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3月27日ソルミゼーション~中世の移動ドで歌う(東京)
(出席:10名)

2年目の今年度はがんがん歌って行きます(あわよくば発表会?)。
初回の今回はソルミゼーションの基本的な知識のおさらい。資料も昨年既配のもの
(後で楽譜が付け加わってます)。
なお、歌にソルミゼーションを当てはめる仕方には蓋然性があり、つまりある程度
いい加減でよろしい。

以下キーワードを列挙。

グイド ダレッツオの手、
シ抜き→音階に半音が一つしかない。

連=deductio、
Gsolerut=下の連から上の連へ乗り移る、
Ffaut=上の連から下の連へ乗り移る、最初の連は四角いb、
第2の連は自然、第3の連は柔らかいb、b fa b(h) mi、
例えばC;sol,fa,utは同じ音位名Cであってもそれぞれ違う音と認識、
基本の7連42音に加えconjunctioでrecta(実音)=五線譜を構成、
ficta(虚構の音)=手にない音あるいは手の外の音。

中世ではmi-faは狭く全音広い、1600年頃まで調号はb一個だけ。

楽譜配布:
Domenico Maria FerraboscoのIo mi son giovinetta a4
 バスパートをつかってソルミゼーションの基本読み。
Gianetto(Giovanni Pierluigi) PalestrinaのVestiva i collie a5
 Prima parte & Secunda parte冒頭、任意のパートをソルミゼーション
 読みしてみる(宿題)。
Giovanni Pierluigi da PalestrinaのSicut cervus

(YI)
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by fonsfloris-k | 2013-03-27 19:00 | 講座レポート
3月24日 アンサンブルクラス(関西)
13:30-17:30 於ノワ・アコルデ音楽アートサロン
「アンサンブルクラス 中世の音楽」
受講:9名(S3、A3、T2、B1)

内容
<1>Machaut, la messe de nostre dame
・写本ではこの曲の最初に「ここに聖母のミサが始まる」と書いてあるので、ノートルダム・ミサの名がついている。
・「史上初の一人の作曲家による通作ミサ」と言われている。他にも、トゥルネーのミサ、バルセロナのミサ、ソルボンヌのミサ、など同時代の通作ミサはいくつかあるが、一人の作曲家による、ということが貴重。
・二つの大きな様式がある。
・1つはisorhythm(イソリズムorアイソリズム):Kyrie、CredoのAmenの部分、Sanctus、Agnus Dei。メンスーラ的には3分割系。
・もう1つは朗唱様式(declamationなどともいう):Gloria、CredoのAmenの前まで。メンスーラ的には2分割系。
・このような様式は14世紀のミサの一つの伝統でもあるので、マショーのノートルダム・ミサはこのような様式の集大成ともいえる。
・1360年頃にこのミサが作曲された後、通作ミサは1420年代のイギリスまでほとんどみられない。

<2>isorhythmと黒色計量記譜法
・isorhythmとは同じリズムパターンが繰り返されるという意味。isoとはギリシャ語で「同じ」の意味。
・isorhythmという言葉は中世からあったわけではないが、そのかわり、taleaとcolorという言葉があった。
・taleaとはリズムパターンのこと。ラテン語で、一節、切り取ったもの、一切れ、という意味。フランス語でテノールパートを表すtailleも同じ語源。
・colorとは音の高低のこと。
・14世紀のモテットによく使われている技法。
・グレゴリオ聖歌には決まったリズムはないけれど、2声3声とポリフォニーになるについれ、リズムパターンが生まれた。オルガヌムの時代。モテットが成立していく。
・聖歌を保って歌う人がtenor。対旋律で違う言葉で歌う人がmotetus。フランス語の「言葉」という意味が語源。3声目がtriplum。3声目という意味。3声が14世紀のポリフォニーの基本的な編成。3声がうまく成り立つようにリズムをあてはめる。一節の旋律とリズムのパターンをくりかえす。taleaとcolorは必ずしも一致しないでずらしたりすることがあり、それがおもしろい。たとえば、taleaが3回のところにcolorが4回入ったりする。
・白色計量記譜法はsemibrevis単位であったのと違い、brevis単位になっている。

<3>Machaut, la messe de nostre dame, Credoについて
・左上がtriplum、左下がmotetus、右上がtenor、右下がcontratenor。音域的には、triplumがソプラノ、motetusがアルト、tenorがバス、contratenorがテノール。
・Amenの前まで朗唱様式。二分割系。Amenはイソリズム。三分割系。
・Amenの前で3つの部分に分かれ(ちょうどページ毎に分かれ)、それぞれがさらに3つの部分に分かれている。区切りは、triplumのパートでlonga休符があるところ。その休符のところでtenorとcontratenorがつなぎの旋律を歌うようになっている。
・Kyrie、Gloriaなどは通常唱のグレゴリオ聖歌を定旋律に使っている。そういう意味で聖母ミサの流れといえる。それに対して、Credoにはそういう聖歌の存在はほとんどない。第一旋法的だが、クレドI番の第四旋法の断片もあり、途中はミで終わる感じのところが多い。Amenもtenorはグレゴリオ聖歌というよりマショーが作曲したと思われる。

<4>Machaut, la messe de nostre dame, Credo - 1枚目
・tenorを全員で歌ってみる。まずリズムをつけないでグレゴリオ聖歌のように。次にcontratenorと2声で合わせてみる。
・tenorを全員でリズムで歌う。音符のリズムで歌うのではなく、言葉を歌うように。
・ミが出てきたらかなり高めに。引きつって。
・まとめて書いてある音符はだいたい一音節。
・tenorとcontratenorと2声で歌う。contratenorの音は旋律的にとらえるのではなく、つねにtenorに対旋律をつける上で音が選択されたと考える。
・metetus、triplumも合わせる。音を取るとき、tenorにつける装飾として後から付け加えられたものだというイメージを常に持ち続ける。
・各パート、それぞれtenorと2声で合わせてtenorとの関係を考える。tenorから音程を取る。
・五度の音程をつねに気をつける!

*ミの感覚を身につけましょう。つねにテノールとの関係を感じましょう。

(N.I.)
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by fonsfloris-k | 2013-03-24 13:30 | 講座レポート
3月23日総合講座 グレゴリオ聖歌とフランドル楽派のポリフォニー(関西)
3月23日(土)13:30-17:30 於母の家ベテル
受講:21名(S8、A7、T3、B3)

内容
<1>Josquin, Missa De beata virgine(ジョスカンの聖母ミサ)の特徴
・ルネサンス時代のミサ曲にはある祝日に関連づけられた定旋律を持つものが多い。ミサの通常唱の言葉はいつも変わらないけれど、祝日の固有唱の旋律を組み込むというようなことがよく行われていた。そのために重要な役割を果たすのがテノール。テノールは定旋律を歌う。ミサ曲のどの楽章でも繰り返し同じ定旋律がある。しかし、このジョスカンの聖母のミサは違う。聖母に関わる旋律が使われているが、どの楽章でも変わらない定旋律という形では出てこない。グレゴリオ聖歌の通常唱の旋律をそれぞれに使っている。キリエにはキリエの旋律を、グロリアにはグロリアの旋律を、という具合。普通は、ミサ曲にはミサ曲ではない旋律を使うのが一般的。たとえばマリアのアンティフォナとか固有唱の旋律を使う。さらに16世紀になるとパロディーミサが多くなる。世俗のシャンソンなどを使う。なお、この聖母ミサと同じようなジャンルのものが他にもある。それはレクイエム。
・現在のUsualisではIX番のミサが聖母ミサだが、このジョスカンの定旋律はIV番のミサの旋律を使っている。どのミサにどの旋律を使っていたかは、時代や地域で違っていたと思われる。
・このミサ曲はいくつかの写本に残されているが、それぞれに全楽章が残っているとは限らない。最初はばらばらに作曲されて、あとでまとめられた可能性もある。
・このSanctusとAgnus Deiはテノールがカノンになっていて5声になっている。15世紀のポリフォニーのスタンダードは4声なので例外的ともいえる。ちなみに、14世紀のポリフォニーのスタンダードは3声、15世紀のポリフォニーは4声、16世紀のポリフォニーは5声。

<2>グレゴリオ聖歌でMissa IVのSanctusを歌う
・第8旋法。finalisはソ。dominantはド。
・いくつかの限られたモティーフが繰り返されるのが特徴。1つだけ違うのは最後の部分だけ。
・同じモティーフでもメリスマかシラビックかという違いがある。たとえば、2つめのSanctusとBenedictus。これは演奏法にも関係してくると思われる。しかし、固有唱のネウマで同じような箇所を参考にすると、どちらも同じような歌い方をしていたと思われる。
・変格の特徴「finalisより下に音がのびる」がある。
・母音と母音の間にアーティキュレーションをつけないように歌う。

<3>Josquin, Missa De beata virgine - Sanctus - Sanctus
・全音下げ。
・テノールの定旋律とグレゴリオ聖歌をくらべながら歌ってみる。3番目の音がテノールとカノンで違うフィクタになるのは、もともとグレゴリオ聖歌にない音だから?
・テノールとカノンを全員で歌ってみる。カノンが入るところに書いてある印がsignum congruentiae。
・テノールのところに書いてある指示書きのことをカノンという。いわゆる「輪唱」の指示だけでなく、「後ろから歌いなさい」等、いろいろあった。
・ここに書いてある指示書き"Ieiunabis quatuor tempora"の意味は「4つの(大祭の)時あなたがたは断食するだろう」で、ここでは「4つの時(ブレヴィス)の間、あなたがたは歌わない」ということを指す。
・他のパートと合わせて歌ってみる。この曲は通模倣様式。この前のデュファイやオケゲムの時代にはあまりないもので、ジョスカンあたりが始めた様式。
・スペリウスの1段目最後の音はフィクタ(♮か♯をつけてミに)。3段目の-tusの直前の音もフィクタ(♮か♯をつけてミに)。
・コントラの1段目2番目のSanctusのSan-の2つのシの音はフィクタ(♮か♯をつけてミに)。4段目の2つめの音はフィクタ(♭をつけてファに)。3段目の1つめの♮はなし(ファのまま)?
<4>Josquin, Missa De beata virgine - Sanctus - Pleni sunt
・テノールの定旋律とグレゴリオ聖歌をくらべながら歌ってみる。続けて、テノールとカノン、他のパートも入れて、歌ってみる。
・バッススの1段目の最後の方のsemiminimaのシの音はシ(その前に♭をつけてファにしているのを戻す)。2段目の最後の方も同じ。

<5>Josquin, Missa De beata virgine - Sanctus - Osanna
・テノールの定旋律とグレゴリオ聖歌をくらべると、これは少し違う。ジョスカンが使っていた元の聖歌が違っていた可能性がある。

<6>コワイヤブックで通してみる。
・SanctusからOsannaの1回目まで。
・ミを高めに。

次回はBenedictusからAgnus Deiに入ります。

(N.I.)
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by fonsfloris-k | 2013-03-23 13:30 | 講座レポート
3月20日 総合講座事前準備講座(関西)
13:30-17:30 於母の家ベテル
「総合講座 アシスタントによる事前準備講座」
(指導担当:井上、安邨)
受講:9名(S6、A3)

内容
<1>白色計量記譜法の説明(担当:井上)
<2>グレゴリオ聖歌のSanctusとJosquin, Missa De beata virgine, Sanctusを実際に歌ってみる(担当:安邨)

(N.I.)
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by fonsfloris-k | 2013-03-20 13:30 | 講座レポート