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3月23日アンサンブルクラス 中世の音楽(関西)
3月23日(日)13:30-17:30 於ノワ・アコルデ音楽アートサロン
「アンサンブルクラス 中世の音楽」
受講:9名(S3、A3、T2, B1)

内容
<1>グレゴリオ聖歌でミサIV番のKyrieを歌う
・マショーのKyrieの定旋律とほぼ同じ。マショーの定旋律に合わせて少し旋律を変えて歌う。
・現代のUsualisではFor Doubles (ラテン語でduplex)、つまり複唱主日(繰り返しを省略しない大祝日)というくくりに入っているが、マショーの時代は聖母ミサとして歌われていた。その根拠はマショーのKyrieの最初にSi commence la messe de notre dameと書いてあるから。
<2>Machaut, La Messe de Nostre Dame, Kyrie
・イソリズム(あるいはアイソリズム isorhythm)という作曲技法。
・イソリズムを構成するのはcolorとtalea。
・colorは旋律のこと。音を素材として用いる。
・taleaは語源的に「断片」。定型リズムパターンのこと。
・colorとtaleaの旋律の音の数は決まっている(もとはグレゴリオ聖歌)。
・一般的なモテットのイソリズムでは、グレゴリオ聖歌のある部分だけを取り出して何度も使うことが多い。
・マショーのKyrieのtenorではグレゴリオ聖歌の旋律全てを1回だけ使っているのが珍しい。=colorがグレゴリオ聖歌全部1回だけ。
・ミサIV番の第1Kyrieの音は28個。マショーのtenorではcolorの音の数が28個。4個ずつのtalea(定型リズムパターン)が7つあって終わり。tenorのtaleaの始まるところにはローマ数字を付けてある。
・リガトゥーラのおさらい。基本形から変化形への仕組みを説明できるようにしましょう!
・マショーのKyrieはpanisorhythm。全てのパートがisorhythmになっている。
・14世紀のモテットの基本はtenor、motetus、triplumの3声。マショーのミサにはこれにcontratenorが加わって4声。contratenorはtenorの添え物、tenorの旋律とリズムを補完する役割。
・第1Kyrieの後に3回繰り返し、Christeの後に3回繰り返し、第2Kyrieの後に2回繰り返し、の印が書いてある。マショーですべて繰り返してもよい(カペラの録音はそうなっている)が、グレゴリオ聖歌と交互に歌ってもよい。今回はグレゴリオ聖歌と交互に歌う。
・Christeのtenorの音の数は25。3つのtalea×8個の音+最後のtaleaは1個の音。
・第2Kyrieのtenorの音の数は21。練習番号[2]の1つ前の音から第2talea。2つのtalea×10個の音+最後は1個の音。
・第3Kyrieのtenorは第2Kyrieと前半が同じなので、taleaの分け方も前半は第2Kyrieに合わせて最初は10個で一区切りつくようになっている。音の数は35。10個+7個+10個+7個+1個というtaleaに分かれている。17+17+1と考えてもよい。
・コワイヤブックでKyrieを通しました。

(N.I.)
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by fonsfloris-k | 2014-03-23 13:30 | 講座レポート
3月22日「総合講座 グレゴリオ聖歌とフランドル楽派のポリフォニー」(関西)
3月22日(土)13:30-17:30 於母の家ベテル
「総合講座 グレゴリオ聖歌とフランドル楽派のポリフォニー」
受講:20名(S10、A7、T3、B0)

内容
<1>オブレヒトとジョスカン
・今年の発表会は聖母ミサの形式で。アンサンブルクラスがマショーのノートルダム・ミサ全曲を演奏。総合講座はオブレヒトとジョスカンの聖母モテットを演奏。
・オブレヒト(1457/8-1505)とジョスカン(1450/55?-1521)はほぼ同時代。
・15世紀と16世紀の音楽の違いは?その決定的な違いを率先して始めたのがジョスカン。
・ジョスカンの前の時代は、テノールが定旋律を歌い、他のパートは定旋律を歌わない、各声部の役割がはっきりしている。
・16世紀は各声部が旋律を模倣していくことが盛んになる時代。
・オブレヒトの方がジョスカンより年下だが、オブレヒトの方がジョスカンより先に有名になっていた。オブレヒトはどちらかといえば前の時代に属するけれど、セクエンツァで盛り上げるところなどジョスカンはオブレヒトから学んだのではないかと思われる。
・今回配布したオブレヒトのSalve Reginaはコワイヤブック。ジョスカンのAve Mariaはパート譜、楽譜を最初に(1501年)印刷したヴェネツィアのペトルッチのもの。
<2>計量記譜法の説明(3/21入門講座の続き)
・リガトゥーラの仕組み。ネウマからの変遷。基本はBrevis-Longa。
<3>Obrecht, Salve Regina
・オブレヒトの地方で当時歌われていたと思われるグレゴリオ聖歌のSalve Reginaと交互に歌う。
・テノールパートにAd te suspiramus tacetと書いてあり、これはAd te suspiramusを(テノールは)歌わないという意味だが、バッススパートのAd te suspiramusが音域が高くなっているのでここをテノールが歌う。
・模倣が時々出てくることに注目。ジョスカンへの先駆け。たとえば、練習番号[6]の後のコントラとテノール。
・コントラの練習番号[6]の直前のシにfa supra laの法則は適用されない。ミからの旋律なので。
・スペリウスの練習番号[8]の少し後のminimaにはさまれた付点はゴミ。付点ではない。
・1枚目をコワイヤブックで歌う。次回は2枚目に進みます。
<4>Josquin, Ave Maria ... benedicta
・ジョスカンには歌詞の違う2曲のAve Mariaがあり、これは小さい曲の方。大きい方はAve Maria ... virgo serena。
・♭が一つついている。4度上の第1旋法。
・最初のフレーズはテノールのテーマをスペリウス、コントラ、バッススが順に模倣していく。
・Dominus tecumのフレーズはテノールのテーマをスペリウスが模倣、コントラ&バスはそこに和声付けする役割。
・Benedicta tuのフレーズはテノール&バスのテーマをスペリウス&コントラが追いかけるペアの模倣になっている。
・スペリウス[1] Dominus tecumの-cumのつく場所を音符4つ前のminimaに移動。
・テノール[1] Dominus tecumの-nus tecumがぬけている。今の場所の続きに追加。
・コントラ[1] Dominus tecumの-cumのつく場所を1つ前のsemibrevisに移動。
・テノール[2] filiusの-li-のつく場所を1つ前のsemibrevisに移動。
・コントラ[2] filiusの-li-のつく場所を1つ前のsemibrevisに移動。
・次回は2枚目に進みます。今後も常にオブレヒトとジョスカンの両方を比べながら練習します。

(N.I.)
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by fonsfloris-k | 2014-03-22 13:30 | 講座レポート
3月21日「総合講座 グレゴリオ聖歌とフランドル楽派のポリフォニー」入門講座(関西)
3月21日(金祝)13:30-17:30 於母の家ベテル
「総合講座 グレゴリオ聖歌とフランドル楽派のポリフォニー」入門講座
受講:6名(S2、A3、T1)

内容
<1>古楽院の目的
・音楽が最初に鳴り響いた時代を追究し、当時の演奏法を再現し、現代によみがえらせる。当時の音楽をより生き生きと味わう。
・音楽が先にあり、楽譜は記録にすぎないが、楽譜を学ぶことが当時を知る入口になる。
<2>グレゴリオ聖歌
・キリスト教の歌だが、キリスト誕生以前からあったもの、ユダヤ教の時代からの伝統が続いていると考えられる。現代までずっと歌い続けられているもの。
・レパートリーが出そろうのが9世紀末から10世紀。この頃に楽譜が登場する。
・歌い方は変化してきている。20世紀後半以降の伝統は、一番古い時代の演奏法をよみがえらせようというもの。
・単旋律の聖歌。
・典礼の中で歌うもの。
・拍子はない。音価に数比関係にない。
・和音の概念がない。別の枠組みがある。それが教会旋法。
・8つの教会旋法の特徴を簡単に。finalis(終止音)とdominant(支配的な音)。
・グレゴリオ聖歌のSalve Reginaを歌ってみる。
<3>白色計量記譜法の説明
・音価が計量できるようになった記譜法。
・オブレヒトの1枚目の途中まで譜読み。

(N.I.)
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by fonsfloris-k | 2014-03-21 13:30 | 講座レポート
2014年度講座の受付状況
もうすぐ桜の季節!
フォンス・フローリス古楽院2014年度の各講座の開講日が近づいてまいりました。
各講座の申し込み状況をお知らせします。定員に近づいているパートもあります。
どうぞお早めにお申し込みください。
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問い合わせ(東京講座):窪田 m-kubota@fonsfloris.com
古楽院ウェブサイト:http://www.fonsfloris.com/k/
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ルネサンス音楽と計量記譜法入門(Ra)講師:花井哲郎先生
受講料:10,000円 土曜日 14時~17時
3/29、4/5
あと3〜4名
ルネサンスのオリジナルの写本はすべて計量記譜法によって記されています。その解読はルネサンス音楽の理解に欠かせません。この2日間では、全くの初心者のために、その基本の基本から解説して、簡単なポリフォニーの楽曲を歌えるところまでを扱います。合唱の心得がある方なら、どなたでも参加できます。

グレゴリオ聖歌1  聖務日課の聖歌(Go)講師:花井哲郎先生
受講料:35,000円 金曜日 19時30分~21時30分
4/11、5/9、6/13、7/11、9/12、10/10、11/7、12/12、1/9、2/6
年10回(うち1回は教会で奉唱)と発表会
あと数名
グレゴリオ聖歌のレパートリーは大きく分けると、ミサの聖歌と聖務日課の聖歌があります。この講座では主に、教会の日々の祈りである聖務日課のひとつ「晩課」を学びます。季節に応じたアンティフォナ、詩編、イムヌス(賛歌)、マニフィカトなどを、実際の典礼の形式で歌います。またそれぞれの祝日に属するレスポンソリウムと呼ばれる聖歌も加えて、古ネウマに基づいて解釈、演奏法を探ります。年間で3つの祝日の晩課を取り上げ、それぞれを通して、一度は教会をお借りして実際の典礼の形で演奏する予定です。

グレゴリオ聖歌2  ミサの聖歌(Gm)講師:花井哲郎先生
受講料:35,000円 土曜日 13時~15時
4/26、5/17、6/14、7/12、9/20、10/11、11/8、1/10、1/31
年9回と発表会
あと3〜4名
この講座では年間の様々な祝日のミサ固有唱を学びます。教会旋法と旋律の関係を探り、西欧最古の記譜である10世紀の古ネウマを解読し、歌詞の意味と典礼の関係を考えながら、実践的に歌っていきます。各祝日の入祭唱に始まり、すべての固有唱をセットで取り組んでいきます。グレゴリオ聖歌と古ネウマの基本を学んだことがある方が対象です。
楽譜は聖歌集Graduale triplex(約5,000円)を使います(購入ご希望の方はお知らせください)。

中世音楽 マショーのノートルダム・ミサ(M)講師:花井哲郎先生
受講料:35,000円 土曜日 10時~12時15分
4/19、6/14、7/12、9/13、11/22、12/20、1/24、2/7
年8回と発表会
各パート1名ずつ
黒色計量記譜法による原典を用いて、音楽史上最古の現存する一人の作曲家による通作ミサ曲、マショーのノートルダム・ミサの全曲演奏を目指します。作品の根底にあるイソ・リズムと呼ばれる作曲技法の秘密や、中世の音律によってのみ効果的に再現できる和声法なども学んでいきます。昨年度サンクトゥスとアニュス・デイを学びました。本年度はその継続ですが、白色計量記譜法を習得されている方は新規でも受講できます。

ルネサンス音楽1 デュファイと即興和声の楽しみ(Rd)
講師:花井哲郎先生
受講料:35,000円 土曜日 15時30分~17時45分
4/26、5/17、7/12、9/20、10/11、11/8、1/10、1/31
年8回と発表会
アルト、テナー1〜2名ずつ
ルネサンス最初の巨匠ギヨーム・デュファイが、聖務日課のために作曲したイムヌス(賛歌)、マニフィカトなどを歌います。そしてその根底にある即興演奏の技法の一つ「フォーブルドン」を実践して、作品理解に努めます。グレゴリオ聖歌を基にして生まれてきた近代西欧音楽の、その原点を体験しつつ、デュファイの作品の美しさを堪能できる講座です。白色計量記譜の初歩から指導します。主にソプラノ、アルト、テノール音域の作品を歌いますが、バスの声域の方は、ファルセットでの歌唱にチャレンジすることができます。

ルネサンス音楽2 ジョスカンの神秘的なモテット(Rj)
講師:花井哲郎先生

受講料:35,000円 土曜日 13時~15時15分
5/10、6/28、7/19、10/4、11/15、12/13、1/17、2/7
年8回と発表会
テナー、バス1〜2名ずつ
ルネサンス最大の巨匠の一人、ジョスカン・デ・プレが5曲セットで作曲した「主の割礼の祝日」のためのモテット・サイクル「ああ、不思議な交わり」O admirabile commercium を歌います。白色計量記譜法の入門を志す方、ルネサンス時代のフランス・フランドル的歌唱法、アンサンブルの醍醐味を味わいたい方、グレゴリオ聖歌が天才の手によってどのようにポリフォニー作品として作り上げられていくか知りたい方、などにうってつけの講座です。白色計量記譜の初歩から指導します。

ルネサンス音楽3 フランドル楽派の楽しいクリスマス・モテット(Rr)講師:花井哲郎先生
受講料:35,000円 土曜日 15時45分~18時
5/10、6/28、7/19、10/4、11/15、12/13、1/17、2/7
年8回と発表会
アルト、テナー、バス2〜3名ずつ
15世紀に活躍したヨハンネス・レジスはデュファイとジョスカンのちょうど中間に位置する重要な作曲家です。そのレジスが、当時広く知られていたクリスマス・キャロルや聖歌を盛り込んで作り上げた大作がモテット「ああ、不思議な交わり」O admirabile commercium です。複雑なリズムを計量記譜という装置を駆使して一大絵巻物として展開した壮麗な作品です。この3部からなる名作に1年間かけて、じっくり取り組みます。白色計量記譜の初歩から指導しますが、すでに記譜法に親しんでいる方には、楽しくステップ・アップをするのにふさわしい音楽です。

コンドゥクトゥスを歌う(C)講師:安邨尚美先生
受講料:35,000円 土曜日 18時15分~21時
4/12、5/31、7/5、7/26、9/27、10/25、11/29、12/20、1/10、1/31 
年10回と発表会
余裕あり
12・13世紀パリで花開いたノートルダム楽派。その音楽を今に伝える写本には、オルガヌム、モテットそしてコンドゥクトゥスの、主に3つのジャンルの曲が書き残されています。コンドゥクトゥスは他の2つに比べると、あまり注目されませんが、既存の単旋律聖歌を基にせず、詩もメロディーも一から新しく作られている点、そして多声のコンドゥクトゥスにおいてはそれぞれの声部がほぼ同じリズムで動くという点において、当時の和声感を知る上でも非常に興味深いものです。この、1~4声で書かれたコンドゥクトゥスを歌うことを中心にしつつ、ノートルダム楽派の音楽が西洋音楽史の中でどのような役割であったかについての理解も深めていきます。

合唱のための発声講座(V)指導:望月裕央 先生
受講料受講料(前期5回/一人につき):個人 35,000円、2人 25,000円、3人 20,000円
【水】4/2、5/28、6/11、7/30、8/6
【木】4/24、5/15、6/5、7/24、8/7
【金】4/4、5/2、6/6、7/18、8/1
空きあり お問い合わせください
いわゆる声を開発する独唱のボイストレーニングではなく、アンサンブル、合唱の中での発声のあり方を考え、試みる時間です。発声は指導者の数だけ発声があるといっても過言ではありません。指導者が違えば要求される発声、正しい発声、価値観も違ってきます。この中で最大公約数的に妥当する発声を目指します。また聖歌隊など短い時間でのウォーミングアップが必要とされる場合の方法等、あくまでもレベルに合わせた「実践可能」なことだけを行います。対象は初心者から指導の立場にある方までです。2人から3人のグループ受講が基本ですが、個人レッスンも受け付けます。1回40分、半期5回、通年で10回のレッスンです。
★最長で4期連続までとることができます。

なお、講義についてはいずれも定員まで余裕があります。
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by fonsfloris-k | 2014-03-19 09:28 | その他