<   2012年 10月 ( 8 )   > この月の画像一覧
10月27日ルネサンス音楽入門(関西)
於母の家ベテル
受講:20名(S8、A7、T3、B2)

内容
<1>Palestrina, "Jubilate Deo"
・コワイヤブックを2冊に分けて、Cantus(ソプラノ1)をとりあえず2冊目にしていますが、1冊目を見る人数が多いので、Altus(ソプラノ2)も2冊目に入れます。本番ではCantusとAltusのパートの楽譜の位置が変わりますので注意してください。
・Jubilate Deoのフレーズ感を各パートで揃える。Ju-の勢い、Deoにむかう盛り上がり、思っている以上に表現する。
・カデンツの直前を盛り上げてカデンツでおさまる、というのを常に気をつける。
・Jubilate Deoの旋律が喜ばしいのに対し、servite Dominoが仕える、へりくだった感じになっている差を出す。DeoとDominoに向かう動きをそろえる。
・servite Dominoに続くin laetitiaが、仕えるのは「喜んで」という意味で、serviteと対照的にわくわくした感じになっているのも感じて。
・quiaから雰囲気を変える。いわば、それまでの種明かし「主こそ神であるから」をする箇所であるので。確信を持って。
<2>Palestrina, Missa Aeterna Christi munera, KyrieとGloria
・ミからファに上がる時に常に高めに意識して。
・Kyrieの出だしなどのモチーフには聖霊の働きをイメージした生き生きとした感じがあるのを感じて。
・付点のあるところ、たとえばGloriaのominibusの-mi-などは聞かせ所。
・laudamus teからセクションが変わる。何となく入らない。
・Domine fili unigeniteはその前が天の「父」を歌っていたのに対し、地に降りてきてくださった「御子」を歌う。雰囲気を変える。丁寧に。
・Qui tollisに入る時は全員でタイミングを揃える。
・deprecationemは-o-にアクセントがあるのにde-の部分が最も高く強調されているのはイタリア的な感じがする。何とか聞いてください、という願いを表現するつもりで。
・Jesu Christeのところではおじぎするようなイメージで。
<3>通し練習
・グレゴリオ聖歌の入祭唱Vultum tuumからKyrieに入るつなぎの練習。Vultum tuumの最後in exsultationeはソで終わり、ファからKyrieを始める。
・グレゴリオ聖歌の奉納唱Jubilate DeoからパレストリーナのJubilate Deoに入るつなぎの練習。グレゴリオ聖歌の最後Deusがファで終わり、ラをミとしてパレストリーナのJubilateを始める。

配布プリント
・発表会の曲順(改訂版)

(N.I.)
[PR]
by fonsfloris-k | 2012-10-27 10:00 | 講座レポート
10月24日 グレゴリオ聖歌演奏(東京)
出席:11名

12月25日の御降誕朝課の全体の流れを確認しながら、
 朝課での担当の箇所を練習した。

注意点
Invitatorium
・P368→P250→P368とスムーズに楽譜を準備する。
・ネウマはP4を参考にする。
・P369の真ん中あたり、Venite, adoremus, et procidamus ante Deum.
 (神の前に進み出て拝みましょう)でひざまずく。

Hymnus(P365)
・奇数節をうたう。
・第一節のante originemは、ant(e) originemと発音する。
・最後のヴェルススはうたわない。

第二夜課
ps.47
・詩篇は、男声奇数、女声偶数。
・対訳が配布された。キーワードの大意をつかんで唱えること。
  尚、P12のps.84/10節はVerumtamen のミスプリ。

ps.71
・6節、stillicidia stillantiaの様に同じ事を異なる言葉で表現するのを、
パラレリスムスメンブロールムというが、これは詩編の特徴である。
・インド人の様に?平泳ぎの様に?唱えましょう?
・それぞれの節の最後の音が長すぎると次の人が入れなくなるので、適度な
長さで揃えて切る。

ps.84
・12節、Veritas de terra orta est~,はアンディフォナと同じ言葉で、
この一節が核心である。

5.resp
・プリントP5 のバージョンで歌う。

第三夜課
8.resp
・P390のバージョンで。

Te deum(P1832→P392→P124)
・先唱者に続いて交互にうたう。
・最後の一節は皆でうたう。

(AT)
[PR]
by fonsfloris-k | 2012-10-24 19:00 | 講座レポート
10月20日ルネサンス音楽を歌う[2]ビクトリア(東京)
  受講者 13名(S1:3、S2:4、A:3、T:2、B:1)

1.モテット
第1部
・in altum からAlleluya の変わり目は落ちついて歌い始める。
・Alleluya は、山葵のようにピリっとさせる。アッレルーヤ。ヤはおさめる
感じ。
・dedit dona hominibus(人間に贈り物を与えられた)は、半音階。ミ・ファ。
 冒頭のAscendens Christus(キリストが天に昇られた)が分散和音であること
 との対比を理解して演奏する。
第2部
・tube はラッパをイメージして歌う。
・et Dominus in voce tube とalleluya の対比。alleluya は、1音毎に和音が
変化していることを理解して演奏する。

2.Kyrie、Gloria
・お互いの動きを感じて、急がないように歌う。
・ゆったりと音が伸びていくイメージ、身体が横に伸びる感じをもって歌う。
・細かい音価を歌うパートがはっきり目に歌うことで、他パートにサインを出す。
・Adoramus te「主を拝み」は、Benedictus teより一段階音量を落とす。

3.次回の予定
・11/17(土)午後3時半~ 補講。Gloria のQui tollis 以降を中心に練習。

(KM)
[PR]
by fonsfloris-k | 2012-10-20 15:30 | 講座レポート
10月20日 グレゴリオ聖歌入門(東京)
出席:15名

12月25日の夕方から行うクリスマスの朝課の練習

1. グレゴリオ聖歌入門クラス担当の第1夜課の練習
  1番目のレスポンソリウム(p375~6)
  2番目のレスポンソリウム(p376~7)
  1番目のアンティフォナと詩編(p371~2)
  2番目のアンティフォナと詩編(p372~3)

 2つのレスポンソリウムは、Nocturnale Romanum(全てのレスポンソリウム
 を集めた最初の本 2001年出版)の四角譜にMonumenta Palaeographica 
Gregoriana(グレゴリオ聖歌を体系的に記した最初の本Hartker編)のネウマ
を付けた楽譜(p19~20)で練習。
詩編は2グループ(基本は生まれ月)に分かれて、交互に唱える。

1-1.第1夜課の1番目のレスポンソリウム(p19)の練習。
    2段目のVirgineのミファミ ファソの次のCはヨゴレなのでトル。
    3段目のperditumのドシや4段目のcoelestiaのドシなどの半音は狭く
とるように。
    6段目のgeneriのドドの音が下がらないように。
    3段目のhominemとperditum、4,5段目のexercitusとAngelorumは、
間をあけず続けるように。

 *グレゴリオ聖歌は、旋法の柱の音を響かせ、他の音は軽くすることに
  よって、旋律の輪郭を作り、旋法の特徴を表す。
  全部を一生懸命に歌い過ぎないこと。

1-2.第1夜課の1番目のアンティフォナと詩編(p371~2)の練習。
    アンティフォナのad meのme(シの音)が下がらないように。

1-3.第1夜課の2番目のアンティフォナと詩編(p372~3)の練習。
    Ant.8 GのG(ソ)は詩編の終わり方を示す。
    詩編を最後まで唱え、アンティフォナに戻るとき、スムーズにつながる
ように詩編の終わり方が異なる。

1-4.第1夜課の2番目のレスポンソリウム(p20)の練習。
    p20の5段目の?Hodieの四角譜ソ、ソ、ソは間違い、ドシ、ドシ、ラに訂正、
最初ではなく2段目のHodieに戻ること。
    1~2段目のdescenditはプンクトゥムを軽やかに歌うこと。
    2~3段目のmellifluiはシからドへ半音上がる流れを意識して歌うこと。

1-5.p20の下半分はHartkerの写本で、1曲目と2曲目のレスポンソリウム。
    現代譜のoeは中世ではeとなっている。
    Versusの歌詞が異なっている。


2. 朝課全体の流れを確認しながら練習。
基本、V/.は先唱者が、R/.は全員で歌う。

・p368冒頭の先唱句”Domine labia mea~“から始まる。
・p250”Deus in adjutorium~“へ。
・p368インヴィタトリウム
インヴィタトリウムは先唱者が先ず全部歌う。*印のVeniteからは
入らないこと。全員で最初から繰り返す。
途中交互に歌い、p371まで至る。
全員でVenite~を歌い、次に先唱者が前半のChristus~を歌い、
続いて全員でVenite~を歌う。
・p365イムヌスへ。
イムヌスは2つのグループに分かれて交互に歌うが、グレゴリオ聖歌
入門クラスは奇数節を担当。
p365の5段目、Quemの前に抜けている*印を入れること。
イタリックで記されている文字は歌わず、音符もとること。
p365のanteとoriginemの間のソの音をとり、続けて歌う。
p366のSacrataとab、Patreとetも同様に歌う。
p366の下から2段目のAmenは一緒に歌う。
p366の最下段は晩課用なので歌わない。

・p371~第1夜課
   3つの(アンティフォナと)詩編が終わり、p374応唱句と主の祈り、
最下段のPaster noster.の後はしばし沈黙する。
   p375のR/.Amen.はミファ、R/.Deogratias.はドファ(あるいはソド)
で唱える。

・p378~第2夜課
   p381のPaster noster.の後は、p374の最下段と同様。

・p384~第3夜課
   p389のPaster noster.の後は、p374の最下段と同様。
   p392大祝日には3つ目(全体では9つ目)のレスポンソリウムの代わりに
p1832のテ・デウムが(鐘が打ち鳴らされ、お香が焚かれる中)歌われる。
    数節を担当。p1833の下から3段目のTe ergoのところでひざまずき、
最下段のredemistiの後直る。
p1832のテ・デウムは2つのグループに分かれて交互に歌うが、グレゴリオ
聖歌入門クラスは偶数節に立ち上がる。
   p1834の下から2段目の最終節 In te Domine ~ は全員で歌う。
   p392のConcedeから始まるPrayer.はPer eumdem Dominum.の後に続き
があり、その後に唱えるR/.Amen.が抜けている。
   p392のR/.Deogratias.はp124の最下段の旋律で歌う。

(H.A)
[PR]
by fonsfloris-k | 2012-10-20 13:00 | 講座レポート
10月17日ソルミゼーション~中世の移動ドで歌う(東京)
・旋法について復習
・「ラの上のファ」を サンドラン/Douice memoire から探す
・作曲の宿題(岩下さん「秋の夜空」)を歌ってみる
 何の旋法で書かれているか検討した

(YK)
[PR]
by fonsfloris-k | 2012-10-17 19:00 | 講座レポート
関西講座発表会が11月24日に開かれます!
11月24日に関西講座の発表会が行われます。
入場無料です。1年間の勉強の成果をお聴きいただき、お楽しみください!
http://www.fonsfloris.com/k/#kansai20121124

フォンス・フローリス古楽院
関西講座発表会
日時:11月24日(土)午後4時
場所:母の家ベテル


♪♪♪♪♪♪060.gif演奏曲060.gif ♪♪♪♪♪♪

グレゴリオ聖歌 聖母のミサより
Gregorian chant, Missa de Beata Maria Virgine

ジョヴァンニ・ピエルルイージ・ダ・パレストリーナ
Giovanni Pierluigi da Palestrina (1525?-1594)
 ミサ《永遠のキリストの恵み》より キリエ、グロリア
 Missa Aeterna Christi munera - Kyrie, Gloria
 「全地よ、神に喜び歌え」
 "Jubilate Deo omnis terra"

ジョスカン・デ・プレ
Josquin des Prez (1450/55?-1521)
 「自然の摂理に逆らって」
 "Praeter rerum seriem"

ヨハンネス・オケゲム
Johannes Ockeghem (ca.1410-1497)
 ミサ《カプト》より クレド、サンクトゥス、アニュス・デイ
 Missa Caput - Credo, Sanctus, Agnus Dei
[PR]
by fonsfloris-k | 2012-10-14 21:05 | 演奏会・CDのご案内
10月13日ルネサンス音楽を歌う[1]ジョスカン・デ・プレ(東京)
出席:15名

●自分の歌っている旋律が、他の旋律とどのように絡み合っているのか
 把握できていない → それを知ろう。

●旋律の目的地に向かって、流れるように歌うのがこつ。
 1 基本の動きは、短い長い。同じ音価でも単純に同じに歌うことはしない。
 2 必ずどこかにカデンツ(ミ→ファ)がある。その目標に向かって
   盛り上げていく。
 3 そこでぴたりと終わらせず、=次の始まりとして流れ出すように歌う。

●歌い始めは母音でぶつけない。子音を立てて母音はなめらかに歌う。
 頭にアクセントをつけない。流れるように入り(子音ははっきり)ふくらます。

●リズム感が分かるような歌い方をする
 
●音楽全体をリードしているテノールパートがどのように歌っているかを
 聞きながら歌う。

(MS)
[PR]
by fonsfloris-k | 2012-10-13 13:30 | 講座レポート
10月13日音楽史講読「ノートルダムの音楽」 (東京)
196ページ
教会と宮廷

中世フランスの修道院や大聖堂、教会は、王家や領主あるいはギルドや貴族の支援を受けて建てられ、維持されるのが常だったが、パリのノートルダムだけは、上級聖職者たちからの寄進によって建設され、維持されていた。ただし、ノートルダムが歴代の君主からの庇護を受けなかったわけではなく、6世紀から12世紀に発行された勅書を見ると、メロビング、カロリング、カペティアンの各王朝の君主たちがノートルダムを手厚く保護していたことがわかる。これはおそらくノートルダムが、パリで最初の教会であり、大聖堂であったためだろう。

興味深いのは、君主たちがノートルダムの司教や参事会員に与えた土地や貴金属、特権が、教会の建造物の建築や維持のために使われたわけではなく、王家の家族の安息を祈る随意ミサを行うために使われた点である。また王家はその影響力を使って、親族をノートルダムの教職者の地位に就かせたりもしていた。

ノートルダムと王家のつながりは、金銭的援助だけにあったのではない。王自身もノートルダムの教区民の1人であり、待降節の最初の日曜日などの重要な祝日には、王自身がノートルダムを訪問してミサに参列した。王は、自身の音楽隊を引き連れてノートルダムの聖域に入ることで、キリスト教の王としてのイメージを民や臣下に植え付けていた。つまり、教会と王家との関係は非常に密接であり、音楽と典礼における両者の関係性には、自己の利益のために相手を利用する要素や象徴的な要素があったのである。

カロリング朝のLaudes regiae(王を讃える儀式)

Laudes regiaeは、王を讃え、神聖化するために行われた連祷に似た短い儀式で、一連の音楽的な唱和を伴い、その起源は8世紀のフランク王国にまで遡る。古代ローマのvitaや初期キリスト時代のExaudi Christeなど多様な要素が含まれ、そこに聖人への連騰が織り込まれた。8~15世紀にかけて作られた30以上の写本に王を讃える讃歌が記され、そのうち12の写本には楽譜が含まれていることから、カロリング朝の大聖堂で行われる王家と教会の様々な儀式において、讃歌が歌われていたことがわかる。

パリでLaudes regiaeが歌われる場合、教会にとって重要な人物を祝う唱歌と現世の重要人物を祝う唱歌が連続する構成になっていた。Laudes regiaeの目的は、キリストの勝利と王の勝利を同時に歌い上げることで、天と地の支配を同一化し、王を神格化することにあったと思われる。

ノートルダムで歌われたLaudes regiaeは、朗唱音が「g」であること、インチウムがなかったこと、4度の音程を枠組みとする旋律の展開があったことなどから、ローマ的ではない特徴を持っていた。Laudes regiaeは劇的で圧倒的な儀式だったが、それは音楽に依るのではなく、儀式に王が参列し、唱えられる言葉に象徴的な意味があり、さらに演奏方法(男声と子どもの高声をミックスし、ポリフォニーを付加した)に依るところが大きかった。

13世紀初めには、Laudes regiaeにポリフォニーが一般的に付加されるようになった。復活祭の昇階唱Haec diesの歌詞を基に作られたモテットDominus glorie / Dominoは、復活祭のどのミサで歌われたかは不明だが、ノートルダムにおいても、Laudes regiaeの前、集会祈願の直後の、参事会員が内陣の聖職者席から降りるときに歌われた。後半では王を讃える歌詞が始まるため、集会祈願からLaudes regiaeへと儀式のテーマをスムーズにつなぐ役割を果たしていたと思われる。

「Laudes regiaeはパリのみで"Triumphus"と呼ばれていた」と複数の文献が述べていることから、Dominus glorie / Dominoの歌詞の最後に「勝利者」を意味する言葉があるのは、この曲がノートルダムと直接的な関わりがあったことを示す証拠だと思われる。

次回は206ページの「ヘンリー6世の戴冠」から。

(C.T.)
[PR]
by fonsfloris-k | 2012-10-13 10:00 | 講座レポート