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9月27日 パリ・ノートルダム楽派の音楽(東京)
◎先ず、声出しのトレーニングです。
背骨から下りて、座骨を感じて座ります。体を揺らして体を楽にしバランスを整えてから、ハミングで声を出してみます。
音が入ってくる感じ、上から音が降りてくるようなイメージでハミングします。スケールを上から降りて歌ってみました。
それぞれ音程には幅がありますが、浮遊するように軽く歌いましょう。
次に Benedicamusを歌い、mus の所で一つの音を muuu----と伸ばしてみます。Benedicamus は、mus に向かって歌い、頂点に達した所で種を飛ばすような気持ちで歌いましょう。曲の終わり方(例レ→ド)は、終わるというよりは音を放して戻す、自分から放して返ってくる音を楽しむ、又は、、空間に音を戻すようにイメージすると、より響きを楽しめます。

◎本題のBeatis
nos adhibe / Benedicamus Domino の練習です。
「今日は後ろから攻めま~す。」の先生の掛け声で、最後のページを思い切り攻めました。
Pascat の所から始めました。デュプルムの後半は、ファの音に#が付きます。
初めて歌う時から、言葉、リズムなど1つ1つの音を細切れに確認せず、響きを変えないこと、流れを止めないことに注意するようにしましょう。(音を刻まないように)  4度、5度はもちろん、2度でぶつかる音も、相手の音をよく聞いて響き合えるように歌いましょう。また、テノールと同じ音の時は、同じ音を楽しみましょう。最後のメリスマの部分は、第1モードのリズムで歌います。トリプルムとデュプルムが同じ音列を反対から歌ったりしていて、お互いに分かって歌えるようになると楽しそうです。

◎休憩の後は3声オルガヌムに取り組みました。
リズムは第1モードで歌います。トリプルムとデュプルムも休符が入りますので、注意しましょう。今回は、テノールとデュプルムのみにしました。次回はトリプルムも付けられるように頑張りましょう。
*今回は、新しい部分をどんどん進みました。次回はもっと歌えるように復習して、レッスンに臨みたいと思います。

(M.S.)
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by fonsfloris-k | 2015-09-27 14:00 | 講座レポート
9月26日 聖母のモテット(東京)
アシスタント担当回

2回連続のアシスタント回となりました。前回、前半部分の復習をしましたので、この度は後半部分の予習を中心にやりました。
ただし、前回、前半の最後の部分をかなり駆け足でやってしまったので、その部分を少し丁寧に練習しました。言葉の付け方で苦労されている方がかなりいらっしゃるようですが、基本的に、花井先生が書き加えた部分は音符と上下が対応しています。
そうでないオリジナルの部分は、基本的には1音節1音符で、スラーのようなものの書き加えられている部分は、その部分が1音節という意味です。自習の際の目安にしてください。

コントラテノールの、AチームBチーム問題ですが、前半はAが定旋律、後半はBが定旋律ということにしました。
コントラテノールのパートは跳躍や複雑なリズムが多く、かなり難易度高いので、よく復習してください。

後半の譜読みは、言葉を付けずになんとか最後までできました。次回言葉を付けるかもしれないので、予習をお願いいたします。

(G.S.)
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by fonsfloris-k | 2015-09-26 15:45 | 講座レポート
9月26日 ミサ固有唱(東京)
Heinrich Isaac 第5回

今回もアシスタント講座でした。
Tractusの残り、1節と2節を中心に練習する予定でしたが、男声の出席者が少なかったため、1節はせず、2節と3~5節の復習をしました。

最初に姿勢・呼吸・発声について少し整えました。
頭の重みが首から背骨を通り骨盤へ、そして座っている時は坐骨に伝わっている(繋がっている)のを感じましょう。(その分足は自由になります。)
軽くハミングしながら、声を自由に動かしましょう。いわゆるロングトーンのように一音を長く伸ばすときに音が固まってしまわないように注意しましょう。
慣れてきたら、みんなの響きが混ざって空間に満ちるのを感じましょう。

上記の感覚を忘れないようにしながら、2節をまずハミングで歌いました。
2節はCT/T/Bの3声で、CTとTはカノンで、TがCTのメロディーを5度下で1セミブレビスずれて歌います。
そこで、まずCTのメロディーを全員でハミングで歌いました。

・ほぼ1単語毎にフレーズがありますが、それらが滞りなく一つの流れになるように。
・またそのように聴こえるようにするために、短い音から長い音へ、というような細かい動きをいちいち意識する。
・順次進行などのところでも、全音・半音をしっかり意識して、例えばソやラのような音の伸びやかなイメージなどをしっかり味わいながら歌うこと。
・細かい音を一つ一つきちんと歌いすぎないこと、それらの音が大きな流れの中でどの音に向かっているのかを理解して先をみながら歌いましょう。
(例えば2回目Benedicta tu は レ に向かって、次の inmulieribus は ド に向かっています。)
・fructusのところのように、5度ジャンプして下降するときに、下の音が落ちないように。上の響きの中に入れてあげるように歌いましょう。

次に、Tenorとハミングのままカノンで歌いました。
・Tenorが入った瞬間Superiusは6度→8度と動きます。それをお互いしっかり自覚してオクターブを綺麗に通しましょう。そしてそこで響く澄んだ響きを壊さないようにお互いを良く聴きあって歌っていきます。
・2つ目以降のフレーズがミニマ休みの後の裏から入ってきますが、Superiusにとっては始まり・Tenorにとっては終わりの音になります。お互いが良く感じて、バトンを渡すように。またその瞬間のオクターブや5度を認識しておきましょう。
・練習番号5のところだけはセミブレビス休みですので、注意。歌い方・聴き方も変わります。

今日はバスがいなかったので、2声で今度は歌詞をつけました。
・メロディーをつけずにリズムと言葉で喋ってみました。(いわゆるメリスマのような1音節で伸ばしているところを意識しましょう。リズムで細切れにならないように。)
・言葉のアクセントや重みをしっかり意識して、それがメロディーをつけた後に無くなってしまわないように。
・口先(横に引っ張らない)・基本の口の中のポジション、そして舌をよく使った発音を心がけて、その響きが常に保たれるようにしましょう。
・最後に、言葉の意味をしっかりイメージして歌うことを忘れないように。

2節目を細かくみて歌ったあと、3節~5節の復習をしていきました。

3節:
CT/Sのデュエットから始まり、その2声による最初のカデンツのところからB/Tが加わってきます。入る方も入れてあげる方も、“どの”音に対して“どの”音が入ってくるのかしっかり分かって歌いましょう。特にTとCTはユニゾンですので完全に一つの音にしましょう。
concipiesまでの流れ、et pariesの流れ、練習番号7からのS/Tのet vocabiturに対するCTのnomenの動きなど、それぞれの場面の全体の雰囲気の違い、それぞれの役割をしっかり理解し、耳でお互いを確認しながら歌えるようになりましょう。

4節:S/CT
デュエット
2節の時と同様長いメリスマの部分の早い動きが細切れにならないように、行き先をしっかり見据えつつ、息を流していきましょう。
CTは女声にはかなり低い音域があったり、急に位置オクターブジャンプしたりと大変ですが、低い音を無理に押して出さないように。
低い音ほど上へ・軽く、と意識しましょう。低い音よりも、むしろ中間部に戻ってきた時にきちんとした響きに戻ってこられるように意識して。
(低い音に引きずられていると、中間部の音まで息漏れしてしっかりした音が出なくなってしまいます・)
Sは音域的には難しくないですが、油断していると、特にカデンツで出てくるファやソあたりの音が緩みすぎて息漏れしてしまいます。
響きに注意深く、息の量と声帯のバランスをしっかりとって、充実した響きを保ちましょう。
また、CTをしっかり聴いて2声のバランスもきちんと取りましょう。

5節:
4節からの続きで1度だけさっと通しました。Tenorは4節休みの後急に出ますので、音をしっかり確認しておきましょう。
各自の流れはだいたい出来ているので、他のパートと絡みながら歌って行けるようにするためにも、自分の動きや発声・発音など、自分で出来る部分はしっかりと復習・確認しておきましょう。

譜読みという面では、ほぼ出来てきました。
これからがアンサンブルの本当の意味での練習になっていきます。また、歌詞やフィクタ等は変わってくるかも知れませんので、そういうことに対応できるように、今までのところで不安定な部分や間違いやすいところは、各自できちんと練習しておいてください。

(N.Y.)
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by fonsfloris-k | 2015-09-26 13:00 | 講座レポート
9月19日グレゴリオ聖歌入門【後期】(東京)
2015年度グレゴリオ聖歌入門【後期】 第1回

【総括】
・今日は後期の第1回目でした!
・後期はミサの聖歌を中心に扱い、グレゴリオ聖歌最古の記譜法 (四角譜より以前の時代の記譜法) である「古ネウマ」を参考にしながら演奏法を探っていきます!
・今日は、主の公現の祝日 (1/6) のミサ入祭唱《Ecce advenit》を題材に進めました。旋法、四角譜、古ネウマ、指示文字、などについて、実際に歌いながら学びました。

【前半】~資料の配布、旋法の説明、四角譜の読み方~
・配布資料は以下の2種類 (2枚)。
→・教会旋法、ザンクト・ガレン系ネウマについての資料 (A3で1枚)
・主の公現のミサ (In Epiphania Domini) の入祭唱《Ecce advenit》、《Gloria Patri》、アレルヤ唱《Vidimus stellam》、聖体拝領唱 (コムニオ) 《Vidimus stellam》の楽譜 (A3で1枚)

教会旋法
・グレゴリオ聖歌の旋律を分類すると、およそ8つの旋法に分類できる。それぞれの旋法には、終音 (finalis) と重要な音 (ドミナント dominant) がある。
・終音は、「レ、ミ、ファ、ソ」の4種類。ただし、それぞれの終音に旋法が2種類ずつある (正格旋法と変格旋法)。終音が同じ「レ」でも、第1旋法 (正格) ではドミナントが「ラ」、第2旋法 (変格) ではドミナントは「ファ」となる。
・正格旋法 (第1, 3, 5,7旋法) の場合、ドミナントは終音に比べて5度上 (第3旋法のみ6度上のときがある)。変格旋法 (第2, 4, 6, 8旋法) の場合、ドミナントは終音に比べてそれぞれ、「3度上、4度上、3度上、4度上」となる。
→【フォンス・フローリス流覚え方】「2, 4, 6, 8 は『3, 4, 3, 4』!!!」
・正格旋法の旋律は、変格旋法に比べてドミナントの音程が高いので、終音からの音域が高い傾向にある (上の方に伸びる)。一方、変格旋法の旋律は正格旋法に比べてドミナントが低いため、終音周辺、さらに終音より下の音域に及ぶ傾向にある (下の方に伸びる)。

四角譜の読み方
・入祭唱《Ecce advenit》を用いて四角譜の読み方を学習。
・左上の “Intr.” は “Introitus (イントロイトゥス) ” の略で、「入祭唱」の意味。入祭唱は、ミサが開始する際に歌われる聖歌。
・豪華に装飾されている大文字の “E” は “Ecce” の頭文字。
・線の数は4本。冒頭、上から2本目の線に「へ音記号」。つまり、上から2本目の線状が「ファ」。最初の音は「ラ」となる。
・縦に並んでいる音符は「下から上」に読む。冒頭、縦に並んでいる音符が2セットあるがそれぞれ、「ラ→ド」「レ→ミ」と読む。
・歌詞の “advenit” の “ad” の部分では、下の音符が欠けたようになっているが、これは下の音をちょっとだけ歌って次に行く。ここは上から下に読んで良い。同様に、一段目最後の “et” の部分、縦に並んだ音符の上が欠けたようになっているが、これも上の音を少しだけ歌う。これは下から上に読む。
・“Dominus” の “mi” の部分に、斜めに伸びている音符があるが、これは斜め上と斜め下の頂点の音を歌う。ここでは斜め上の頂点が「ミ」、斜め下の頂点が「レ」なので「ミ→レ」と歌う。
・3段目に “Ps.” という文字があるが、これは “Psalmus (詩編)” の意味。入祭唱では、旋律的に聖歌を歌う部分の後に、朗唱的な詩編 (Ps.) と《Gloria Patri》が続く。また、《Gloria Patri》を唱え終わると、再度頭に戻って “Ecce advenit…” と歌い始める。(これが入祭唱の形式!)
・《Gloria Patri》の旋律に誤りがあったので修正。(※レポートにはまとめづらいので、次回アシスタントが説明します!!m(__)m)

~休憩~

【後半】~古ネウマ~
・グレゴリオ聖歌の最古の楽譜が「古ネウマ」。四角譜より前の時代の楽譜。
・今回の講座では主に、スイスのザンクト・ガレン修道院を中心に記譜されていた「ザンクト・ガレン系」の古ネウマを学ぶ。
・音の高さは分からないが、旋律の動きを「線」や「点」などを使って明確に示している。→グレゴリオ聖歌をどのように歌えばよいか、を教えてくれる。当時の人々は旋律を既に覚えていたので、音の高さを記す必要は無かった。また、古ネウマの書かれた楽譜は覚書きのようなもので、聖歌隊長が確認のために見ていた。(古ネウマを見ながら聖歌隊員が稽古、ということはなかった。)
・今日は “advenit”, “Dominus”, “in manu ejus” の部分の古ネウマを解説。
・“advenit” に書かれたギザギザの図形は、声をすこし揺らすようにしながら、経過的に歌う。
・点で書かれたネウマ (“manu”の部分など) は軽く。
・“ejus” の部分には、ネウマの上にアルファベット文字が書いてある。古ネウマの楽譜には、ネウマの他に文字による様々な指示があり、これを「指示文字」という。
→ここには、“st” (statim: すぐに) と、“t” (tenere: 保つ) という2つの指示文字。“st” の部分では旋律をすぐに次に行くような感じでつなげる。“t” は現代で言うところのテヌート。その部分を引き伸ばすように歌う。
・ネウマと指示文字の区別は慣れないうちは大変 (?) だが、徐々に慣れていくはず!!

(※ネウマに関して文章のみでお伝えするのは若干無理がありますので、次回のアシスタント回で今回の内容を復習します!!)

【次回】
・次回は10/24(土) 13:00から、アシスタントが担当いたします!
・初回は、初回にしてはかなり専門的な話となり、もしかしたら付いてくるのが難しかった方もいるかもしれませんので、次回はまず今回の内容を復習しましょう!
・復習のあとに、出来るところまで先に進む予定です。今回やった入祭唱《Ecce advenit》の右側にある、アレルヤ唱《Vidimus stellam》を見て行く予定です!
・1月までの期間、どうぞよろしくお願いいたします!m(__)m 皆さんでグレゴリオ聖歌と音符の元祖~古ネウマ~を学んでいきましょう!

【今後の日程について注意点】
・12/19 (土) 13:00からの講座は、アシスタントが担当します。また、この日は祐天寺の古楽院ではなく、別の会場になります。場所詳細は決定次第お伝えいたします。

(K.W.)








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by fonsfloris-k | 2015-09-19 13:00 | 講座レポート
9月19日 「ルネサンス音楽入門」後期(東京)
【記譜法の前提】
・15-16世紀あたりは白色計量記譜法
・なぜこの楽譜で歌うのか?→原典により近づきたい。
・記譜法の歴史は音楽の歴史。
・グレゴリオ聖歌――覚えていたものが、記譜されるようになった。
・単旋律の場合は、音符の長さを記す必要がなかった。
・はじめは即興的に多声音楽にしていたが、より複雑になるにつれて、長さを書きとめる必要が出てきた。
・ロンガ(長い)とブレヴィス(短い)の関係、どのくらい短く、あるいは長いのか。その比率がまちまちだったのを、アルス・ノヴァ(F.ヴィトリ)の時代に2分割か3分割のどちらかにしようという事になった(フランスでは)。
・現代の記譜法は、みんな2分割。計量記譜の場合は2か3。それまでよりは2択になったのでかなりシンプルでわかりやすい。
・ルネサンス音楽は、近代的な和音の連なりという部分と、中世からの旋律の折り重なりという部分と両方ある。
・黒色から白色へ。ペン先の平たいペンで四角い音符を書いていたが、沢山の人数で歌うことになって、楽譜を大きく書く必要が出てきたために、線で囲まれた白色記譜法になった。

【ジョスカンのアヴェマリア】
・この曲は、基本的に2分割ですので、現代の考え方とあまり大差ない。ただ、基本とするのが、現代の全音符にあたるセミブレビスですので、それに慣れる必要がある。
・ジョスカンにでてくるメンスーラ記号はほとんど、テンプスペルフェクトゥム(〇)かテンプスインペルフェクトゥムのディミヌートゥム(Cに縦棒)だけ。縦棒は音符の長さが2分の1になることを示すが、それだと速すぎるので、実際の演奏ではその速さの比は2:3にしている。つまり、棒のついているものをテンポ60だとすると、ついていないものはテンポ45くらいになる。
・休符の長さをよく間違えますのでしっかり覚えましょう。
・小節線がない、ということ。そもそも区切るという概念がない。
・ジョスカンのひとつ前の世代、デュファイの曲の場合はブレヴィスを一つの単位と捉える。
・コワイヤブックとパートブックについて。ジョスカンの小さいアヴェマリアは最初期の印刷譜のひとつ。印刷の都合上、パートブックの形で残されたものを、切り貼りしてコワイヤブックの形に改めたものもお配りしました。当時の実際の演奏では、パートブックから、大きな羊皮紙にコワイヤブックの形になるように書き写して使っていた。コワイヤブックは左上にスペリウス(ソプラノ)、左下にテノール、右上にコントラテノール(アルト)、右下にバスです。
・パートはまずテノールが基本、テノールとは、グレゴリオ聖歌を保って(tenere)歌う人のこと。それに対して(contra)歌う人がコントラテノール。最上を表すスペリウスが加わり、コントラテノールの低い(bass)方ということで、コントラテノールバッススが加わった。
・フィクタに関して、ファにシャープやシ(ミ)にナチュラルやフラットがつくことがあります。これは音型や和音で、書かなくてもその文化圏の中ではあたりまえにつけられていたものを、現代の人は分からないので、わかるようにあとから書き加えました。スペリウスの1番の後のシャープなどがそうです。
・3の記号より後は3分割になります。ブレビスが3拍になったり2拍になったりするので気を付けましょう。ブレビスより小さい音符がブレビスの後にきた場合、本来3拍であったブレビスがそのあとの音に食われて、2拍になります。あるいは、コロルといって黒く塗られているブレビスも不完全、つまり2拍になります。しかし、休符は食われません。

ジョスカンの小さいアヴェマリアの譜読みを一応終えました。次回はアシスタント回です。言葉を付ける予定ですので、復習をよろしくお願いいたします。

(G.S.)
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by fonsfloris-k | 2015-09-19 13:00 | 講座レポート
9月12日 15世紀のミサ(東京)
Missa Ecce ancilla Domini 第5回

配布プリント 通常唱の歌詞対訳(A3一枚)

今回もアシスタント講座でした。Dufay のGloria前半に歌詞をつけました。

まず、歌詞のテキストをフランス風ラテン語で読む練習をしました。
全体的に口の中が狭く、舌の先をたくさん使って前の方に響きを集めるような感じで。口先もどちらかというと
すぼめるくらいの気持ちであまり開けないようにつぶやくように、流れるように発音していくことを心がけてください。
その結果、i と e の音がかなり近くなります。
u は [y]の発音になります。また -um/-un のような時は鼻母音風に [オン]のような音になります。

他にGloria前半で特に注意が必要な箇所は
・Et in terra pax エ イン テッラ パス ・・・ et の t は発音しません。pax は
[paks] ではなく [pas] と発音してください。後で出てくる Rex も レス です。
・Laudamus ロウダミュス ・・・ au は オゥ。
・Benedicimus べネディスィミュス ・・・ ci/ce はスィ/セ になります。後で出てくる caelestis も セレスティス です。
・Gratias グラスィアス ・・・上と似ていますが、いわゆるイタリアンで ツィになる綴り(ti+子音)の時は sになります。
・propter プロッテr ・・・ pt の p 発音されず促音のようになります。
・magnam マンナン ・・・ ([g]の音は聞こえません。)
・omnipotens オンニポテンス ・・・ omも鼻母音風になり、[m]は発音されません。
・Jesu ジェズュ ・・・Jはイェではなくジェ(いわゆる英語の J
です)また、su は母音に挟まれているので濁って、[zy] となります。

慣れないと、なかなか難しい音があったり、イタリアンの読み方になってしまいがちになるので、意識して練習しておいてください。

写本の字体で、判別が難しいのは p/x 、語頭のb/v/u 、d/s 、大文字の A などです。
また、us が略字で書かれていたり、-am/om- などが鼻母音の記号で略されていたり、Jesu が
Jhesuになっているなど、見慣れない書き方にも注意が必要です。

続いて、一声ずつ言葉をつけて歌ってから、少しずつ合わせていきました。
どのパートにも言えることは、歌詞で歌った途端に響きがばらついてしまい、子音や母音でいちいち流れが分断されてしまうことです。
歌詞だけを読んだときに練習したように、フランス風の発音では特にどの母音のときも前の方で発音するので、響きもあまり変わりません。
倍音が豊かに含まれた響きをずっと保って歌えるように、各自しっかり練習しておいてください。

Superius とContra Tenor は、一音節で母音唱になって歌う細かいリズムがたくさんありますが、a-a-a-~/o-o-o-~
のように一音ずつ押したり切ったりしないで一つの流れの中で歌えるように、言葉を歌っていることを忘れないようにしましょう。
そのためにも、メローディーをつけずにリズムだけつけて発音してみるなど工夫しながら練習してください。
Bassus は音の跳躍が多いので、特にメロディーも歌詞も別々にしっかり頭に入れてから歌いましょう。まだ、音だけでも間違いやすかったり、取りにくかったりする箇所がありますので、重点的に練習してください。
Tenorは、基本的にはKyrieと同じですので、発音やリズムについて特に問題はないと思います。長い音の響き/動きが止まってしまわないように、いつも音が動いている感覚、伸ばしながらも細かく刻み、他の声部の動きを中に入れてあげる感覚を養ってください。
ただ数を数えて音を移動させていくというような動きにならないように。また、合わせて歌ってるときは、他の声部の動きや音程関係をしっかり耳で捉えましょう。いつも言いますが、元のグレゴリオ聖歌の旋法・雰囲気を絶対に忘れないようにしましょう。

歌詞が入っても、全音・半音の感覚、5度や4度の一体感、ミ・シを高く、といった音程の注意点やリズムの感覚(短い→長い=ワフンなど)が甘くならないように!これらはすべて並列され、一体化できるものです。歌詞が入ることによって旋律の流れや動きがぎこちなくなったり、響きが失われたり、繊細な一つ一つの音のきらめきや動きが失われないように、全てに意識が行き渡るようによく復習をしておいてください。
ただし、ムジカフィクタ(b/#)や歌詞の場所などは今後も変更される可能性がありますので、柔軟に対応できるようにもならないといけません。

前回音取りを終えていてリズム等の問題はない(筈)でしたが、言葉をつけるのはなかなか難しかったですね。
写本の歌詞の読みにくさも一因なので次回までに、配布した歌詞と歌詞対訳を参考にしっかり読む練習や復習・予習をしましょう。
練習しておかなければならないこと、注意しなければならないことはたくさんありますが、それらを準備した上でみんなで合わせれば素晴らしい響きになるはずです。大変ですが頑張りましょう!
そしてGloria後半の予習も忘れずに、後半はインペルフェクトゥムでまた速くなります!

(Y.N.)
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by fonsfloris-k | 2015-09-12 15:45 | 講座レポート
9月12日 さまざまな聖歌を歌う(東京)
第5回
配布プリント 通常唱 歌詞対訳 (A3一枚)

今回もアシスタント講座でした。
ミサで歌われるグレゴリオ聖歌の中で残っていたCommunio(拝領唱)を学び、さらに全体の復習へと進みました。
なお、ミサの中ではCredoも歌われますが、例えば今回歌うミサX (10番)は、Kyrie / Gloria / Sanctus / Agnus Dei の4曲でセットになっていて、Credoは別にいくつかある中から任意で選ぶという形なので、今回は歌いません。

Communio: Ecce virgo concipiet

テキストはEpistola(3ページ)で既出のイザヤ書の一節、また、この預言の成就として、天使ガブリエルがマリアに告げる言葉(ルカの福音書)に通じる一節でもあり、この祝日のための歌になっています。
拝領唱は、もともとは入祭唱と同じ形式で、途中に詩編唱と小栄唱が挟まれ何度も繰り返されるものでしたが、現在のGradualeでは省かれて、いわゆるアンティフォナの部分のみが書かれています。

この曲は第1旋法ですから、レ-ラの5度をしっかり感じて伸びやかに歌いましょう。
小さな単語ごとのまとまりや一つ一つのネウマの動きをきちんと確認すると同時に、もう少し大きなフレーズを見渡して(例えば小区分線ごとくらい)、そのフレーズがそのように動いてどの音に向かうのか、着地点をしっかり意識して大きな流れは止めないように歌っていきましょう。
Ecce virgo concipiet レからソ、レからラへ伸びて少しずつレに戻ってくる。
et pariet filium レからラを経てさらに上のド・レに達し、ラに落ち着く。
et vocabitur以降~ ラの周りを動きつつ、徐々に降りてくる。nomenのファにつられてシに b がつきます。(ただフラットが書いてあるからその音を歌うのではなく、その音になるということの意味・その流れをよく感じて動きの一部として自然に感じられるように歌いましょう。)
最後のEmmanuel はレからラまで駆け上ってから静かにフィナーリス・レの音に降りてきましょう。

発音はいつも言っているように、口をあけすぎない、横に引っ張らないように、口の先の神経・筋肉を意識して使いましょう。
子音と母音もしっかり意識しましょう。子音を準備する瞬間・子音が発音される瞬間・直後に(連続的に)母音に移行する瞬間・母音が引き伸ばされている場合は、その母音が固まらないでやわらかく響き、また次の子音の準備へと向かう・・・。
この流れの中で動きが止まったり固まったりしないように、常に動いていることに慣れていきましょう。

以上のようなポイントを全員が意識していれば、自然と響きや動きも一つになってきます。響きが心地よく空間を満たしてきたら、
全員がそれを壊さないように、キープして歌っていきましょう。

第1旋法の短い曲で、動きも分かりやすいこともあり、何度も歌っているうちに、良い響き・良い流れを感じながら一体感を持って歌えるようになってきました。
この感覚を忘れないようにしましょう。

Ite missa est

ミサの終わりは、Ite missa est / Deo gratias が唱えられます。
非常にシンプルなトーンで唱えられる時もありますが、Kyrie の出だしのメロディーに乗せて歌われることもあります。
プリントのIte missa estは、ミサ10番のKyrieでなく、同じ第1旋法ですが9番のミサのKyrieのメロディーのものでした。
形としては、Ite missa estを司祭が歌い、全く同じメロディーで会衆が応えて Deo gratias と歌います。

復習
〈Introitus/Kyrie/Gloria/Graduale/Tractus>

一応すべての曲とミサの流れを学んだので、もう一度最初のIntroitusからできるところまで復習していき、Tractusまで歌いました。
復習においては、以下ののことに注意しながら歌っていきました。

まずは、その曲のテキスト・旋法・形式・固有唱か通常唱の違いなどを、きちんと確認して、各曲の特徴・曲風やミサにおける役割を理解する。
言葉の意味から動きが始まり、メロディーになったことを常に意識しつつ、動きをイメージする助けとして旋法やネウマを使いながら歌っていく。
発音・発声に注意して、響きを全員で感じながら、響きに守られながら歌っていく。

入祭唱、またKyrieやGloriaなどはメリスマも少なく、言葉を唱えることにより重点が置かれます。音に音節を当てはめるのでなく、言葉の流れなのかで音が移ろっていくように、気をつけましょう。その中で間違いやすい音などがいくつかあると思いますので、そこはしっかり確認して練習しておいてください。

Graduale は、長いメリスマもあり、特にVersusの部分はもともとソロで歌われるので、比較的自由で装飾的な動きがたくさんあります。
みんなで歌うとどうしても軽やかさが失われてしまいがちですので、気をつけましょう。あまり全員で確認しながらまとめにかからないで、軽く次へ次へと流れていけるように、そのためにはしっかり各自で復習をしておき、行き先をきちんと把握しておくことが重要です。

Tractus は、長いテキストを味わいながら、繰り返し出てくる定型フレーズの中で、瞑想的に唱えていくものですので、特に歌詞の意味をしっかり捉えて、また発音などもしっかり練習して歌いましょう。

今回は、メロディーとテキストを全員でしっかり確認するために、交唱したりソロで歌うことなく、すべてを全員で歌いました。
復習する中で、各自難しかったところや間違いやすいところなど、再発見したと思います。
次回の講座までに、今回復習できなかった後半も含めて、もう一度しっかり見直しておきましょう。

(Y.N.)
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by fonsfloris-k | 2015-09-12 13:00 | 講座レポート
9月12日 古ネウマ研究(東京)
2015年度 第5回

【総括】
・今日も前回に引き続きアシスタント回でした。
・新たに11. Scandicus flexus, 12. Torculus respinus を学びました。

【前半】―11. Scandicus flexus
・スカンディクスの最後に下行の1音が加わったネウマ。旋律の動きは、上行3音と下行1音。
・基本形は、プンクトゥム2個とクリヴィスの組み合わせのようにも見える。
・基本形は軽い動き。Triplexの例はアクセントの音節を装飾的に歌う意図があるか。
・色々な変化形がある。
・「ヴィルガ+トルクルス」の場合、始部分離による第1音の強調。
・「ペス+クリヴィス」の場合、第2音目が重要な音。第8旋法によく出て来る動き。
・「トラクトゥルス2個+クリヴィス」の場合、前半2音が長い。Triplexの65, 6の例は、後半2音にエピゼマが付いているので、この場合は全てが長くなる。カルディーヌ『グレゴリオ聖歌セミオロジー』73頁に例がある。
・「トラクトゥルス+エピゼマ付きのクリヴィス」の場合、前述の通り全てが長い。フレーズの終わり、カデンツでよく用いられるネウマ。

~休憩~

【後半】―12. Torculus resupinus
・カルディーヌ『グレゴリオ聖歌セミオロジー』74頁では “respinus” となっているが、これは誤り。“resupinus” が正しい。発音は「レスピヌス」。
・トルクルスの最後に上行の1音が加わったネウマ。基本的には「下・上・下・上」という旋律の動きだが、最後2音が同度の場合も。
・トルクルス・レスピヌスは、アクセントの音節に当てられることが多く、最後の音が一番重要な音になる。最後の音でアクセント感を出す。
→トルクルス・レスピヌスの一般的特徴。
・基本形はトルクルスとヴィルガが組み合わさったような形。基本形は軽い動き。
・スカンディクス・フレクススの場合と同様、色々な変化形がある。
・「トラクトゥルス+ポレクトゥス」の場合、始部分離による第1音の強調。1音目でアーティキュレーションを付け、勢い良く最後の音に向かう。
・最後の音にエピゼマが付いた場合には、最終音を強調。
・「トルクルス (最終音にエピゼマ) +ヴィルガ」の場合、後半2音が拡大。
・「流れないトルクルスにヴィルガが付いたような形」の場合、全て長い。これは珍しい形。
・第1音が軽く、残りが長い、という場合には、ザンクト・ガレン系ネウマは色々な形がある。(ランの場合は一貫しており、「流れるペス+流れないペス (ウンチヌス2個)」で記譜。テネーテなどの指示文字の付加は場合による。)

【次回 (10/17)】
・次回は久々に哲郎先生の回です!
・今回の講座で、4音を含むネウマは学び終えました。色々な変化形があり、それぞれで強調される部分が異なっていますので、今一度確認しておくと良いでしょう。
・今回少しだけ 13. Stropha の予習をしましたが、次回詳しく学ぶと思います。

(K.W.)
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by fonsfloris-k | 2015-09-12 10:00 | 講座レポート
9月5日 総合講座 グレゴリオ聖歌とルネサンス音楽を歌う(関西)
13:30-17:30 於母の家ベテル
受講:16名(S7、A5、T2、B2)

内容
<1>Tractus: Ave Maria(グレゴリオ聖歌、Usualis版)
・Tractus(詠唱)はAlleluia(アレルヤ唱)が歌われない季節(四旬節)にAlleluiaの代わりに歌われる。マリアのお告げの祝日は四旬節にあたることが多いので、これもTractusになっている。Tractusは通常第2旋法か第8旋法が多く、また、悔い改めの言葉を延々唱えるために定型メロディーが続くものが多い。
・Tractusはつのグループで交互に歌われるものが多い。特に語尾のメリスマなどに定型パターンが多く見られる。
・Tractusはフランスのガリア聖歌起源の古いものが多い。
・gratia plenaのplenaにネウマを書き入れてみる。この音型は定型パターンの一つ。quilismaの最後の音はファでdominantなのでそこを鳴らすために止まる。その上のソの音は経過的な音。
・Mariaの-sにネウマを書き入れてみる。これも定型パターン。
<2>Isaac, Ave Maria
・グレゴリオ聖歌の音型にできるだけ合うよう、歌詞のつけかえをあちこちしました(コワイヤブック参照)。
・6節の練習番号15以降のメンスーラの復習。4パートに3種類のメンスーラ記号が書いてある。テンポリレーションは次の通り。superiusはそれまでのsemibrevisとsemibrevisが同じ。superiusのsemibrevis=tenorのminima=bassusのminima=contraのbrevis。
・コワイヤブックで全曲通しました。

配布物:グレゴリオ聖歌Tractus: Ave Maria(Usualis版) A4 1枚。

(N.I.)
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by fonsfloris-k | 2015-09-05 13:30 | 講座レポート