンブルする。
<2>グレゴリオ聖歌の宗教的、社会的、音楽的側面について
・ ラテン語の祈り。教会の典礼(ミサと聖務日課)で歌われる。
・ 修道士の生活の中心は祈りであり、祈りは典礼で聖歌を歌うこととイコール。グレゴリオ聖歌は、そのためにすべてが整えられるもの。彩りや飾りではなく、それがすべてであった。
・ 単旋律、無伴奏。伴奏という概念はない時代。この後、和音の伴奏ができる前に、多声音楽(ポリフォニー)の時代がある。
・ 計量できない、現代とは異なるリズム。音符と音符の間に数比関係がない。
・ 西洋音楽の基礎。
・ 時代や地域ごとの歌い方、伝統があったものを、グレゴリウス一世がある程度まとめた。
<3>グレゴリオ聖歌の演奏法
・ 言葉と旋律とリズムは一体。
・ 言葉は祈りが典礼で発音されたもの。旋律は教会旋法による。和声の概念はない。リズムは周期的な拍子とは異なる概念のもので、ネウマで表される。
<4> P.1の4種類のAlleluia
・ 4種類のAlleluia(20世紀、21世紀の四角譜と9世紀のネウマによる)を、旋法を感じながら歌ってみる。それぞれの旋法を特徴づけているのはfinalis(終音)とdominant(旋法を支配している音)。
・ 1つめのAlleluiaはミがfinalisでラがdominantなので第4旋法。
・ 2つめのAlleluiaはソがfinalisでレがdominantなので第7旋法。
・ 3つめのAlleluiaはレがfinalisでファがdominantなので第2旋法。
・ 4つめのAlleluiaはソがfinalisでドがdominantなので第8旋法。
・ 第1、3、5、7旋法(正格)はfinalisとdominantが5度。
・ 第2、4、6、8旋法(変格)はfinalisとdominantが3度、4度、3度、4度(「2468は3434」と覚える)。
・ 教会旋法では終音はレ、ミ、ファ、ソの4種類ある。現代では長調の場合のド、短調の場合のラの2種類しかない。
・ 4度の音程は5度にくらべると取りにくいのはなぜか。5度は自然倍音の中に含まれている。つまり正格は安定している。たとえばソからドに行く時とファからドに行く時の安定感の違い、4度と5度の違いを感じる。
・ 小区分線、中区分線、大区分線や、言葉のアクセントを、歌い方の目安にする。
・ 融化する音(3つめのAlleluiaのluiのiを歌う音。次のaに結びつける)、episema(3つめのAlleluiaの-iaの最初のネウマや、小区分線のすぐ後のネウマなどに付いている)の簡単な説明。
・ P.6~7で時代ごとのネウマをざっと見てみる。
・ ミやシは常に高めに歌う。全音と半音の違いを感じ取る。
・ ネウマは歌い方の先生。とても細かく指示してくれている。
(NI)
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by fonsfloris-k | 2010-03-13 13:30 | 講座レポート