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8月27日 「総合講座1」イザーク(東京)
Choralis Constantinus
Communio;聖体拝領唱
~ Vidimus stellam ejus in Oriente~ の練習

〇10世紀のグレゴリオ聖歌と15世紀のイザークの作曲したものを比較してみると、
 10世紀のグレゴリオ聖歌は第4旋法(フィナーリス→ミ ドミナント→ラ)
 これに対して、15世紀のイザークのコムニオは4度高く移調されているのが特徴的である。

〇10世紀のグレゴリオ聖歌を最初に歌ってみる。
・stellam はつぎの言葉 ejus に向かって進む。
 また上昇していることで公現を強調している。
・venimus cum の cum は低いところで m を言う。
・adorare の a の上に書いてある文字は“R”で高くなることを示す。
 “d” の上の指示文字はアウジェーテ doを長くすることを示している。
・最後のDominunのトルクルスはもたつかないように。

〇イザークのコムニオを歌う
・先唱部分は最後の音節に向かって進むようにする。
・stellam に対してin oriente の部分は動きがあるので生き生きと歌う。
・裏拍で入るところは、意識してわかりやすく入るように。
・音、リズムなどまだ不確かなところがあるので、練習しておくように。

〇Prosa:Festa Christiから大きい楽譜でグレゴリオ聖歌と交互に歌う。
・特にグレゴリオ聖歌の言葉があやふやな感じなので練習しておくように。

※いつも言われていることですが、
自分のパートがフレーズが終わる文末のときは、ほかのパートが入ってくるので邪魔をしないようにする。
音が高くなったので声を大きくするのではなく、言葉を意識して大事に歌うようにする。

(RO)
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by fonsfloris-k | 2011-08-27 13:00 | 講座レポート
8月27日 グレゴリオ聖歌入門(東京)
◇出席者:16名
◇配布プリント:
ネウマ解説(6.Torculus, 7.Climax, 8.Scandicus)A4版 1枚(p8)

〔1〕ネウマについて学習 
(今月はTorculusトルクルス、配布資料p3、本日配布の資料p8)

Torculus
◎トルクルスは、表現的に重要な箇所に出てくることが多く、大切なネウマ
 のひとつ。
◎3つの音からなり、低い-高い-低いとなる。
◎文字を付け足すことによって表情をつけたり、音の長さを少し変える
ことが出来る。

※トルクルスはペス(下から上・低い高い)とクリヴィス(上から下・高い-低い)
がひとつになったもので、基本的にペスのように上に行く勢いがあります。
その中でも、タララとすぐ下がる、タラ~ラとちょっと長くなる、タラリ~と
最後が強調されるなど、いろいろな表情があるというわけです。

ザンクトガレン系ネウマ記号一覧表をみながら解説していただく。
(資料p3)
○指示文字
・“c” チェレリテル;少し早く
・“t” テネーテ;ゆっくり
○エピゼマ
・“-” 線を付け加えるとエピゼマ。2種あり、
上につく場合(2音目);後の2つめと3つめの音を強調して歌う。
最後につく場合;最後の音だけを少し長くして強調する。
○変化形の修飾・筆跡
・全部をゆっくり、しっかりしたいときのネウマ
・3つめの音が低いときのネウマ
・全部の音が長くなるときのネウマ
○変化形の修飾・分離
・最初の音で切ります。ネウマの場合ひとつのグループを作っている場合
 でも切れるとアーティキュレーション(前の音を長くして次の音にすぐ
 行かない)を生じます。タン~タランとなる。
○特殊形・旋律的
・トルクルスで示される音(3音だけで低い高い低いとするのでなく)の前
 の音が、トルクルスの最初の音よりさらに低い場合;ヴィルガ+クリヴィス
 とされることもある。
○特殊形・音節的・融化形(リクエッシェンス・全てのネウマにあります)
・拡大;Alleluia のlle”(ア~ッレェ、ドオオ~ッミヌス)などを
しっかり言うときなど。
・縮小;子音を短く(ドオンミヌスなど)   

次に、譜例をみて解説していただき、ネウマ・指示文字の確認をしながら
指示された表情をつけて歌いました。

p222,3~4段目
・軽い動き;トルクルスはもともとタラランと軽い動き。

Sa-lu-ta-re e-ius,alle-lu-ia, alle-lu-ia.
Sa と ta はザンクトガレンもランも早い・軽い、の基本的なネウマ。
e はザンクトガレンは3音がゆっくり・長いのひとつのネウマであるが、
ランのネウマでは3音に対して微妙に長さを変えて、2つめと3つめの間に
a(augete)アウジェーテという、ゆっくり膨らませる・増幅させるという
働きの指示文字がつけられ、エ~エ~~~エ~~ユ~スとなる。
ザンクトガレンだけでなくランのネウマも確認することでより繊細な表現
が出来る。

p170,1
・3つめの音が低い;トルクルスの最後が長くなって低いを表している。
・3音ともゆっくりした動きの時;角ばった形のトルクルス
p223,3
・第3音を強調;最後の音にエピゼマがついている。

*「特殊トルクルス」
①第1音は弱くして第2,3音を強調する場合
 p98,4 ザンクトガレンの特殊トルクルス
始めの低いに”c”が、高いに”t”の指示文字がついている。
  ランのネウマは、あとの2音を示す部分が大きく強調された形。
 p457,5 ザンクトガレンは最初が短く変形し、全体にテネーテが重なる。
ランは2・3音の間が切れていてその間にa(augeteアウジェーテ)が書かれ
ている。

 ②語尾音節上の表現
 (ひとつの言葉が終わってゆったりと次の大切な言葉につなぐ)
 p546,1~2
sub honore のreに特殊トルクルス(始めの低いに”c”が、高いに”t”の
指示文字が記され、次に大切な言葉“ Agathae martyris”が続く。
reでレ~エ~~エ~~~と後の2音目をふくらませ、3音目もふくらませてゆったり
歌い、つぎに 続く大切な言葉 Agathae を際立たせる。
記され、次に大切な言葉“ gaudent angeli”が続く。
“ラン”のネウマは、あとの2音を示す部分がとても大きく強調された形に
なっている。

♪ガウデアームス(p545、546)をはじめから通して歌いました。
※Gaudeamus
ガウデアームスという入祭唱で、色々な祝日、特に聖母の祝日で歌われて
 います。原型はこの形で聖Agathae の祝日に歌われていたのですが、祝日に
合わせて少しずつ言葉を変えて、聖母の祝日などで歌われるようになりました。
ジョスカン・デ・プレもこの聖歌をもとにしてミサ曲ガウデアームスを作曲し
ています。

③ 始部希薄
 発唱部では第1音がしばしば欠落(始部希薄 Initio debilis)している。

もともとは3音あったはずの始めの音が消えて2音になってしまった例 
(始まりの音が軽い・短い・薄い場合、歌い継がれてる間に消滅してしまった。)
p85,6
ザンクトガレンのネウマはトルクルスなのに2音しかない場合、ランのネウマ
はクリヴィスで表示され、始めの音が消えてしまっていることを示している。
p40,8
ザンクトガレンのネウマはトルクルスで3音表示されているのにランのネウマ
がクリヴィスの場合、ランのネウマでは最初の音は歌わない。

④経過音群中
P62,1
トルクルスらしい使い方で言葉の中程にあり豊かに装飾されてゆっくり歌う。
P41,1
 ランとの比較;ザンクトガレンのネウマは普通に書かれていてもランのネウマ
 が大きく装飾されていたら、ゆっくり膨らませて歌う。
p50,5
ザンクトガレンのネウマはトルクルスなのにランのネウマがクリヴィスの
珍しい例。

※上記の2曲ともクリスマス降誕節に歌われるので、曲の最後 salutare Dei
 nostriは、音も言葉もまったく同じなのですが、この部分だけランのネウマが
 違います。珍しい!例です。

P243,6
経過、通常、語尾音節3つが連続している例。それぞれの特徴をとらえて歌う。

※四角譜では、タララ、タララとみんな同じだけれど、ネウマを見ることでそれ
ぞれ色々な表情で歌われるということ。“トルクルス”に注意してみてください。

《質問》
 速さというかスピード感のようなことで言うと、経過というのが一番早くて、
 通常が普通で、ということでしょうか?
《先生》
 それはケースバイケースで、たとえばこの場合だったら、タララ~ティラ~ラ~
 と最初のが短く、さっきの始部希薄みたいになっている。通常だから経過だか
 らでなく、ネウマの形がどうなっているかで知ることができると思います。
 一つ目が欠けている傾向にあるところでは、タランと速くなるし、通常だと
 タランで“ラン”だとうしろがタラ~ン~となる。
 どこで使われているからということではないかもしれない。

〔2〕In FESTIS Apostolorum(使徒の祝日に)( p725~)の復習
 1.Kyrie(第1旋法)2組に分かれて交互に3回ずつ。
  途中で止まらない! (次々と前に向かっていく勢いを失わない!)
  ゆっくり長さを保つところ(テネーテ、終止のところ)はしっかり長く。
 2.Gloria(第4旋法)交互に。
  一音節のところで倍の長さにならないように。(言葉の流れを大切に!)
  テネーテのところ2音しっかり長く、他との違いをしっかり差をつけて歌う。
  大切な言葉、三位一体を表す音形、ドミナント、フィナーリスをそれぞれ意識して。
  Qui tollis peccata mundi、(4段目)フィナーリス(ミ・低くて落ち着い
  た響き)中心の音形。
  Qui sedes ad dexteram patris, miserere nobis.ドミナント(ラ・高くて
  輝く響き)中心。
  2つの違いを意識して差をつけて歌い分けられるように。
 3.Sanctus(第8旋法) 皆で一緒にうたいました。
 4.Agnus Dei(第6旋法ファ・ラ)初めてです
  * 印(3箇所)の前のAgnus dei は先唱者(先生)が歌いあと皆さんで
  続きます。
  ファ・ラのラの音を高くとらないとピタゴラス的な5度を純正の音律になり
  ません!皆さんは平均率でいっても低くなっています!
  ラを思っているよりちょっと高めに。ファ・ラ長三度広く。
  ※グレゴリオ聖歌でファの旋法の場合、ラは常に少し高めにとります。

〔3〕AD MISSAM IN DIE(クリスマス固有唱・日中のミサ)p47~
1.入祭唱 Puer natus(第7旋法) p47,6~
(p47~p48→p824・第7旋法Gloria patri→p47始めにもどります。)

※なかなかいいじゃないですか!先生に言っていただきました。v(*^。^*)v

2.昇階唱 Viderunt omnes(第5旋法ファ・ド)p48,4~ (新曲)

聖歌隊・ソリストの声が際立つ曲。
歌詩をみながら内容を説明していただく(歌詞訳 配布資料p7)
皆で読んだ後、教わったネウマで表情を細かく確認しながら歌う。

・p48 最後の行 Su-um の Um のところにあるかぎ「」で囲まれた音は他の
写本にはないので歌わない。Su とUm を言い直さないでSu-umと続けて歌う。

・同じ音が3つ続くとき、3音目が大切。で第3音に向かってたたみかける
  ように歌う。
・長い音が続くときは、しばしば指示文字によって動きを出し、全体が停滞しな
 いようにしている。
・長く続くとき区分線がまとまりの目安とはなるが、決してそこでよっこらしょ
 と休まないように流れを大切にする。
・大切な言葉のところでドミナントより高い音のレ・ミ・ファを歌い、強調
 している。
・同じ音形が続くとき、ザンクトガレンのネウマは同じ形が多が、ランのネウマ
 では言葉のつながりでより細かな表情が使い分けてあるので、二つのネウマを
 あわせて見ると良い。

※ネウマの指示する表情を確認し、繰り返しながら最後まで歌いました。
 ネウマによって大切な言葉が色々な形で際立っていき、ネウマによって導かれ
 る音の流れがとても気持ちよく感じられました。途切れないようにということ
 の大切さが良く分かりました。

(K.N.)
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by fonsfloris-k | 2011-08-27 13:00 | 講座レポート
追加募集「合唱のための発声講座」
「合唱のための発声講座」(全5回)の後期日程に若干の空きがありますので追加募集します。
日程、時間などの詳細はお問い合わせください。
申込みは先着順で受け付けます。

講師:望月寛之先生
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   2人グループレッスン(受講料 25,000円/お一人)
   3人グループレッスン(受講料 20,000円/お一人)

問合先:窪田 m-kubota@fonsfloris.com
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by fonsfloris-k | 2011-08-23 21:05 | その他
2011年古楽院夏合宿
8月12日から14日まで、八ヶ岳山麓にある、林が美しい原村で古楽院の合宿が行われました。

会場にお借りしたのは八ヶ岳中央高原キリスト教会。ノルウェー人のフロイラン牧師のご厚意で、木の香りのする響きのよい聖堂で、大変気持ち良く練習できました。ミサ固有唱に取り組んだあとは毎夕「終課」の祈り。牧師夫妻も参列してくださいました。

最終日は牧師先生のお申し出でこの教会の礼拝前に数曲披露し、その後車を連ねて富士見の三位一体ベネディクト修道院へ。エドワード神父様のミサについての講義のあと、日曜の御ミサで奉唱。すべてグレゴリオ聖歌によるミサです。信者でない受講生が多いですが、修道院のミサを通して聖歌の本質に触れられたのではないかと思います。

フロイラン牧師もエドワード神父も、「来年も是非いらしてください」とうれしいお言葉で、来年も是非開催したいと思います!
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by fonsfloris-k | 2011-08-17 11:12 | その他