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2012年古楽院◆「合唱指導者のための指揮法」日程変更
「2012年度フォンス・フローリス古楽院・募集案内」についてお知らせいたします。
募集案内に掲載している「合唱指導者のための指揮法」後期日程が、講師の橘直貴さんのご都合で変更になりました。

★旧スケジュール:8月25日、9月1日、9月15日、9月29日、10月27日
  ↓     ↓   変  ↓  更   ↓    ↓
★新スケジュール:8月4日、8月25日、9月1日、9月29日、10月6日

詳しくは「フォンス・フローリス古楽院ウェブサイト」をご覧ください。
講師の先生方の写真を掲載して、サイトをリニューアルしました。
http://www.fonsfloris.com/k/
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by fonsfloris-k | 2012-01-31 23:55 | その他
1月28日 グレゴリオ聖歌入門(東京)
Graduale Triplex P49 Offertorium(奉献唱・奉納唱)
Offertoriumのお話:
・ミサの時、祭壇に信徒が捧げ物を持ってくる儀式の際に歌われる。その昔は、大勢の信徒たちが祭壇のところに捧げ物を持ってきた為、儀式に長い時間を要した。その為、Offertoriumも長かった。
・中世(12世紀頃)まで続いていた習慣だったが、それ以降は廃止された。
・Offertoriumには、元々 Versus(←色々な意味があり定訳がない) という主に詩篇を歌う箇所がついていた。
・Graduale Triplexの中に書かれているOffertoriumは「最初」の部分だけで、昔はこの後にGradualeのVersusのような独唱節が、Offertorium毎についていた。
・多い時は、Versusが三節も四節も付いていて、Offertoriumだけで何ページにも渡り延々と続いていた。
(それをリフレインすることもあった)
一例:
P50の2段目の途中 iu-sti-tia の箇所からリフレインした後、2番目のVersusを歌う。
→ 歌い終えたら再度同じ箇所をリフレインし、今度は3番目のVersusを歌う。
→上記を繰り返し、10分以上となることも。

・Graduale や Alleluiaの中間部分は Versus(節)と呼ばれるが、詩編の一節というよりはソリストの為の独唱節・独唱セクションという意味合い。
・Offertoriumは、当初Versusが付いていた。リフレインを含めて全体として意味が通じるように、歌詞が意図的に編纂されていたらしい。

P49 Offertorium (第四旋法 Finalis ミ / Dominanto ラ )

・P50-4 se- の音をとって覚えておく。

・Offertoriumは一曲ごとの様子が異なり、一番複雑で繰り返しもほとんどなく、若干覚えにくい感は有るが、一番「味」が有るのではないか。

・TUI のネウマ 指示文字 下はチェレリテル 上にはテネーテ (最初が早めで次の2つはゆっくりと)

・アクセントは「TU」のほうで、 「I」はアクセントは付かないけれど、前のTUのアクセントを受けて瞑想するような感じに歌う。 TU-I-SUNT と、速く進んでしまわないように。

・caeli の最初の音にエピゼマ ここでfinalis のミの音を強調して長めに。
 音の動き→ ミ ファ ソ ファ ミ ←ミを中心に、ファ ソ ファ が装飾的になって、最後のミでまた長めに。

・caeli の li は、クリヴィスとトルクルスが続いている。 全て流れるように歌う(切らない)

・クリヴィスとトルクルスが切れたような形で表記されている。ネウマが切れている時は、その箇所にアーティキュレーションが生じるという「ネウマの分離の原則」があるが、一つだけ例外がある。
→ネウマが切れているところが、旋律的に一番音の低い部分である場合には切らずに(アーティキュレーションをつけずに)続ける。
※詳細は次年度講座で解説します。(ファレ / ミファ ミ ではなくて、ファレミファミ)

・caeli の li の箇所、上のほうにランのネウマが記されているが、2つのネウマの間に小さな「n」がある。これは「non」=そうではない を意味する。ランのネウマの表記でも、切れる・音を止めるように書かれているが、n が付いているので止めない・切らない=流れるように続ける。

・P49-8 caeli li (ファレミファミ)は止まらずに流れるように。ミの音がフィナーリスで強調はするが、流れが止まってしまうと聴きづらくなるので、「そこから始まる」ような感じ、流れが始まるという意識で。


・P49-8 の est から、クリマクスが4つ続く。
1つ目のクリマクス(ファ ミ レ)は、 次のネウマがプンクトゥムなので、その前のヴィルガも短く(速く)
2つ目のクリマクス(ソ ファ ミ)は、次のネウマがトラクトゥルスなので、その前のヴィルガも長めに。

→→→クリマクスの法則: はじめのヴィルガの音価は、その次の第二音の音価によって決まる。
ヴィルガなので長いように見えるが、次の音が短いときは短くなる。

3つ目のクリマクス ter- (ラ ソ ファ) は、最初の音(ラ)がいちばん長くなる。ヴィルガにエピゼマがついているので。
4つ目のクリマクス(ソ ファ ミ) は、2個目の音がプンクトゥムであるが、1つ目の音(ソ)が、ヴィルガにエピゼマがついたネウマなので長くなる。

参考:クリマクスが4つ続くこの箇所、ランのネウマを見ると、ザンクトガレンほど細かくは分けられていない。また、古い時代の旋律をより忠実に表現しようと編纂されたグラドゥアーレ・ノーヴム最新版によると、3つ目のクリマクス ter- (ラ ソ ファ) が ソ ファ ミ とされており、ラ まで上がらない。

・P50 ter-ra =3つ目のクリマクス ter- に 「L」 のような形のネウマ→レバーテ「持ち上げる」の意。

・P50-1 orbemの r が一番高い音「ラ」

・P50-1 後方 et ple-ni-tu-di-nem の箇所のネウマは流れるネウマ(トルクルス)。
tu- のネウマはトルクルス・レスピヌス 少し勢いをつけて上の音にいく。

・P50-2 e-ius いずれも流れるネウマ。ius の直前 ファミレの ファ ミで半音を強調する。
 クリヴィスの先が丸まったようなネウマ(クリヴィスの音節的融化形、拡大)の丸まったところで、eius の i を歌う。

・P50-2 中程の tu がだいぶ高い音になっている。 tu は、「あなたこそ」の意。
 本来は、この直後の funda-sti のみで文意は成り立つので、tu と言わなくてもわかるのだが、それをあえて tu をつけて強調している。(→特別な、尊い赤ちゃんを指し示していると考えられる)

・P50-3 (2段目の後方からの) iu-sti-ti-a の a のネウマはサリクス。
 一つ目の音はプンクトゥム、二つ目の音がオリスクスという、勢いをつけて次に進む意のネウマ。
 三つ目の音を終着点として全体が動いている感じに。

・P50-3 et iu-di-di-um の di ( ,,,) の次、ラ ソ ファ レ - ソ ファ ミ レのネウマは、一つ目の音がヴィルガで始まっているが、二つ目の音がプンクトゥムなので、一つ目の音も短く。(クリマクスのはじめのヴィルガの音価は第二音によって決まる規則)一音目のヴィルガは、「高い」ポイントを示しているだけ。

・P50-4 praepara-ti-o の o ソ ラ ソ ファ で一瞬止めてのばして、次のミ ファ ミ レ に進む。

・P50-4 se-dis 止まらずに進む。se-dis を言ってから次の動きが始まる。

●ポイント
・どの音が大事なのかを知ることが大事。これは近代の楽曲分析にも通じる。
・音楽は流れ。一個一個の音が大事なのではなく、音が集合してどういう動きや旋律になるのか、動きを作っていけるのかを考える。
・グレゴリオ聖歌はルネサンスのポリフォニーに密接に関連している。
(特に旋律の捉え方。16世紀までは横の旋律と旋法の概念が強かった為)
・歌うに際し、大事な音を見極めながら、あまりモタつかないよう留意。
・グレゴリオ聖歌の初期の頃は、offertoriumの後にversusが続いていたが、12~13世紀の頃には無くなった。曲がかなり長かったことや、歌うことが大変であったからと推測されるが、一方でポリフォニーが出来てきて、versusの代わりに歌われるようになった。

・P50-5 communio(拝領唱)
Viderunt omnes の runt と om の箇所が特徴的。
ペスが小さくなったような形のネウマは「エピフォヌス epiphonus」(融化音)。勢いをつけて、上の方の音で子音を出し動きのある表現にする。

・P50-6 sa-lu-ta-re の ta- の音の動き?他の聖歌にはあまり出てこない ファ ラ ドの動きが、「この日=降誕の日」ならではのものと思われる。クリスマスの喜びが、この音型に表されている。

○発表会の曲の練習
Puer natus / Graduale / Alleluia

[注意点]
・音を「つなげて」いくことを忘れないように。
ネウマを勉強して一つ一つの動きを覚えていくと、ネウマに集中しすぎてしまうことがあるが、音が途切れてしまわないように、音をつなげていくこと。

・大事に歌うところと、あまり強調しないところとの違いや差をつけていくこと。

・P47-6 est の三つつなげる箇所は、はじめから同じ大きさの音で三つつなげるのではなくて、小さめに始めておいて徐々に大きくしていく。(動きをつけるように)

・一つ一つの音に絶対的な長さがあるというわけではないので、相対的な差をつけながら歌い進めていく。(長短の差が極端になりすぎないように)

・P47-7 da- 音が二つあることがちゃんと分かるように、一瞬音量を減衰させて区切りをつける。impe-ri-um のミの音はテンション高めに。

・P48-7 Do- 節の区切りの頭の音を少し長めにして安定させる。

・terraを真ん中で切ってしまわない様に。終わりの音に余韻を含ませてみる。

・ブレスの箇所に注意。

・P48-5-6 De-o o-mnisは一つの流れにする。

・P48-5 iu-bi-la-te のiuは少し口を突き出して発音する。

・音程を正確に。上がりきらなくて濁ってしまわないように注意。

・下から上に上がった先の音でビブラートがかからないように。

(J.I)
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by fonsfloris-k | 2012-01-28 13:00 | 講座レポート
1月21日 「総合講座2」パレストリーナ(東京)
  Palestrina: Offertoriaより
  出席者 14名

  今回から Coir Bookを見て歌う(自分の楽譜は見ない)

1. Super flumina をページごとに練習。
 注意すること
  ・ Super の u を深い音にする。
  ・ 各パートの違いをはっきり出す。
  ・ どのパートが主(パン)でどのパートが塩か、お互いに他のパートを聞き合いながら歌う。
  ・ ポリフォニーはそれぞれの役割があって支えあっている。
    他のパート、本来の旋律との違いを意識する。
  この曲は練習不足のため、発表会では歌わない。
2.発表会の曲目
  Sacerdotes Domini
Benedicam Dominum
  この2曲をきれいに歌う。Gregoria聖歌はなし。
3.Sacerdotes Domini
・ 出だし、他のパートを聞いてそのリズムに合わせて歌う。
   ポリフォニーは<助け合い、助け合われあい>である。
   自分の都合で歌うのではなく、お互いを聞き合う。
   Sacerdotes Domini の部分
  ・ 声部が一声ずつ加わってゆき、一斉に全声部がDominiを大きく歌う。
    曲全体を通して模倣が続く<通模倣様式>である。
  「パレストリーナの楽しみ」とは?
    フレーズが新しくなったとき言葉も変わるので、言葉のリズムを出すことで雰囲気
    を変える。
  ・ incensum の n を早く発音することでリズムが出る
  ・ et ideo santi erunt ideo の符点とsancti の a をはっきり歌う。 suo にアクセント。
  ・ et non polluent からの旋律の特徴は上に上がってゆく、それを感じて歌う。

4. Benedicam Dominum
・ 3ページ目の初めはフォーブルドンという和音。
   その和音をきれいに響かせる。バランスに気を付ける。
  ・ この曲もフレーズごとに特徴的な旋律が出てくるので、それぞれの旋律をどう歌うかを
   次回までに各自が考えてくる。

(SM)
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by fonsfloris-k | 2012-01-21 13:00 | 講座レポート
★☆★ フォンス・フローリス発表会 ★☆★
今年度のフォンス・フローリス発表会が2月11日に行われます。
フォンス・フローリス古楽院の受講生と花井哲郎先生・花井尚美先生の指導を受けている団体と個人が、一年の勉強の成果を発表します。
入場無料です。どうぞご来場ください。

フォンス・フローリス発表会
2012年2月11日(土・祝)14:30開演
日本聖公会 神田キリスト教会

東京メトロ銀座線:末広町駅 3番・4番出口徒歩2分
JR線:秋葉原駅 電気街口徒歩7分/御茶ノ水駅 湯島聖堂口徒歩10分
地図

指導:花井哲郎 花井尚美
主催:フォンス・フローリス

《第Ⅰ部》
(1)古楽院講座「グレゴリオ聖歌入門」
Introitus: Puer natus

(2)古楽院関西講座アンサンブル・クラス「フランドル楽派の音楽を歌う」
(アンサンブル・アウィーナ)
Johannes Ockeghem, Kyrie/Gloria, -Missa Caput

(3)古楽院講座「グレゴリオ聖歌入門」
Graduale: Viderunt omnes
Alleluia

(4)古楽院講座「グレゴリオ聖歌演奏法」
Offertorium: Ave Maria, Iubilate Deo universa terra

《第Ⅱ部》
(5)古楽院総合講座「ミサ固有唱を学ぶ」1. イザーク
イザーク Heinrich Isaac (ca.1450-1517) コンスタンツ聖歌集 Choralis Constantinus
Introitus

(6)ヴォーカル・アンサンブル アラミレ Alamire
Josquin des Prez (ca.1450/55-1521), Kyrie/Gloria, -Missa Pange lingua

(7)古楽院総合講座「ミサ固有唱を学ぶ」1. イザーク
イザーク Heinrich Isaac (ca.1450-1517) コンスタンツ聖歌集 Choralis Constantinus
Alleluia
Prosa

(8)古楽院総合講座「ミサ固有唱を学ぶ」2. パレストリーナ
パレストリーナ Giovanni Pierluigi da Palestrina (1525/6-1594) 奉納唱曲集 Offertoria
Sacerdotes Domini
Benedicam Dominum

休憩(15分)

《第Ⅲ部》
(9)チェンバロ独奏
井上直子

(10)独唱
島田恵子
井桁光恵
宮崎和美
稲田知子

《第Ⅳ部》
(11)中世女声アンサンブル ド・リーフデ(De Liefde)

(12)古楽倶楽部
Josquin des Prez (ca.1450/55-1521)

(13)古楽院総合講座「ミサ固有唱を学ぶ」3. バード
バード William Byrd (ca.1540-1623) グラドゥアリア Gradualia
Introitus:
Graduale/Alleluia:

(14)バッハ・カンタータ・アンサンブル・シュッツ倶楽部
Heinrich Schütz
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by fonsfloris-k | 2012-01-20 13:48 | その他
◆2012年度のフォンス・フローリス古楽院◆
2012年度のフォンス・フローリス古楽院の講座が発表になりました
新しい作品に取り組むクラスや今年度の内容を継続するクラスに加えて、新しい講座がいくつか始まります。
あわせて、受講生の募集も始まりました。
以下のWeb ページをご覧ください。

■フォンス・フローリス古楽院
http://www.fonsfloris.com/k/
■東京講座
http://www.fonsfloris.com/k/#tokyo
■関西講座
http://www.fonsfloris.com/k/#kansai

問い合わせ・申し込み先
***************
【東京講座】
以下の申込書をご使用いただくか、申込内容をメールにてお送り下さい。
申込書のPDFファイル
http://www.fonsfloris.com/k/pdf/kogakuin-tokyo2012.pdf
ご希望の場合は講座案内のパンフレットを郵送でお送りします。
東京講座申込み・問い合わせ先 窪田 m-kubota@fonsfloris.com

【関西講座】
以下の申込書をご使用いただくか、申込内容をメールにてお送り下さい。
申込書のPDFファイル
http://www.fonsfloris.com/k/pdf/kogakuin-kansai2012.pdf
関西講座申込み・問い合わせ先 井上  ecclatin@aol.com
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by fonsfloris-k | 2012-01-11 11:34 | その他