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関根先生のホームページのご案内
音楽史講義「フランスバロックオペラの変遷」の関根敏子先生のホームページをご案内します。
6月1日からのNHK放送のご案内、次回(7月18日)の講座案内、そして前回講座に使用した映像(youtube)をご覧頂けます。
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7月18日の講座
リュリ「ペレロフォン」~ルイ14世時代のオペラ~
へのお申込みをお待ちしております。
申込先:窪田
m-kubota@fonsfloris.com
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by fonsfloris-k | 2015-05-30 22:45 | その他
5月17日 パリ・ノートルダム楽派の音楽(東京)
第2回(14時~17時)

1)一昨年オルガヌム講座のプリントをもとに、オルガヌムの歴史的概論をさっくり復習。以前受講したかたは、そのときに配布されたプリントを次回持参すること。

2) 前回うたった単旋律Benedicamus dominoを、その中に含まれる協和音程五度八度を意識しながら復習。
さらに、先生のVoxPrincipalisに対して、受講者がVoxOrganalisとなり五度の平行オルガムヌ、ついで四度の平行オルガヌムの2声オルガヌム、さらに男声受講者がVPの八度下の平行オルガヌムとなって三声の平行オルガヌムに挑戦。
その際、以下の点に注意して。
・旋律を五度上に移調して歌うのではなく、VoxPrincipalisに対して五度の音程を常に感じて歌う。四度も同様。ただし自然倍音にはない四度はデリケートに。
・息は常に空間を循環しているイメージでよどみなく常に動き続けている感じ。
・倍音のなかに次の協和音程の音が存在しており、そこにすうっと自然に導かれていくようなイメージで。
・ミとシは高い音程をキープする。
一度に上記に注意をして歌うのは、かなり集中力が必要で、何度も挫けながら頑張りました。

3)いよいよ 三声のコンドゥクトゥスモテトBenedicamus domino。前回の復習、さらに譜読をすすめ、今回はテノールの歌詞でいうとBenedicamusまで歌詞をつけて歌う。
・協和音程は豊かに響かせ、そうではないところは、けして正面からぶつけない。
・他のパートの音と自分のパートの音の一瞬一瞬で変わっていく関係に常に気を遣い、前へ出たり後ろへ回ったりと意識しながら歌う。
・同じ母音、とくにテノールがのばしているのと同じ母音は、音色を揃える。
・クチの内部を積極的に動かして、歌詞が声に載って明徴に聴こえるようにする。

とにかく、楽譜通りに音程をはめてソルフェージュのように歌うのではなく、それぞれのパートが他のパートをよく聴き相互の関係に沿いながら歌う、ということは理解出来ました。
しかし実践は難しい~。皆さん、復習予習頑張りましょう。

(YN)




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by fonsfloris-k | 2015-05-17 14:00 | 講座レポート
5月16日 聖母のモテット(東京)
第2回

・配布曲
J. Mouton / “Missus est angelus”
A. Busnoys / “A une dame j’ay fait veu”

R2講座、初回はムトンの福音書ミサ“Missus est angelus”と、その原曲シャンソン、ビュノアの“A une dame j’ay fait veu”の音出しをしました。

【A. Busnoys / “A une dame j’ay fait veu”】
  初めにビュノアのシャンソンを、言葉を付けずに譜読みをしました。この曲は “Dijon Chansonnier”というシャンソン曲集に含まれている曲で、高貴な女性に対して愛を告白する騎士の歌です。この曲の右上のパート、テノールの旋律が、ムトンのモテットの定旋律(右真ん中のパート)となっています。その際音価が倍に引き延ばされて歌われています。

  まず全員でテノールのパートを譜読みし、それに他のパートを加えていきました。今回は最初の1ページだけを練習、これはモテットの練習番号6番の前までにあたります。シャンソンですので、フランス語の発音に基づいた歌い方、声の出し方を学んでいきましょう。

【J. Mouton / “Missus est angelus”】
  続いてシャンソンをもとにしたムトンの福音書モテット、“Missus est angelus”を練習しました。セミブレビス休符と、ミニマ休符を混同されている方が多いようです。上からぶら下がっているのが一拍(セミブレビス)、下から生えているのが半拍(ミニマ)です。間違えやすいので気を付けましょう。

  こちらも定旋律のパートからまず全員で練習しました。そしてそれを軸にしながら他パートもひとパートずつ譜読みしました。MaMaMaのシラブルで練習していますが、短い音から長い音への流れ、緊張弛緩関係(いわゆるビヨン)を把握しながら歌えるようになるといいですね。緊張感のある音を足掛かりに、緩んでいる音へ流れ込む感じをつかんでいきましょう。 アルトの方を二つのチームに分けました。交代で定旋律とコントラテノールを歌います。

【次回】
  次回はアシスタント回です。今回割と足早に進んでいる感じがしたので、次回は疑問点を解決したり、より初歩的な楽譜の読み方に関する復習などをやっていこうと思っています。とにかく譜読みを進めるようにとの仰せなので、予習もよろしくお願いいたします。シャンソンの2枚目と、モテットはできれば前半部分だけでも、言葉を付けて歌えればよいですね。よろしくお願いいたします。

(GS)









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by fonsfloris-k | 2015-05-16 15:45 | 講座レポート
5月16日 ミサ固有唱(東京)
Heinrich Isaac

このグループは総合講座ですので、グレゴリオ聖歌とポリフォニーの両方を歌います。
今年はどの講座も「聖母マリアのお告げの祝日」にまつわる歌を勉強します。
この講座では、この祝日のミサ固有唱のグレゴリオ聖歌とイザークのChoralis Constantinus中のポリフォニー作品を学んでいきます。

〈配布資料〉
A4 2枚
・3月25日聖なるおとめマリアのお告げのミサのテキスト
[入祭唱:和訳 Collecta集祷文:ラテン語+和訳 Evangelium:ラテン語+和訳]
・入祭唱 Rorate caeli グレゴリオ聖歌(Graduale Novum版)A3 3枚
・Rorate caeli(入祭唱)とEcce virgo concipiet(拝領唱)の3種類の楽譜
・Isaac のRorate caeli と Ecce virgoのポリフォニー(2枚)

→イザークの楽譜は半分に切ったあと、のりで貼り合わせて製本しておいてください!

①学ぶ曲の解説・説明

Choralis Constantinus
は、一年のミサの固有文唱のポリフォニー作品集で、たいていは入祭唱と拝領唱が作曲されていますが、たまに(重要な主日・祝日では)、アレルヤ唱やセクエンツァ(続唱)のポリフォニーも作られています。
今回の「聖母マリアのお告げの祝日」用には、入祭唱・続唱・拝領唱が作られています。続唱は今日配布した楽譜の元の写本には入っておらず、別の写本に入っているので、後日配布します。
今年は、この入祭唱・続唱・拝領唱の3曲のグレゴリオ聖歌とポリフォニーを学んでいきます。

イザークはフランドル出身で、インスブルックの宮廷作曲家となり、その後フィレンツェのメディチ家の宮廷音楽家となり、さらに神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアンに仕えました。奥さんはイタリア人ですし、非常に国際的に活躍した作曲家です。今回の曲のラテン語テキストを何語風に発音するかというのはなかなか悩ましいですが、
マクシミリアンはブルゴーニュとも繋がりが深く、集められた歌手・音楽家もフランドルからの人たちが多かったであろうことは想像できます。そしてやはりイザークのルーツはフランドルですので、今回はフランス語風の発音で歌います。

ただし、この曲集はその名の通りコンスタンツ(南ドイツの町)の教会の依頼で作られ始めたわけですが、この聖堂の歌手たちはおそらくほとんどがドイツ人だったと思われます。この曲集は未完のままイザークは亡くなり、弟子のゼンフルが完成させ出版しようとしたが死去。さらにその後1555にやっと出版されました。イザークが死去したのは1517なので随分後のことです。
この曲集は、第1~3巻まであり、パートブック、つまりパート譜の形で出版されています。
当時はこのパート譜を買ったあと、それを見てクワイヤブックに書き直し、演奏していました。そのようにクワイヤブックに書き直されたものの一つが今回使用する写本で1575年のものです。

・Introitus Rorate Caeli

Liber Usalisではこの祝日のIntroitusはVultum tuum ですが、Choralis ConstantinusではRorate Caeliになっています。
Rorate Caeli は一般的には待降節の第4主日のIntroitusとしてよく知られています。

②グレゴリオ聖歌を歌う
テキストをフランス風の発音で音読し読み方の確認。全体的に口の中は狭く前の方で響かせましょう。

3つの楽譜
ザンクトガレンの写本(10C初頭) Graduale Pataviense(1511) Graduale Novum を見比べ、歌いました。
まず冒頭のメロディーの4つ目の音について、シb なのか シ なのかはたまた ド なのか。色々な時代や地域によって違いがありました。できるだけ古いメロディーを復元しようと試みているGraduale Novumでは、シになっています。これはおそらくラン系の写本の指示文字S(surusm)などによるものと思われますが、14世紀くらいにはシb で歌われていた可能性が高く、さらにGraduale Patavienseでは ド になっています。ドイツ系の写本ではこのパターンが多く、イザークのポリフォニー版の先唱部分も短3度です。

まずは、Graduale Novum版を歌いました。
問題の箇所は シ で歌いました。ラン系(以下L)やザンクトガレン系(以下SG)のネウマを見比べ参考にしつつ、メロディーの動きをチェックしていきました。
〈ポイント〉
・SGではクリビスでも、Lではウンシヌス2つで分けて書かれているところがありますが、そういうところは少しなだらかに降りていきましょう。
・クィリスマ(SG)があるとことろは、その前の音をしっかり響かせてその勢いを使って昇っていきましょう。
・Justumの部分エピゼマ(SG)、2つのウンシヌスの間のaugete(L)に注意、ここはゆったり。その次のクリマクス(SG)は素早く。
・terraのterとgerminetのnetは同じ形でファソファレですが、ここはSGのネウマを参考にterraはさらっと、germinetはゆったり、次の重要な言葉Salvatoremに備えます。
・Salvatoremのvaと toのトルクルス(SG)、vaのように丸っこいネウマは流れて素早く、toのように直線的なものはゆっくり、Lのネウマも同じことを表しています。よく確認しておきましょう。

ネウマは微妙なニュアンスを表現しています。各ネウマについてしっかり復習して覚えておきましょう。

次にGraduale Pataviense版を歌いました。
このGradualeは1511年のドイツのもので、イザークとほぼ同時代のものです。

・ドイツの独特のネウマです。一つ一つの音がきっちり表されていて、SGのネウマのような微妙なニュアンスは分からなくなっていますが、ただ、このくらいの時代までは、楽譜を介さない口伝の伝統がきっと残っていたはずです。見た目だけにとらわれないで、音の動きやメロディーの方向性を意識しながら歌いましょう。

・前述の通り、Rorateで、ラ-ドの短3度の特徴的なジャンプがありますが、こういう旋律の形はポリフォニーにも生きています。チェックしておきましょう。


③イザークのポリフォニーを歌う
・このクワイヤブックでは、Sup(左上)・Bass(左下)/Ct(右上)・T(右下)の配置です。
・グレゴリオ聖歌より全体を4度上げて記譜されている。しかし、第1旋法であることを忘れないようにしましょう。(記譜上のソがレになる書き方。b がファ。)
・まずCtのメロディーから全員で確認していきました。譜読みの際、ソルミゼーションを試みて、へクサコードがシフトしている感じを確認後、言葉を付けて通しました。
・Tenorはいきなり言葉付きで一度全員で歌い、その後、男声T・女声Ctで合わせました。
・次にBを言葉付きで1度通したあと、3声で合わせ。(注:Celi のli のリガトゥーラの真ん中の音はSolです)
・最後にSを通し、4声であわせました!


初回からたくさんのことを学びましたね。
次回は、アシスタント講座で、今回の復習を中心に進めていきます。また女声のパートを決める予定です。
アンサンブル練習を深めることができるように、各自で復習をしておきましょう。

(Y.N.)






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by fonsfloris-k | 2015-05-16 13:00 | 講座レポート
5月9日 グレゴリオ聖歌入門(東京)
第2回
【総括】
・今日はアシスタント回でした。
・前回内容 (p. 5まで) の復習及び捕捉、そして Introitus: Ad te levavi (pp. 6-7) を少し予習しました。
・捕捉の中では、ミサ固有唱と通常唱の違い・音符の名称や成り立ちについて詳しく説明しました。

【配布資料】
・Sanctusの欠けていた部分
・参考文献表

【前半】―前回内容の復習、捕捉―
○p. 1
・グレゴリオ聖歌-ローマ・カトリック教会の典礼と結びついた機能音楽 (⇔芸術音楽)。
・典礼には大きく分けて「ミサ」と「聖務日課」がある。
・ミサ「通常唱」と「固有唱」の区別を確認! (捕捉)
➢通常唱の文章 (“Kyrie eleison.” や “Gloria in excelsis Deo.” など) はあらゆるミサで「通常的」に唱えられる。
➢固有唱の文章は、その日その日のミサでしか唱えられず、各ミサに「固有」のもの。(例えば、クリスマスのミサで歌われる入祭唱 “Puer natus est nobis.” はクリスマスのミサ固有のもので、他のミサでは歌われない。)

○p. 2
・初めのキリエで四線譜の読み方を復習。(旋法番号、ハ音記号、など)
・連結音符について。(捕捉)
➢縦に置かれた音符 (冒頭 “Kyrie” の “ri” など) は、「pes ペス」と呼ばれる音符。
→四角符以前 (「古ネウマ」の時代) のペスの形状を紹介。下から上へ流れるような筆跡であることを確認。
➢斜めに繋がれた音符 (最後の “eleison” の “son” の初め) は「clivis クリヴィス」と呼ばれる音符。
→古ネウマのクリヴィスの形状を紹介。ペスとは反対に、上から下へと流れるような筆跡。
➢菱形音符を伴った一番最後の4音は「climax クリマクス」と呼ばれる音符。
→古ネウマのクリマクスの形状を紹介。斜め上を向いた線に点が続く。
➢古ネウマは (少なくとも) 9世紀の間には用いられ始めていた音符。四角符や現在のおたまじゃくしの音符に至る最も古い祖先であり、正確な音程よりもむしろ旋律の動きに重点を置いた記譜。

pp. 3-4
・欠けていたサンクトゥスを補った。
・サンクトゥスに先立つ「叙唱」。叙唱の内容を受け、途切れることなくサンクトゥスに続いて行くことを確認。
・朗唱のようなサンクトゥスの旋律。グレゴリオ聖歌の中でも古いレパートリーの一つか。
・音符の下に所々付いている「縦線」は「ictus イクトゥス」と呼ばれる線。20世紀前半にフランスのソレム修道院にて提唱された唱法を示す一つの記号。現代的な感覚ではその線のある音符が1拍目になるが、これは主観的な記号で、その後のグレゴリオ聖歌研究によって現代では否定されている (用いられていない)。
→よって、イクトゥスは無視して歌う。
・「融化音」の紹介
→p. 4の3段目、“Hosanna” の “san” や “excelsis” の “cel” 上にある小さい音符。これを「融化音」という。
→ここでは「n」や「l」の有声子音を発音するための音符。つまり、前者ではラの音で「n」、後者ではソの音で「l」を発音する。
→融化音は有声子音を伴う音節で見られることが多い。グレゴリオ聖歌においてはポピュラーな音符。(※二重母音でも融化音がしばしば使われます!)

~休憩~

【後半】―聖母ミサのキリエと Ad te levavi―
○pp. 4-5
・聖母ミサのキリエを復習。所々楽譜の読みづらいところがあるため、音程を確認。
・次の段の音程をガイドする「custos クストス」という記号。ラテン語で「見張人、保護者、スパイ」の意味。→まさに、次の音を偵察し私たちに教えてくれるスパイ!
・p.5の3段目、「シ」の音には♭ (フラット) を付ける。これは、三全音 (ファ-シ) という音程関係を避けるため。
・後半になると、ドミナント音 (ラ) よりも高い音がしばしば出て来る。高い音を歌う時には太い声よりも細く柔らかい声で。お湯から漂う湯気のような感じ。

○pp. 6-7
・Introitus: Ad te levavi の予習。
・待降節第一主日のミサで歌われる入祭唱。待降節は、クリスマス前の約4週間。イエスの降誕を待ち望む季節。
・入祭唱の形式について
→旋律的なアンティフォナ (Ant.) 部分と、朗唱的な詩編部分 (Ps., Gloria Patri…) から成る。アンティフォナ部分は、最初から5段目の “non confundentur” まで。
→Ant.-Ps.-Ant.-Gloria Patri…-Ant. という形式が本来的。しかし、中世のほとんどの典礼では2度目のAnt. を省いて、Ant.-Ps.-Gloria Patri…-Ant. と歌っていたようである。
・Ps. は「Psalmus 詩編唱」の略。「Gloria Patri…」の部分を日本語で「小栄光唱/小栄唱」などと呼ぶ。
・アンティフォナ部分を予習。
→冒頭の “Ad te” の “te” や、5段目の “-ctant” 上の音符は、初めが小さくなっている。これを「始部希薄」(しぶきはく) という。これは歌い継がれていくうちに消滅してしまった音を小さい音符で表しているもの。実際に、1400~1500年代の写本を見てみると、この音はなくなっている。歌う際には、とても軽く歌う。

【次回 (6/27)】
・Introitus : Ad te levavi を中心に扱います。予習の出来る方は音程を確認しておくと良いでしょう。
・pp. 8-9のセクエンツィア “Victimae paschali laudes” に入ります。
(・次回はアシスタントお休みをいただきます…!すみません(>_<))

(K.W.)










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by fonsfloris-k | 2015-05-09 10:00 | 講座レポート
5月2日 15世紀のミサ曲(東京)
今年のテーマは、3月25日・聖母のお告げのミサAnnuntiatio Beatae Mariae Virginis です。
他の講座のグループもみな同じ祝日の歌を練習し発表会で歌います。

この講座では、Dufay, Regis, Ockeghem 3人のミサ Ecce ancilla Domini 見よ、神のはしため を学びます。
Dufay: Kyrie ・ Gloria  Regis/Ockeghem: Sanctus ・ Agnus Dei の予定です。

特に DufayとOckeghemとは関連が深く(しかし定旋律は違う。テキストの始まりの言葉Ecce ancilla Domineは同じ。)、OckeghemはカンブレのDufayを2度訪問しています。15世紀前半の資料は一般に少ないが、Dufayの行動はかなり詳しく分かっていて、国家行事的な催しで多数作曲していました。

Dufay:Kyrie ・ Gloria

定旋律(Cantus Firmus)を確認。2つの定旋律が使われています。
KyrieI /Christe= Ecce ancilla  KyrieII=Beata es  Gloria前半=Ecce ancilla Gloria後半=Beata esだから、本当ならMissa Ecce ancilla Domini / Beata es Maria となるとこころですが、一般にはEcce ancilla Dominiと呼ばれています。
Ecce ancilla Domini も Beata es Maria も、ともに聖務日課の晩課で歌われる聖母マリアのカンティクムMagnificatとともに歌うAntiphona。

2つのグレゴリオ聖歌を歌う。(旋律は現在のメロディーではなく、Duafyの時代・場所で歌われていたであろう、定旋律の音にあわせて修正されたものを歌いました。)

*Dufayはフランス人なので、フランス風ラテン語で歌います。

旋法の感覚を大切にうたいましょう。第8旋法はFinalisソを中心に上・下に旋律が拡がります。もう一つの重要な音は4度上のド。
この旋法的な感覚はポリフォニーでも、古いものほど強く、Dufayのこのミサも第8旋法で作られた感じがすごくします。
15世紀は主として定旋律の音楽、各パートの役割がはっきりしています。(Tenorが軸/Bassus支え/Superius上で装飾/C・Tその間をぬうorデュエット)→16世紀は模倣する各パートがより対等で機能的に動きます。

ポリフォニーを歌う。今回は4度上げで歌います。

思い出し整理しておくこと: メンスーラ ・ リガトゥーラ ・ コロール
*リガトゥーラの上行形・下降形における BB/BL/LL/LB のそれぞれの形をしっかり覚えておきましょう。

① Kyrie I ○完全テンプスです。リガトゥーラだけでなく、不完全化(倍化・食う食われる)があるので要注意。

全員でTenorを歌う。分割点やコロール・へミオラ、Signum Congruentie(合流記号)もチェック・確認。
次にTenor2(secundus)=Bassusのメロディーを確認し、2声で合わせる。(注:Bassusのみ常にシにフラットがついている!)

休憩をはさみ、続いてC・Tの譜読み(分割点や倍化、コロールに注意する。)
最後にSuperiusの譜読み(練習番号1の前の黒い音符はDivisio上の白い音符と両方歌う→2人以上で歌っていた。)

全声部でMa~で合わせる。(TとCTは音域が同じなので、曲によって歌う人の組み合わせを換えていく予定です。)


② Christe 不完全テンプス (アラブレーべ=ブレビスに基づいて曲が出来ている)
*○の時はセミブレビスを単位とするような感じなので、KyrieIよりChristeの方が速い感じになる。

Tenorはお休み。 Sup/CTのデュエットの部分と、Sup/CT/Bの3声の部分がある。
Sup…練習番号6の前のコロール CT…出だしのリガトゥーラ 練習番号8の途中のいくつも繋がっているリガトゥーラ 
Bassus…最初のリガトゥーラ+コロール のそれぞれの音符の長さをきちんとチェックしておきましょう!

各パートのメロディー確認後、全員で合わせ、Kyrie I とChriste の譜読みが一応終わったところで講座終了。

次回はアシスタント講座です。
復習と言葉付け、さらにKyrieII の音取りをする予定です。各自での復習・予習もやっておきましょう。

(N Y)







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by fonsfloris-k | 2015-05-02 15:45 | 講座レポート
5月2日 さまざまな聖歌をうたう(東京)
今年の全講座のテーマ
3月25日 聖母のお告げ(現:主(神)のお告げ) → 受胎告知
 
この祝日のミサと聖務日課について学びます。
この日はまずミサについて → プリント配布(楽譜 A3 3枚/6p + A4 1枚)
*1ページ目の下 入祭唱の後に Introitus 4ページ目の下 昇階唱の後に Gradualeと書き加えておいてください。

配布プリントに沿って、ミサ前半の流れとテキストの内容(ラテン語・和訳)を確認。
*3月25日はほとんどの場合復活祭前なので、Alleluiaの代わりにTractusを歌う事をチェックしておきましょう。

今回はGraduale Novum の楽譜を歌っていきます。
グレゴリオ聖歌は研究によって、時代とともにメロディーがだんだん旋法のセオリーに合うように変わってきたことが分かっている。
Graduale Novumのメロディーは、これまでのGraduale Triplex のものよりもさらにその研究の成果が反映され、復元されている。
しかしその結果逆に現代の感覚ではおかしなメロディーに感じることも多い。

1) Introitus Rorate caeli
一般的にはこの日のIntroitusはVultum tuum
が歌われるが、時代・地域などによって必ずしも同じとは限らない。
今回は別の講座で Isaac の Choralis Constantinus という作品集から同じ日の固有唱のポリフォニーを歌うが、そこではこの祝日のIntroitusとして、Rorate caeli があげられてるので、本講座でもこの曲を歌う。この曲は一般的には、待降節第4主日のIntroitusとしてよく知られている。
テキストの確認
(イザヤ書から)これからキリストが生まれるということを旧約の中の文言で示している。

メロディーと上下のネウマ(ラン系・ザンクトガレン系)を見比べつつ、メロディーの歌い方について考えていく。
*ネウマの形・名前や指示文字の代表的なものはきちんと覚え、整理しておきましょう。

メロディーの構造について分析する。1つ1つのフレーズの中で大事な音を探し、感じてそれ以外の音との重みの違いを感じ、歌い分けていくことが重要です。

*Gloria Patri~ はほぼシラビックですが、音が動くところはネウマのぺスやクリヴィスを4線の上に書き加えておきましょう。
また、最後の E o u a e (saeculorum Amen)のメロディーを、詩編唱の終わりと同じになるよう書き換えておきましょう。

以上確認しつつ全員で歌ってみた。

2) Kyrie/Gloria 10番
聖母ミサでは9番の方が良く知られているが今回は10番を歌う。番号は現代のソレムでふられたものであり当時番号はない。このキリエに付けられていたトロープスの始まりの言葉を使い、Kyrie Alma Pater のように呼ばれた。

Kyrie Gloria 両方の構造などについて分析(テキストにあわせて同じフレーズを繰り返す等)したり、重要な音を確認しつつ、1通り歌い、交唱しました。

3)Graduale Diffusa est

まずはテキストの確認。

次にGraduale
Novum版の出だしのメロディーがなぜこのように復元されたのか、研究・考察の過程をA4のプリント資料を見ながら学びました。
(この復元案以外に考えられるものとして、①写本のどれか一つが正しい、もしくは②普段歌わないような音律やメロディーのフレーズだったため皆が正確に書き表すことができなかった→特殊なメロディー など。)

その後、ネウマとメロディーを見比べつつ歌い方を考えた後、全員で1回通して歌いました。

以上が第1回の内容で、次回はアシスタント講座。1回目の復習をしつつ、GradualeのVersusと、できれば次のTractusの音取りにも取り組みます。
たくさんの内容を学びましたので、しっかり復習をし、できれば次の曲の予習もしておきましょう。

(N Y)





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by fonsfloris-k | 2015-05-02 13:00 | 講座レポート
5月2日 古ネウマ研究(東京)
2015年度 古ネウマ研究 第1回 2015/05/02
○配布資料:16頁分の小冊子1冊
○本講座の目標
・1年間でザンクトガレン系のネウマ記号一通りを学ぶ (カルディーヌの分類:24種)。
・実際の歌唱を通じて、「なぜネウマがそのように指示しているのか?」を理解していく。
○使用する聖歌集:Graduale Triplex (GT)
○参考文献:E. カルディーヌ (水嶋良雄 訳)『グレゴリオ聖歌セミオロジー』(音楽之友社)
○今日のネウマ (※3頁以降のネウマの番号を、2頁の表の番号に合わせておきましょう!)
1. virga ヴィルガ
2. tractulus, punctum トラクトゥルス、プンクトゥム
・ヴィルガは旋律の前後関係から相対的に高い音、トラクトゥルスとプンクトゥムは相対的に低い音を示す。
・プンクトゥムは特に軽やかな場所で使われる。
・GT74,4 (74頁4段目) のプンクトゥム (a negotio) に付けられた指示文字は “i” (inferius: 低く)
・ヴィルガ、トラクトゥルスともに「エピゼマ」が付くと音価が引き伸ばされる。
・GT303,6のエピゼマ付きヴィルガは関係代名詞の先行詞 (his) に付けられており、この語を強調する意味がある。
3. clivis クリヴィス
・「高-低」という下行の2音を示すネウマ。
・2音目が特に低い場合には、図形の右下が下方に長くなる。GT123,1
・エピゼマを付けることによって音価が拡大 (2音とも)。エピゼマが無い場合には軽く流れる。
・2音目のみ長い場合は、記号の右下にエピゼマが付加される。GT673,5
4. pes ペス
・「低-高」という上行の2音を示すネウマ。
・流れるペス (丸みを帯びた形) と流れないペス (角ばった形) とがある。
・流れないペスの場合、2音とも音価の拡大。
・2音目のみ長い場合には、記号の右上にエピゼマが付加される。
*エピゼマ付きのクリヴィスの音価≒「トラクトゥルス+ヴィルガ」の音価
流れないペスの音価≒「ヴィルガ+トラクトゥルス」の音価
⇔エピゼマの無いクリヴィスやペスは軽く流れるべき。
5. porrectus ポレクトゥス
・3音を含むネウマ。クリヴィスとヴィルガが組み合わさって出来ている。
・たいてい「高-低-高」という音型だが、「高-低-低」の場合もあるので注意。GT499,7 (※499,6 となっていますが499,7の誤り)
・3音目強調の場合には記号の右上にエピゼマを付加。
・3音とも流れない場合には、「エピゼマ付きのクリヴィス+ヴィルガ (エピゼマが付くことあり) 」によって示される。GT314,3 & 4

○次回
・次回 (6/6) はアシスタント回です!
・今回学んだ1~5のネウマの復習した後、6. torculus に入ります。
・復習の中では今回見られなかったGTの該当部分を見ていきましょう。
・指示文字に関する捕捉も行う予定です。

(K W)








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by fonsfloris-k | 2015-05-02 10:00 | 講座レポート