<   2013年 09月 ( 8 )   > この月の画像一覧
9月29日アンサンブルクラス中世の音楽 (関西)
13:30-17:30 於母の家ベテル
受講:9名(S3、A3、T2、B1)

内容
<1>Josquin, Missa De beata virgine - Agnus Dei(Agnus II)
・女声がコントラ、男声がバッスス。
・コントラの最初のmaximaの音を伸ばしている間に音程が揺れないように。
<2>グレゴリオ聖歌の整体拝領唱Beata viscera
・短3度上げ(全音下げて4度上げる)。
<3>グレゴリオ聖歌の昇階唱Benedicta et venerabilis es
・venerabilisやSalvatorisのところ、ソを強調するネウマになっていることを意識して。
・versusは男声で。
<4>Machaut, la messe de nostre dame, Credo
・ブレスする時に流れが途切れないように。
・Sanctum Dominumなど、鼻母音でピョンピョンしない。鼻母音でつなげていく。
・simul adoratur et conglorificaturのところ、adoraturで少し抜いて少し待って。
<5>発表会のプログラム全体の通し(総合講座の曲も)

配付資料:
Communio: Beata viscera
発表会チラシ

(N.I.)
[PR]
by fonsfloris-k | 2013-09-29 13:30 | 講座レポート
9月28日総合講座 グレゴリオ聖歌とフランドル楽派のポリフォニー(関西)
13:30-17:30 於母の家ベテル
受講:22名(S9、A7、T3、B3)

内容
<1>発表会の演奏曲順と担当
1. Introitus: Gaudeamus omnes in Domino グレゴリオ聖歌(総合)
2. Kyrie グレゴリオ聖歌(今回配布)(総合)
3. Gloria グレゴリオ聖歌(今回配布)(総合)
4. Graduale: Benedicta et venerabilis es グレゴリオ聖歌(Ens)
5. Alleluia Nativitas gloriosae virginis Mariae グレゴリオ聖歌(Alleluiaと最後のDavidのみ総合、versusは安邨先生)
6. Credo マショー(Ens)
7. Offertorium: Ave Maria グレゴリオ聖歌(安邨先生独唱)
8. Praefatio グレゴリオ聖歌(次回配布)(簡単な受け答えのみ総合)
9. Sanctis ジョスカン(総合)
10. Agnus Dei ジョスカン(総合:ただし、2枚目のデュオはEns)
11. Communio: Beata viscera(Ens)
12. Ite missa(今回練習)(全員)
・ミサの流れに沿ったプログラム。ただし、今回は、聖書朗読や祈祷を省略。
<2>グレゴリオ聖歌でKyrie、Gloriaを歌う。
・夏期特別入門講座で扱ったものと同じもの。聖母ミサで歌われる旋律。
・1節ごとに交互に歌う。今回は、女声と男声の交互で。1節めののKyrie eleison.はKyrieを先唱者、eleisonを女声。2つめのKyrie eleison.を男声、という具合。最後9節めのKyrie eleison.の途中、15番目の音の後に*印、29番目の音の後に**印をつけ、女声、男声、全員の順で歌う。
・Gloria in excelsis Deo.は先唱者。2節め女声、3節め男声、と交互に歌い、最後のAmen.は全員で。
・Kyrieの7節めの7番目の音をラに訂正する。
・Domine Deus, Agnus DeiのAgnusのA-の音をレドからドシに訂正する。
・Kyrieはレをdの高さ(そのままの高さ)で。Gloriaは4度下げで。
・このGloriaはトロープス(本来のミサ通常唱にない歌詞)付き。
・言葉がブツブツ途切れないように歌う。ただし、Qui seeds ad dexteram Patrisの後は少し落ち着いてmiserere nobis.と歌う。
<3>グレゴリオ聖歌で入祭唱Gaudeamusを歌う。
・下の音が重くならないように。
・ネウマを見て、流れるところ、そうでないところを確認しておく。
<4>グレゴリオ聖歌でアレルヤ唱を歌う。
・Alleluiaの部分のみ全員で。versusは安邨先生が担当。ただし、最後のDavidは全員で歌う。
・Alleluiaの1段目、途中のハ音記号の後のタツノオトシゴみたいな音符2つは、ドレミミドレレ、と上の音を2回繰り返すので注意。
<5>Josquin, Missa De beata virgine - Sanctus(Sanctus~Osanna)
・長い音を歌っている時、どのパートが何をしているか、他のパートの動きをよく聞く。
・裏拍を常に意識しないと、つながらないし、アンサンブルできない。
・定旋律に即興で対旋律をつけていくようなつもりでアンサンブルする。
・OsannaのO-が開きすぎないように。
<6>Josquin, Missa De beata virgine - Agnus Dei(Agnus IとAgnus III)
・Agnus IIのデュオはアンサンブルクラスが歌います。
・音楽の構造、どこが盛り上がり、どこで収まるか、とか、どこで誰が入るか、を思い描いてから歌いましょう。
<7>Introitus、Kyrie、Gloriaを通して歌う。

配付資料:
グレゴリオ聖歌(聖母ミサのKyrieとGloria)A4で5頁
発表会チラシ

(N.I.)
[PR]
by fonsfloris-k | 2013-09-28 13:30 | 講座レポート
9月21日 オルガヌムを歌う(東京)
発声について
ハミング、リラックスして声を出す、リラックスとはだらっとするの
とは違う。
自然ないい姿勢をとり、声が上から骨盤底(座っている場合)まで、
よどみなく通るように。鼻腔に響かせてから体の骨に響いてマッサージ
しているようなイメージ。

発音について
舌を前に、口をあけすぎないように
最初の発音でぶつけない(押さない)。

ウインチェスタートロープス集のアレルヤ
最初の音を出す時にぶつけない(押さない)、湧いて出てくるように、
ティシュを引っ張り出すように。
音が下りたところで大きくしない。
(実際には鳴っていなくても)ベース・骨になっている音を感じながら
フレーズの歌い回しを柔らかく。
ミを高くとる。
VPとVOがぶつかる場所では、お互いが分かって、うまくすり抜ける。
平行に4度で移動する部分はバランスが難しいので、お互いよく聴いて、
きちんと音程をとる。

VPとVOが4度5度で響いているのが、ウインチェスタートロープス集の特徴


発表会のテーマはマリア様のお清めの祝日なので、
それにちなんだAd organum faciendumの奉献の祝日のアレルヤを歌うことに決定。

Ad organum faciendum
理論書。元々の楽譜はアルファベット表記の文字譜。
VOパートがVPの上になり、VOがより広がりのある音域で展開。
1度、8度、4度、5度、が重要な音程だが、2つのラインがフレーズの中で、
時に反進行や交差をして動く。
フレーズの始まりは1度、8度、または4度、5度。
フレーズの終わりは1度、8度または5度。

アレルヤ唱について
同じメロディーに違う言葉を付けたものがたくさんある。
その中の一つ、Senex puerum portabat-が2月2日主の奉献の祝日のアレルヤ唱
 
奉献の祝日のアレルヤ
大まかな意味は、「老人(シメオン)は幼子を運ぶ(腕に抱き上げる)けれども
(一方)、幼子は老人を導く」

楽譜の見方
単旋律の部分、最初の段と最後の段は全員で歌う。
V(ベルスス、先唱者)の部分、VOとVPに分かれている部分は少数精鋭の人達が
歌った。というのが元の歌い方。

旋法は、終音(フィナーリス)がレ、曲の雰囲気を決める重要な音がラ(ドミナント)
→第一旋法 レ~ラの5度は教会旋法の基本、レ~ラを感じながら歌う。

歌い方
ネウマのかたまりをなめらかに歌う。
音と音の間を切らずに滑らかにつなぐ。

2段目最初のセはぶつけないように発音、ティシュを引くように丁寧に出し、
すぐに響かせて次につなぐ。

V0は旋律的ではなく、VPに乗せた時に面白味があり(VPに完全に依存している)、
それぞれの音程関係を考えながら歌う。
最初は1度、次4度、5度、8度・・・(宿題→縦の音程関係をすべてチェック
しておく)
4度の場合は上の音を強く下は上をよく聴くこと。5度の場合は下の音に上が
乗るように歌うときれいに響く。
これらの関係を考えて音を出さないと、綺麗なハーモニーにつながらない。

ゆっくり一つずつ音程関係を確かめながら歌った。

目標は、皆が何がおこっているか分かり、支え合いながら合わせていけるように
なること。
先生の歌い方を真似しながら歌い回し方を練習。

(MS)
[PR]
by fonsfloris-k | 2013-09-21 18:00 | 講座レポート
9月21日 グレゴリオ聖歌入門(東京)
<第2ヴァチカン公会議「典礼憲章」>より
カトリック教会の典礼の言葉はラテン語である。そして最も大事な、
典礼の音楽はグレゴリオ聖歌である。

<グレゴリオ聖歌の旋律を捉える時、歌う時に大事なこと>
・それぞれのフレーズで、どの音が格(柱)になっている音なのかを
 押さえていくこと。
・格(柱)になる音を強調(伸ばしたり)すると、空間にその音が拡がって
 残っている。その響きを消さないように、その格(柱)の響きの中に
 残りの音をそっと入れていく。全ての音の強さは同じではない。
・長い音符とそうでない音符と極端にわけない。グレゴリオ聖歌の基本的な
 音の長さは、全ての音が「だいたい同じくらい」。長さはそんなに違わない
 けれども、響かせ方、歌い方、声の使い方で違いを作っていく。
・長短を、声を張った感じ(強)、リラックスさせた感じ(弱)や、しっかり
 歌う、流れるように歌う・・・などと歌い分ける。
・グレゴリオ聖歌では、複雑な半音階はなく、ミとファ、シとドという2箇所
 しかない。その半音の所に表情をつけて、大事に、丁寧に歌う。
・細かいネウマのグループ単位で、切れないようにする。ネウマのグループを
 把握しながら繋げていく。どこか終わりに向かって進んで行くけれども、
 それは次に向かう始まり。「終わりは始まり」。

<Alleluia>
p.516 Alleluia唱がおそらく原形であろうと考えられるので、p.544の前に
p.516から歌いました。

p.544「Alleluia」
先唱者が歌い始め、一度中区分線で止まり、続いて全員で最初から歌い始め、
その時には、中区分線では止まらずに次を繋げて歌う。
「トラクトゥルス」ミファの部分にある少し太い線の2本とも強調(しっかり歌う)。
「/・.」は、3音とも短い。1つ目は長くない。
1段目最後、小区分線後、レーソファミレド レーレドーに1音加え、
レーソファミレド レー 「レ」レドーとする。プレッススマイヨールに
エピゼマがついている為。
同じ旋律が出てくる5段目の最後にも追加しておく。
「サリクス」は、2音から3音に向かって勢いをつけ、3音目を強調(少し長い)。
3段目 区分線後、レミレミー ドミ ソラーシソラーミに1音加え、
レミレミー ドミ 「ソ」ソラーシソラーミとする。サリクスの最初にあたる。

【歌い方】
Alleluia(先唱者中区分線まで 次に全員で最初から)→(ヴェルスス)
Senex puerum →(全員)senem regebat(Alleluiaには戻らない)
6段目最初に*(星標)をつけておく(全員で歌う印)
正し、senem regebatを全員ではなくヴェルススのままの場合は、その後
Alleluiaに戻り、最初から全員で歌い、複縦線の所で終了。

p.360「Suscepimus」
最初の部分、Suscepimus と Deus は、繋げて歌う。
3段目[Deus]でなく、手書きの「domine」を歌う。そのdo部分に1音
「ファ」を追加。
p.361 3段目区分線後(in civitate)の所に*(星標)をつけておく
(全員で歌う印)
[Dei nostri, in monte]部分は省略(歌わない)で、in civitate の後は、
[sancto ejus]の下部、手書きの「dei nostri」を歌う。
p.360 3段目 tua部分。ザンクトガッレンとランとでは少々言っていることが
異なる。
どちらかが間違いというのではなく、「一致しない」というだけ。
ザンクトガッレンでは、x(エクスペクターレ「待つ」)がついているので、
一旦止まる(伸ばす)。ファー ミソミー(ミを強調し、ファに行く半音を
丁寧に歌う) ファレ レードー
ランの方では指示文字m(メディオクリテール「中庸に」)がある。
指示文字下にあるMのように見える部分は本来早いので、そこに指示文字を
加えて、「そんなには急がない」という意味あいがあるのかもしれない。

p.361 2段目 audivimus部分 ラソの小さい音符「ソ」は、auの「u」だけを
言うためのもので、長くしない。aの長さは普通で、uだけが短い。
このようにして言葉を際立たせ、はっきりと表現していこうという努力が
ネウマに表されている。
「audivimus」のsの上 流れないトルクルス(ゆっくり)の次は、流れる
クリヴィス(早い)が続き、次のミに向かう勢いをつける(ミが強いのではなく)。
ドーレードー レド ミードーラー のように。
「ita」ラドレー レド の後、アーティキュレーション「しない」。
ランの方にn(ネックノン「そうじゃない」)がついている。何がそうじゃない
のか? 「切らない(伸ばさない)」ということ。
通常はネウマの分離部分にあたり、ネウマの最後を長くするが、ここは、「例外」
の方。旋律的に下がってきて、すぐ上がる時は、アーティキュレーション「しな
い」で、繋げて歌う。
よって、ラドレー レドミファレー ドドラー となります。
p.361 3段目vidimus のmus部分。ドー ラーシド の後は、アーティキュレーション。
ドー ラーシドレーではなく、 ドー ラーシド 改めて次の レー を歌う。

◆余談ですが(指示文字「x エクスペクターレ<待つ>」に似た言葉が、
ハリーポッターの呪文に出てきているという話が出ましたが、正確には
「エクスペクト パトローナム <守護霊よ来たれ!>」で、杖から光が出て、
各人の守護霊が光の中に浮かび上がるというものです。なんと、ハリーポッター
の呪文は、ラテン語からきているそうですよ~。

(T.O)
[PR]
by fonsfloris-k | 2013-09-21 13:00 | 講座レポート
9月21日ルネサンス音楽を歌う[1]ジョスカン・デ・プレ(東京)
 (出席  S 3, A 3, T 1, B 2)

1)グレゴリオ聖歌のトロープスの部分(本来のGregorio聖歌には
 含まれない歌詞とそれに合わせた旋律を付け加えた箇所)
 Primo genitus から練習
 ポリフォニーの練習番号[8]から練習
 *ligaturaの歌い方. semi. semi. brevis.
  覚え方 下りてきた斜めはbrevis, 四角はlonga, 途中はbrevis
 アルト、テノール、バス[8]のシの音にbがつく
 歌詞の付け方はGregorio 聖歌に合わせる

2)Gloria の最初から歌う
 《歌い方の注意》
 音節の変わり目ははっきり歌う
 単語の頭は強くしない.前の音とliaisonして続け、フランス風にする
 母音でarticulationをしない
 音を伸ばしているとき、他のパートがどう歌っているかよく聞く

 今回はまだ音、リズム、発音ともによくできていないので、
補講と自宅学習で、各自よく練習すること

*練習番号[10]のコロール(黒い音符の部分)は、音価が3分の2となり、
 音の長さが、白いブレヴィス=黒いブレヴィス+セミブレヴィスとなる。
 従って、2拍子から3拍子に変化し、ヘミオラの音形となっている。
 
(SM)
[PR]
by fonsfloris-k | 2013-09-21 13:00 | 講座レポート
9月14日 中世の音楽を歌う(東京)
1) Ite missa の練習

 ・実際は、最初に先唱者がグレゴリオ聖歌“Ite missa est”を歌い、
  続いて合唱が Deo gratias を歌う。
 ・テノールの旋律はグレゴリオ聖歌“Ite missa est”の旋律に基いて
  おり、リズムにおいては、練習番号2は冒頭部、練習番号3は1の部分
  のリズムパターンに対応している。
 ・練習ではまずテノールの箇所を、全員でグレゴリオ聖歌風に歌い、
  次に楽譜通りに、テノール・コントラテノール・モテトゥス・トリプルム
  の順に音を確認し、最後に全パートで合わせた。

 (留意事項)
  gratias の発音は“グラスィアス”
  Deo の“e”の響きをそろえる。鼻に響かせ横に広げる感じ。

 (修正箇所)
  トリプルムパートの2行目、後ろから6個目の音の♭はなし。

2) 残りの時間で、Agnus Dei、Sanctus の順に通す。

 ・ミの音は特別なものを歌うつもりで。

 (修正箇所)
  6ページの第2Agnus Dei の、テノールの1行目の最後の音の歌詞付け。
  当初 nobis の no を付けるように修正したが、修正前に戻す。
  つまり miserere の最後の e をそのまま伸ばし、nobis の no は
  2行目から。

(YK)
[PR]
by fonsfloris-k | 2013-09-14 15:30 | 講座レポート
9月14日 ルネサンス音楽を歌う[2]バードのモテット(東京)
・歌詞の読み方
 バードの時代にはイギリスでのラテン語の発音は英語的になっていた。
 (読み方をローマ字風に表記)
 Gloria Patri(peitri) , et Filio, et Spiritui Sanvto.
Sicut(seikut) erat(i:rat) in principio(prinsipio), et nunc(nonk),
et semoer, et in saecula(sekula) saeculorum(sekulorum) Amen

・各パート毎に歌い、次に2声~5声を重ねていく。
 “Gloria Patri, et Filio,”は一つのアーティキュレーションで
 まとまっているので切らずに歌うが、Patri の語尾では半分の音量
 位におさめて歌う。
 ポリフォニーでは、各自のテンポをしっかりと保ちながら、お互い
 聴き合ってリズムを合わせる。
 そのためにも、楽譜から距離を置き(しがみつかないで)周囲を見て
 耳を開く。

練習番号9 全パート semmper の“per”は全体の和音の響きの中に
     入り込むように周囲の音を聴きながら歌う

練習番号10 contratenor の“ij”の部分の歌詞は、seculorum を
      音符一つづつに割り振って歌い、そのあとの Amen は、
      スラーの部分で A を伸ばし、次の音で men と歌う。

・Introitus(Suscepimus~), Versus, Gloria → 冒頭に戻って
 Suscepimus~ を続けて歌う。
 アンサンブルを学ぶ上では、噛み合わせがうまく行く感覚を習得
することが特に重要。身に付ける努力を。
 先ずは音程が下がらないように3度、5度のところで響きを確認する。

(KK)
[PR]
by fonsfloris-k | 2013-09-14 13:00 | 講座レポート
9月14日音楽史講読「ノートルダムの音楽」(東京)
主な項目
1 講読:P281~294(第5部レパートリー、作曲家、演奏 第8章 作曲家たち)
(1) 第3節「Magister Leoninusレオニヌス」P281
(2) 第4節「Magister Perotinus Mgnusペロティヌス」P288
2 CD鑑賞
  ・昇階唱Viderunt omnes の2声のオルガヌム(レオニヌス作)
  ・P289の譜例(Example34)を2種類の演奏で。
3 配布プリント:1枚
  12・13世紀のパリの教会・修道院の所在地(今谷和徳・井上さつき著
 「フランス音楽史」春秋社2010年版からのコピー)
--------------------------------------------------------------
追記
本日のお菓子は、白玉ぜんざい。台風接近の影響で蒸し暑い中、少し冷やした
ぜんざいの甘さにほっと一息。毎回ありがとうございます。
--------------------------------------------------------------
講読概要
第5部「レパートリー、作曲家たち、演奏」 第8章 「作曲家たち」P281~294
(1) 第3節「Magister Leoninus レオニヌス大先生」P281
・レオニヌスとペロティヌスは、大変有名な作曲家であるが、我々が彼らの
 音楽活動を知ることができるは、13世紀パリに学生として滞在した英国人
(無名IVと呼ばれている。P236参照。)が書いた論文中の記述よるところが
 ほとんどである。
・無名IVによれば、レオニヌスは最高のオルガヌム歌手であり、ミサ及び典礼で
 使用されるオルガヌム大全を編纂した。このオルガヌム集はペロティヌスが
 改訂を行うまで使用された。
・無名IVの記述によると、オルガヌム大全のうちアレルヤ唱とレスポンソリウム
 の2声のオルガヌムは、レオニヌスによって作曲されたものである。
・フランス国立中央文書館に保管されている教会関係の文書によれば、レオニヌス
 は詩人と記録されている。
・教会関係文書では、サン・ブノワ教会傘下のセーヌ左岸にある教会やサン・
 ブノワ教会において、寄進されたブドウ園や邸宅の受領者としてレオニヌスの
 名前が記録されている。これらの記述からは、1179年までには修士号を
 おそらくパリ大学から授与されたことが明らかとなっている。
・その後、サン・ブノワ教会での仕事に従事し、少なくとも1192までには
 司祭に叙階されている。
・1180年代から90年代にかけては、ノートルダムに関連した事業において
 名前が残されており、1190年代までにはノートルダムの聖堂参事会員の
 代表として活動していた。没年は1201年と考えられている。
・レオニヌウスの詩については7種類の書物が現存しているが、フランス国立
 図書館所蔵のものには、旧約聖書を題材としたもの、のちの法王アレクサン
 ドル3世や国王ルイ7世への御礼を表したものや霊的な内容の詩が含まれて
 おり最も重要とされている。旧約聖書を題材とした「世界の創生からの聖なる
 歴史」は代表作。
・レオニヌス生涯のまとめ:
おそらく1135年頃パリに生まれ、ノートルダムの教会学校で教育を受け、
その後、芸術及び神学の修士号を取得。まずサン・ブノワ傘下のセーヌ左岸の
教会参事会員として勤務し、1180年までにはノートルダムの参事会員の最上
級ポストへ就任した。彼の出自によるものかあるいは彼自身の聡明さによるもの
か、法王、王、司教たちの寵愛を瞬く間に受けた。詩人としても重要な作品を残
しており、「世界の創生からの聖なる歴史」は多くの複写が行われ、死後も讃え
られた。典礼をより高めるためのオルガヌムの作者としては、後世までよく知ら
れることとなった。無名IVは作曲家レオニヌスがノートルダムに関係していたこ
とを示唆しており、オルガヌム大全の典礼での使用がこれを裏付けている。また
レオニヌスは教会の記録において略称で名前が記されている唯一の聖職者であっ
た。彼は1190年代を通じ、記録から消える1201年まで教会での仕事に従
事した。

(2)  第4節「Magister Perotinus Magnus (Petrus Succentor?) ペロティヌス
   大先生(ペトル スサクセンター)」
・PetrusはPerotinusの短縮形、当時イルドフランスではもっとも一般的な名前。
・無名VIはペロティヌスのことを偉大で最もすぐれた歌(ポリフォニー)の
 作曲家と呼んでいる。
・代表作として、2つの4声オルガヌムVideruntとSederunt、2つの3声オルガ
 ヌムAlleluia Posui adiutoriumとAlleluia Nativitas、そして3つの
 コンドゥクトゥス(行列歌)Salvatoris hodie、Dum sigillum、Beata
 visceraの7曲がある。
・歌手が即興演奏を行うのが普通であったのに対して、ペロティヌスは、音楽を
 創るというまったく異なるアプローチをとった西洋音楽史において最初の作曲
 家である。また4声の音楽を作曲した最初の作曲家である。
・曲の特徴としては、長いメリスマの代わりに、休符等で区切られた比較的短め
 の多声によるフレーズで曲を構築した点があげられる。
・文書では、教会のサクセンターとして1207年から1238年の没年あたり
 まで記録が残されている。
・文書では、教会の行事や寄進等に関する業務記録中に名前が残されている。
・文書記録をまとめると、聖職者としてはまず、パリ司教の補助司祭を務め、
 そのうちに、彼の実務能力と音楽才能がスリーの司教オドの目にとまり、
 1198年前にはノートルダムの参事会員へ昇進した。その後オドが亡く
 なる1208年より前の1207年以前にはサクセンターに選出されたと
 推察される。

次回は第8章「作曲家」 第5節 「フィリップドゥシャンスリエ(司教区文書
局長(証書担当司祭)フィリップ」P294~です。
以上
(A.K.)
f0201614_1413064.gif

[PR]
by fonsfloris-k | 2013-09-14 10:10 | 講座レポート