3月28日 ルネサンス音楽を歌う2(東京)
練習曲:Guerrero“Super flumina babylonis”

全体に共通のポイント
・発声:声を幅広くせず、1本筋を通した明るく響く声で歌う
・発音:Kyrie eleyson は2つの語句を切り離さず、歌う。
eleison の “i”はあまり強く発音しない。

・リズムと拍節:
長い音は常に裏拍を感じて(1ト2ト)次への流れを大事に歌う。
付点は続く裏拍を導き出す事を意識して歌う。

・和音の響き:純正5度の響きを基本とする。
ドミソ(長3和音)の響きを美しく歌うためにミを低めに取る。
・カデンツ:音楽フレーズの流れの目的地点として意識する。
カデンツに向かう音、カデンツに導く音をよく鳴らす。
フレーズ最後の音は決め付けず、おさめて大切に歌う。
更に次の流れの始まりに意識を向ける。

○Kyrie 練習番号(1)からは全体に輝かしく、(2)からは雰囲気を変えてメランコリックな気分で

☆次回:2つ目のKyrieとGloriaの前半を予定
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# by fonsfloris-k | 2009-03-28 13:00 | 講座レポート
3月22日 フランス・バロックの合唱曲を歌う(関西)
受講:10名(D3、H3、T2、BT1、B1)

<1> 17世紀フランス式ラテン語発音の説明
・配布されたプリント「17世紀フランス式ラテン語ガイド」に沿って説明。
・第1回講座(2/22)の時の説明と変更点があるので、各自プリントをよく見て確認しておくこと。

<2>Lalande, Te Deumの譜読み
・105小節:Haute-Contreに装飾付ける。
・614小節以降:二分音符のnonは短く(nonの語尾のnはきちんと発音し、confundarの途中のnは鼻母音、という点も注意)。
・694小節:Haute-Contreに装飾付ける。

<3>Lully, Miserereの譜読み
・29小節以降:secundum magnamのリズムを鋭く。
・43小節以降:miserationumのmiの後の子音[z]とraの後の子音[s]を長く発音してその前の音が切れないように。
・51-52小節:Haute-Contreのf f f f → d d d d
・148小節:ディミヌエンド記号を消す。むしろクレッシェンドのつもりで。ただしDessusの最後のcis-dはワフン。
・485小節:Haute-Contreの装飾はなし。かわりにTailleのhの音につける。

★各自全曲の譜読みをしっかりしておくこと。

配布プリント:
・17世紀フランス式ラテン語ガイド
・Lalande, Te Deumの楽譜完成版(青の表紙つき)
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# by fonsfloris-k | 2009-03-22 15:45 | 講座レポート
3月22日 フランドル楽派の音楽を歌う(関西)
受講14名(S4、C4、T4、B2)
練習曲: Josquin des Prez,Missa fortuna desperata より Kyrie、Gloria

<1>シャンソンのメロディを感じよう
・テノールを2分割の楽譜として見て皆で歌ってみる。そうして歌うとシャンソンのメロディと一致していることを知る。
・実際の音の長さ(リズム)でうたう。音符をそのままに3分割に置き換え定旋律として作曲しているジョスカンの遊び心(?)を味わう。
・Christeのテノールの倍テンポについて説明。

<2>リガトゥラの説明
・曲中にあるリガトゥラの各音の長さがどのような規則であるかを知る。

<3>i-wi で歌う
・1声、2声など少ないパートでi-wi唱でうたい、メロディラインやパート間の関係など楽曲を理解する。
・4声であわせる。曲中たくさん現れるカデンツ、どのパートとどんな関係でそれを作り一緒に動くか、どんな味わいを出しているか確認する。

<4>大きな楽譜で全員で歌詞であわせる
・パートごと、模倣が明らかな部分で歌詞付けが違っている部分を修正する。→《第2Kyrie》

【Bass】1段目「e-ley」を「Ky-ri」最後のミニマ「e」。2段目4つ目の付点ミニマ「ley」。

【Supe】1段目「ri-」のメリスマ、もう1つ先のセミまで「ri」で伸ばす。

<5>全体の音の高さについて検討する
・女性にとってのコントラの低さに対応するため練習では全音上げにしていたが、高音域パートが高くなりすぎ楽曲の美しさや味わいが損なわれるのでは、という判断のため楽譜どおりの音に戻す。さらに、テノールとコントラから各1人、曲によって入れ代わる人を選出。低すぎるコントラ音、高い音で持続させねばならないテノールの部分に配慮したもの。
・選出されたメンバーはKyrie、Gloriaは入れ代わる。現時点ではCredoは元々のパートでいく手はず。

<6>Gloriaをあわせていく
・歌詞でコントラを歌い、バスを加え、4声で歌うところまでいっきに。
Gloriaの前半(Quitollis前)まであわせる。時間切れで駆け足。

☆全体に初めからスムーズに歌い進んだ。会場の響きを感じながらみなで他のパートを感じながら、あるいはパート内の仲間の音を感じながら歌うことができた。i-wiから離れて歌詞をつけたときは、それぞれの人が一致しない母音になってしまう時があり、母音の注意を受けるシーンもあった。今後の課題と思われた。

★次回はGlroria後半(Quitollis)から。
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# by fonsfloris-k | 2009-03-22 13:30 | 講座レポート
3月21日 ルネサンス音楽を歌う(関西)
受講:29名(S12、A9、T4、B4)

<1> 白色計量記譜法の簡単な説明

・ビクトリア(1548-1611)の時代は白色計量記譜法の最後に属し、それ以前の時代とくらべて単純になっている。

<2>Sancta Maria, succure miserisの譜読み

・使用している楽譜はpart bookから取ったもの。典礼(や現代では本番)で演奏する時には、全パートが見開きに揃ったchoir bookを使う。part bookで譜読みをし、最後は全員でchoir bookを囲んで歌ってみる。

・フランドル楽派(15-16世紀)との違いについて(特にフランドル楽派受講者向けの説明):フィクタがほとんど全て書いてあり、補う必要がない。より和声的になり、和音を優先させることも多くなり、そのため中世からフランドル時代には不自然と考えられた旋律も出現する。「終わりははじまり」ではない。言葉のアクセントがそのまま音に表現されている。シャープがついているところは和声的になっていて低めに取るべき場合が多い。

★次回はAve maris stella、Gaude Maria

配布プリント:
・Nisi Dominus, Laudate pueriの楽譜(次々回以降の練習曲)
・白色計量記譜法についてのプリント
・Sancta Maria, succure miseris、Gaude Virgo、Ave maris stellaの歌詞カード
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# by fonsfloris-k | 2009-03-21 15:45 | 講座レポート
3月21日 グレゴリオ聖歌入門(関西)
060.gif写真を追加しました!

受講:31名
配布プリント:グレゴリオ聖歌についてのプリント 4枚(8ページ)

<1>古楽を学ぶ目的

・社会的霊的な背景を知り、その時代の精神に立ち戻り、演奏法を再現し、失われた世界の窓口を開き、そのことによって私たちも潤う。

<2>グレゴリオ聖歌の宗教的、社会的、音楽的側面について

・ラテン語の祈り。教会の典礼(ミサと聖務日課)で歌われる。
・修道士の生活の中心は祈りであり、祈りは典礼で聖歌を歌うこととイコール。グレゴリオ聖歌は、そのためにすべてが整えられるもの。彩りや飾りではなく、それがすべてであった。
・単旋律、無伴奏、異なるリズム。西洋音楽の基礎。その時代ごとの歌い方がある。

<3>グレゴリオ聖歌の演奏法

・言葉と旋律とリズムは一体。
・言葉は祈りが典礼で発音されたもの。旋律は教会旋法による。和声の概念はない。リズムは周期的なビートとは異なる概念のもので、ネウマで表される。

<4>教会旋法

・声を出すには想像力が大事。天と地がつながっていて、その間に自分がいてつないでいるイメージ。聴衆に向かうのではなく、自分が器になる。
・8つの教会旋法を、それぞれfinalis(終音)とdominant(旋法を支配している音)に注意しながら、特徴的な旋律を歌って響きを感じてみる。
・プリントにある4種類のAlleluia(20世紀、21世紀の四角譜と10世紀のネウマによる)を、旋法を感じながら歌ってみる。

<5> まとめ

・グレゴリオ聖歌を歌うときは、全音と半音の違い、5度と4度の違いを敏感に感じ取ることが重要。特に半音は狭く、ていねいに歌いたい強調したい箇所であることが多い。
・旋律の違いを感じ、美しさを感じて、失われた世界を取り戻す。

*参考文献の紹介:講談社学術文庫 皆川達夫著『中世・ルネサンスの音楽』
★次回はプリントのP.2から。


056.gif新鮮な気持ちで語る先生の言葉に、熱心に聞き入る受講生
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056.gif大地と天をイメージして響き合い、優しい倍音に耳を傾けた
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# by fonsfloris-k | 2009-03-21 13:30 | 講座レポート