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8月31日オルガヌムを歌う
《ウィンチェスター・トロープス集》より
Alleuia 唱を歌う練習

・はじめに、発音と発声の練習
  口を少し前に突き出し、唇を丸くしたときに使う筋肉を感じ、
  その筋肉を意識して動かし、動きに慣れるように各自少し
  訓練しておく。

  舌の先を前の方に出し、外国語(例えば英語)の“c”を発音
  するような感じにして母音を発音する。

  Al~le~lu~ya 次に来る音節と繋がるようにする。そうすると
  メリスマも流れ良く歌える。

・歌の練習
 ハミングで、周りの音を聴きながら歌う。
 〈V.P〉Alleluia 
   [ド]レミファ[ソ]ラソ ソ〈ド〉ドラシラ[ソ」の動きは、
   [ド」から[ソ]の5度、[ド」から上の[ド」の8度、
   上の〈ド〉から[ソ]への4度のイメージを掴みながら、
   流れを作って歌うことが大切。
   それに続くユビルス(=メリスマ)の部分は喜びを表している。
   ☆ミとシは音程を高めに。

 〈V.O〉1段目最後のフレーズ ドドレレ“レー”ラシド のように
     レを伸ばし〈V.P〉とのタイミングを合わせる。

 ☆聖歌は祈り=歌う事と聴く事の間に壁が無い。
        聴きながら音を共有して歌う。

〈V.P〉と〈V.O〉の2声で歌う場合、音がぶつかる所は、頑張らずに引く。

 ☆目標:音が自分の中に入ってから歌う
       響きの中でチューニングする
       何処に向おうとしているか、方向感覚を捕らえてから歌う。

・以上に気をつけながら、2グループに分かれ、アレルヤ唱を〈V.P〉と〈V.O〉を
交替しながら歌う。
 聴きながら、静かに、強過ぎずに歌うこと。常にちょうど良いバランスを探る。


◎ 次回までに〈Alleluia Sanex puerum portabat〉の〈V.P〉の
  読譜を各自で予習してくる!

(KK)
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by fonsfloris-k | 2013-08-31 18:00 | 講座レポート
8月31日ルネサンス音楽を歌う[1]ジョスカン・デ・プレ(東京)
出席者(S6 A3 T1 B1)合計11名

①グレゴリオ聖歌
Gloria
★フランス語風のラテン語発音に注意する
 et  t を発音しない
 sanctus c(k) を発音しない
 pax 、rex x → s
 homunibus u → iu(小さい「ユ」が入る感じ) Jesu、~mus、 ~bus、~tus、Deus、など
 voluntatis un → 鼻母音(鼻にかかった「オン」)
 mundi umも同じ鼻母音  orphanorum 、cum なども
 laudamus au → o:(オー)
 benedcimus c → s
 deprecationem ti → si  gratias、celestis なども
 magnam gnaは「ニャ」ではなく、「ンナ」
 Jesu  j も s も濁音「z」
 Spiritus et alme orphanorum
母音と母音の間はアーティキュレーションしない
Spiritus~e(t)~alme~ ~のところは滑らかに続ける
 qui ui → i
 quoniam  uo → o:

*グレゴリオ聖歌の楽譜のトロープスの部分
 Maria → Mariam aの上に ~ を書き加える

②ポリフォニー Josquin“ Missa de beatane virgine
 ~ Gloria ~
トロープスつきのGloria 
 メリスマの長い旋律にことばを挿入するトロープスもあるが、
 ここでは旋律・ことばともに挿入されている

★グレゴリオ聖歌を歌ってポリフォニーと比較し、
 各パートの関係を教えていただきながら練習した

(以下、S:Superius, C:Contra, T:Tenor, B:Bassus)

 Et in terra pax ~
  S と T は同じ旋律を模倣、C と B はその対旋律
 Laudamus te ~
  C、B はそれぞれ、S とT の5度下で同じ旋律を模倣していく
 → S + C、T + B でペアの模倣(二重の二重唱)、旋律だけでなく表現も模倣する
 propter magnam gloriam tuam
 Domine Deus rex celestis
  ことば付け方が変わったので各パートで確認のこと。
 Domine fili unigenite ~
 Sの対旋律はT、CはSの4度下で模倣 、unigeniteのフィクタはなし
Jesu Christe の 「ste」 は2段目の初めに入れる
 BはCの対旋律
Spiritus et alma
  BはTの5度下で模倣
  シに♭をつける →グレゴリオ聖歌の模倣なので音型を同じにするため
Domine Deus Agnus Dei
  T:3段目 de のあとに us を加える。 ことばのつき方に注意
 C:3段目のフィクタはなし
  B:C の対旋律
  S:patris のドに♯をつける

(KS)
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by fonsfloris-k | 2013-08-31 13:00 | 講座レポート
夏季合宿@八ヶ岳
8月21~23日、八ヶ岳のふもとで古楽院の夏季合宿が行われました。高原の緑に囲まれた涼やかな場所でグレゴリオ聖歌を練習し、宿泊したペンションでは、地元の素材をふんだんに使ったおいしいお料理を堪能しました。なかでも新鮮な野菜や果物は格別のおいしさです。とても充実した3日間でした。

最終日には三位一体聖ベネディクト修道院でミサを奉納しました。ミサの前にロマン神父様からいただいたメッセージをご紹介します。
Finally we have one of the very few examples recorded in teh Gospels of Jesus responding directly and clearly to a question! It was a test question by one who likely wanted to trick Jesus: What is the greatest law? And Jesus said simply: love God completely and everyone else as well. That's it. That's all. It is less complicated when we realize that loving God and neighbor are the same. So, we need to continually work at that, especially loving our neighbor whomever that is and whoerever she or he may be.

イエスが直接に又はっきりと答えている数少ない質問を今日の福音で聞きました。この質問でイエスを試そうとしたに違いないでしょう。質問は、一番大切な掟とはなんですか。そしてイエスは次のように答えます。神を完全に愛し、同様に他の人も愛しなさい。最小の言葉で最大のことを言っています。私たちが神を愛することと隣人を愛することが同じであることと理解すると、彼の回答がよりわかりやすくなるでしょう。ですから、隣人が男性であろうと、女性だろうと、どこに居ようとも、引き続き愛することに努力し続ける必要があります。

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by fonsfloris-k | 2013-08-25 23:22 | その他
8月16日~18日夏期特別入門講座 グレゴリオ聖歌とルネサンス音楽を歌おう(関西)
8月16日(金)13:30-16:00
8月17日(土)13:30-16:00 
8月18日(日)13:30-16:30 
「夏期特別入門講座 グレゴリオ聖歌とルネサンス音楽を歌おう」
於ノワ・アコルデ音楽アートサロン
受講:20名(S8、A7、T3、B2)

グレゴリオ聖歌とルネサンスのポリフォニーを3日間集中して学びました。グレゴリオ聖歌の入門として聖母ミサのための聖歌を練習し、その聖歌を基にして作られたジョスカン・デ・プレ作曲の聖母ミサ曲Josquin des Prez (1450/55?-1521), Missa de beata virgineからキリエとグロリアを、15、16世紀の白色計量記譜法によって書かれた写本を使って練習しました。原曲の聖歌との比較や、定旋律がどのように他の声部に模倣されていくかなどの特色を、実際に歌いながら学びました。多数参加されていた今回初めての方も、計量記譜法の写本で歌えるようになりました。文字通り猛暑の大阪で熱い3日間でした。

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(N.I.)
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by fonsfloris-k | 2013-08-16 13:30 | 講座レポート
8月10日ルネサンス音楽を歌う[2]バードのモテット(東京)
講座の流れ
 グレゴリオ聖歌を歌い、古い英語風発音を確認。
 ポリフォニーの入祭唱部分を各パート毎に確認し、順番に合わせて歌う。
 詩篇部分も各パート毎に練習、その後合わせて歌う。

解説と注意事項
《グレゴリオ聖歌》
 Suscepimus Deus ......est dextera tua. は入祭唱本体。アンティフォナ。
 Magnus Dominus は詩篇。本来は全部を歌ったが、ここでは省略され、
 1番のみを歌う。
 Gloria の Amen は詩篇と同じ終止にする。
 Gloria の後、アンティフォナに戻る。

《バードのポリフォニー》
 英語式のアーティキュレーションをはっきりと。
 テンポ感を合わせる。
  ☆一音づつ歌うのではなく、リズムをはっきり出しつつ、フレーズとして歌う。
 模倣の面白さを感じる。
  ☆フレーズの最後(語尾)を短めに収めるように切ると
   休符の所で他のパートが入って来るのが聞こえるようになる。
 言葉のつながり方にも注意。
  Justitia が繰り返されるところでは、最初のJustitia“,”は切り、次の Justitia, は plena に続ける。
 フレーズの最後の音程を美しく保つ。

 来月は、Gloria から練習する。

(EK)
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by fonsfloris-k | 2013-08-10 15:30 | 講座レポート
8月10日 中世の音楽を歌う(東京)
第1~第3 Agnus Dei の練習
・グレゴリオ聖歌の Agnus Dei を歌う。
・テノールパートをグレゴリオ聖歌風に歌い、音の流れをつかむ。
・その後、各パートの読譜を確認し、全体を合わせる。
・留意点
  “ミ”を高く(“fa ”に引っ張られる“mi”)
  要所要所の5度を正しく響かせる意識が重要。
  * 響き具合を聴きながら確認しながら歌う。
  音の変わり目がクリアーに聞こえる歌い方をする。
  * 但し、腹筋を使ったアーティキュレーションをしない。

・最後に大型楽譜を使って歌う練習
 * triplum 第2 Agnus の歌詞の付け方に変更有り。
  次回再確認が必要

(MK)
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by fonsfloris-k | 2013-08-10 15:30 | 講座レポート
音楽史講義2「フランス・バロックのお話」のご案内
今週土曜日の「フランス・バロックのお話」をご案内いたします。
1回ごとの参加も可能です。
申込先 窪田 m-kubota@fonsfloris.com

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音楽史講義2「フランス・バロックのお話」
講師:関根 敏子
8月10日(土)午後6時半~9時  受講料:4,500円(茶菓代含む)
第3回ダングルベール D'Anglebert と17世紀後半のクラヴサン音楽
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冒頭には院長花井哲郎によるクラブサン演奏を、講義後にはフランス・ワインと茶菓をお楽しみいただけます。
皆様のお越しをお待ちしております。
http://www.fonsfloris.com/k/#FranceBaroque
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by fonsfloris-k | 2013-08-05 22:45 | その他
8月4日総合講座「イザーク・ミサ固有唱を学ぶ」(東京)
《講座全体の流れ》
アレルヤ唱の譜読みから始まり、パートごとに練習、全体を流し、その後コムニオの譜読み、とりあえず、最後まで通しました。

《楽譜の構成》
1ページ目より、イントロイトゥス、アレルヤ唱は、3ページ下から2段目から。
アレルヤ章の後、本来ならばイザークの場合は、セクエンツィアが続き、福音書朗読、クレド、プレファツィオ、サンクトゥス、主の祈り、アニュスデイ、それからコムニオ(7p)となるのですが、あまりにも長くなりすぎるので、省略されています。

《読譜練習》
譜読みは、ィウィーウィーで行われました。
なぜ、マママやラララではないのか?
それは、フランドル風の流れ(響き)を大切にし、ウラ拍からの入りを意識するため。そして、他のパートがウラで動いているのを意識して、ポリフォニーの各声部の重なりを阻害しないようにするため。

イザークはドイツ語圏の作曲家ですが、この曲はフランスそのものの曲。
いろんな面をもっているのですね。

(KM)
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by fonsfloris-k | 2013-08-04 13:00 | 講座レポート
8月3日音楽史講読「ノートルダムの音楽」 (東京)
第8章 作曲家たち(Composers)
前半(273~281ページ)

中世のヨーロッパには、作曲だけを専門に行う「作曲家」は存在しなかった。したがって、たとえば典礼で歌われる多声曲は、音楽理論で認められた一定のルールに従って聖職者によって即興的に作られ、演奏されていた。作曲と演奏はほぼ一体であり、音楽の創造に携わる人々はみな、演奏者兼作曲者だったのである。

ところが12世紀になって記譜法が発達すると、リズムとピッチを視覚的に表現することが可能になり、演奏の現場以外でも、理論に基づいて作曲できるようになった(注1)。その結果、3声や4声の多声曲のリズムが急速に複雑になり、同時に、1つの曲を1人で作曲して「自分の作品だ」と主張する作曲家が現われるようになる。

(注1)花井先生の解説: 記譜法が発達したからといって、何もないところから音楽を創造できたとは思えない。むしろ経験が定着して後の時代まで残った、具体的には、即興で演奏されていた音楽が楽譜として定着したという見方をすべきだろう。逆に言えば、残されている作品が当時の音楽のすべてではない。消えていった音楽は、残された音楽の何百倍、何千倍もあったのではないか。楽譜として残っている作品は「一番良いものだから残された」と考えることもできる。

Anonymous(匿名)によらない多声曲が最初に登場した写本は、カリクストゥス写本(Codex Calixtinus)である。この写本はスペインのサンチアゴ・デ・コンポステラの聖ヤコブ教会で使用されたものだが、収められている音楽作品は中央フランスと北フランスで作られたものであり、それらの作り手も同じくフランス出身の、社会的な地位や教養の高い教会関係者だった。

実のところ、12~13世紀の作曲家は多芸多才で、音楽以外にも天文学、修辞学、数学などの非常に幅広い分野の知識や職業的能力を併せ持つ人々だった。それが時代を下ってルネサンス期になると、より現代の意味に近い、作曲の専門家たちに取って代わられるようになる。そのような時代へと移行する過渡期の作曲家を何人か紹介しよう。

Adam Precentor, Adam of St. Victor
アダム・プレセントール、あるいはサンビクトールのアダム


12世紀のパリの音楽家については、誤った情報が多い。セクエンツィア(続唱。典礼で昇階唱後、福音書朗読の前に時々歌われる聖歌)の作曲者として有名な「サンビクトールのアダム」は、従来はアダム・ブリトという人物だと思われていた。しかしその後の研究で、ノートルダム大聖堂のプレセントール(=カントール)だった別の同名の人物だということがわかった。混乱の理由は、パリの郊外にあったサンビクトール修道院の関係者が、著名な詩人や音楽家と同修道院の密接な関係を過度に誇示する記述(その一部は誤り)を残したためである。

サンビクトール修道院は、ノートルダム大聖堂の副司教によって、1108年に設立されたアウグストゥス派の修道院である。当時は大聖堂での喧噪や政争に疲れた聖職者たちが、心を休めるために訪れる「避難所」だった。多くの人が集まるようになった同修道院は、宗教活動や研究、教育の中心地として次第に発展していった。

ノートルダムのカントールだったアダムは、サンビクトール修道院の設立に尽力し、その後同修道院での重要な行事を記念するセクエンツィアを作曲した。しかし最新の研究では、アダムの作品の大半は、サンビクトールではなくノートルダムのために作られたとされている。アダムは、古い聖歌に新しい歌詞を付けたり、新しい旋律を加えたりして、作曲した。彼の代表作である Gaude prole Grecia はノートルダムでの重要な行事で年に3回歌われていた。

Magister Albertus Stampensis: Precentor Parisiensis
アルベルトゥス・スタンパンシス大先生(パリのプレセントール)


カリクストゥス写本には、聖ヤコブを讃える Congaudeant catholici という3声のコンドゥクトゥス(オルガヌムの一種)が収められており、作曲者は「パリのアルベルトゥス大先生」と記されている。Congaudeant catholici がパリのノートルダムと関わりを持つ曲かどうかはわかっていないが、フランスで作られた曲であることはわかっている。サンチアゴデコンポステラへの巡礼の出発点はパリのノートルダム大聖堂であり、当時、両者の間にはつながりがあった。

「パリのアルベルトゥス大先生」は、ノートルダムの参事会員でカントールだったアルベルトゥス・スタンパンシスだと言われている。アルベルトゥスは重要な典礼を取り仕切るなど、ノートルダムのカントールとして音楽的能力を存分に発揮して活躍した。しかし、アダムやアルベルトゥス以降のカントールは、徐々に、音楽ではなく、教会の運営に携わるようになる。代わって典礼の音楽を担当したのはスブカントール(=副カントール)だった。

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次回の講座は281ページのレオニウスからです。

講座のなかで、3つの演奏者(団体)による、アルベルトゥスの Congaudeant catholici の演奏を聴きました。演奏者によって、同じ曲とは思えないほどリズムやテンポが大きく違っていて驚きました。

067.gif本日のお菓子は、特別な梅の実で作られた梅ゼリー016.gif
食べるのに夢中で写真を撮り忘れましたが、とてもさわやかな美味しいゼリーでした。

(CT)
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by fonsfloris-k | 2013-08-03 10:00 | 講座レポート