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5月13日 ルネサンス音楽1(東京)
5月13日 13:00-16:00
祐天寺のフォンスフローリス古楽院にて
ルネサンス音楽1の今年度第二回目の講座が花井先生の
ご指導の下行われました。
今日はグレゴリオ聖歌のキリエとハインリッヒ・イザークの"Missa Solenne"の7ページまでを
交互に歌いました。

☆ポリフォニーとグレゴリオ聖歌を交互に歌う→交互唱(alternatim)と呼ぶ。
☆グレゴリオ聖歌を演奏するとき、フレーズのまとまりを感じながら、ドミナントの音を
よく聞かせるようにする。

☆導音の隣の音は終わりの感じを出すが、曲が続く場合は、音楽が止まらないようにする。
☆音程が下がり気味なので、同じ音が再度出てきたときはちゃんと同じ音程を歌うこと。
☆拍子記号"Φ":tempus perfectum diminutum 意味は完全テンプスで速く
☆リガトゥラはなぜ存在するのか?→グレゴリオ聖歌のネウマ譜の名残り。音と音の繋がりを表現する。
(H.I.)



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by fonsfloris-k | 2017-05-13 13:00 | 講座レポート
4月22日 ルネサンス音楽1 イザークのミサ曲(東京)

【ルネサンス音楽1 イザークのミサ曲】第一回目

4/22土曜日13:00-16:00


祐天寺のフォンスフローリス古楽院にて

ルネサンス音楽1のクラスの今年第一回目の講座が行われました。

花井哲郎先生ご指導の下、今年はイザークのミサ曲

Missa Solenne」を取り上げます。



イザークの生い立ちについて

フランドル出身でのちにイタリアに帰化。

しかし人生の大事な時期に神聖ローマ帝国に仕えることになる。


イザークの作品について

交互唱ではグレゴリオ聖歌の部分をオルガンで弾いていた。

これをMissa ad organumという。

イザークは速筆であったとされるが、それはパーツの使い回しや、

ゼクエンツの多用に見て取れる。


テンプス・ペルフェクトゥム

(Tempus perfectum)記号は""

ブレヴィスの中に3つセミブレヴィスが入る。

ただしブレヴィスとセミブレヴィスが並んででてきた場合は、

ブレヴィスとセミブレヴィスの比率が2:1になる。



今回のMissa solenne はルードヴィッヒ・ゼンフル(L.Senfl)

というイザークの一番弟子による写本から参照してる。(H.I.)


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by fonsfloris-k | 2017-04-22 13:00 | 講座レポート
1月30日 15世紀のミサ(東京)
Missa Ecce ancilla Domini 第10回

いよいよ最終回となりました。発表会に向けて、1年間練習したデュファイのKyrie Gloriaのアンサンブルを深めていきました。


まずは i-e で ソ―ドの4度を歌いながら響きを揃えて、グレゴリオ聖歌を念頭に置きながら、キリエ・グロリア1回なんとか通してみました。

*ieie~ iaia~の発音・響きの確認はこの講座では定番になりましたね。フランス風の発音をするため、フレーズ感を出すため、そして豊かな倍音を含んだシャープな響きで声を合わせるためにも、この確認はとても重要です。先生に言われるからやるのではなく、各自が準備運動として取り入れて、その口の形や舌の位置など定着させておいてください。

とりあえず通した後の先生のお言葉は「…大騒ぎな感じですね。せめて小騒ぎくらいに…。」でした―。
何とか通るようになってきて音に慣れてくると、逆に譜読み出来ることに安心してしまって、自分勝手に歌ってしまいがちです。また人数も多いので、ついついガツンと”合唱”をしてしまいがちですが、慣れてきた今こそ、他のパートの音や流れ、また自分と同じパートの人の音もよく聴き、動きを感じながらみんなで一つの音楽を作るという原点に立ち返りましょう。

Kyrie:
出だし、Ctのフレージングを再度確認・練習しました。常に一筆書きで曲線を描いているようなイメージで。ずーっと同じ感じで音を動かすのではなく、スピード感に違いがあります。グレゴリオ聖歌やそのネウマを思い出しましょう。
S/Ctのデュオのリズムがなかなかかみ合いませんでした。聴くことはとても大事ですが、聴き過ぎても出遅れてしまいます。(聴かずに自分のペースで歌うのは論外!)瞬間瞬間で出ている縦の音を確認するのではなくて、お互いの動きを感じて次の流れを予測しながら、同じテンポ感を共有して進んでいきましょう。

Christeの練習番号⑦Ct/Bのデュオお互いの音と動きをよく聴きあいながら、オクターブやユニゾンをしっかり一つの響きにして、そこからまた新しい動きを始めていきましょう。カクカクならないように!Ctは次の練習番号⑧から今度はSとのデュオになり、上の役割から下の役割に変わります。しっかり切り替えましょう。また、後半-ste以降はSのオクターブ下での模倣になります。Sの歌い方をしっかり耳で捉えてマネしていきましょう。練習番号⑨のBのリズムがずれがちです。予め裏と表をしっかり頭で把握しておいて、焦ったり逆に遅れたりすることなく、落ち着いて他のパートと合わせましょう。

第2Kyrie:Tが他のパートとは違うテキストを歌っていることをみんなで良く感じましょう。明るいaの母音、特に最後のAlleluia/eleisonはお互いよく意識して母音の違いは明確に、しかし響きが1つの柱になるように!

Gloria:
出だし、et の母音をスパッと!S次の動きのミファが低くなってしまうので注意。さらにpax hominibusの低め音に下りてくるときに声がふにゃふにゃにならないように。CtはこのSの動きにぴったりくっついて、フレーズの終わりで一緒(ユニゾン)になって幸せになれるようにしましょう。Ctも出だし3つ目の音ミがバラバラです。高いミで全員が揃うように!
練習番号①の前のtisの長さ、既に何度も指摘されていますが、SとCtで伸ばす長さが違います!お互い自覚してつられないように、自分の役割を果たしましょう。特にS、しっかり伸ばすこと。同じようなパターンは他のところでも、他のパートでも現れます。各自改めてチェックしておいて下さい。(例えば次のフレーズのBeneditimus te やAdramus teも SとCtで伸ばす長さが違い、どちらが長いかも毎回違います。適当にならないように!)
Adramus はS/Ct同時に出ます。お互い良く聴き、また気配を感じてください。
練習番号②から2ブレビスの間、全員がソの響きを共有しましょう。特にBはTのソと完全に同じところから入って離れていきます。
Gratiasはグラスィアスです。こういう〈si〉のような子音を使って音が繋がっていくようにしましょう。
練習番号④Ct/Bのデュオ悪くないですが、コキコキしない音が硬くならないように。そして何度も言いますがミ(シ)は高くしないと合いません!要注意。
練習番号⑥以降のTutti、TとBが一緒になって交差しながら支えになります。BがTより上をいくとき、バッと出過ぎないように!(勢いで上がらない。)広い跳躍の時にピッチを当てに行かないように。どのパートも大きな一つの響き・動きの中で絡みあって進みましょう。

後半Quitollis~:
悪くないのですが、ああくればこう!という掛け合いがまだはっきり聴こえてきません。例えばかなり細かいことですが、MundiのSとCt、Sが先にセミブレビスでさっと言った直後に同じ音で今度はブレビスで引き延ばされてCtが歌います。こういう小さな動きにもいちいち反応して歌ってください(また発音モンディです気をつけて!)。その後はかなり分かりやすい模倣があります。前になったり後になったり、掛け合いをま良く楽しみましょう。
練習番号⑧からBも参加し、Tを迎える準備をします。SとCtブレビスずれでSuscipeで始まりますsをシャープに〔y〕の母音をしっかりと。Sは音も高めなので流れが直線的に高い音に向かって硬くなりがちです。Ctの模倣ということとワフンの感覚を忘れずに。
練習番号⑨からのリズムがなかなかかみ合いません。特にBはもう一度徹底的にリズムをチェックしておいて下さい(全体的に付点がくるといつも怪しいです)。練習として全員がding dingを使って、リズムの徹底とお互いの絡みを確認しました。これはこの講座の最初の頃にもやったことがありましたね。これだと頭・頭となって、いつも言っていること(頭にこない!)とは逆になるのですが、この掛け合いの認識(リズム感)が実は根底にあります。きちんと頭の中を整理しておいてくださいね。
練習番号⑭以降、TとCtAlleluia/Amenの入れ替り、まごつかないように!歌うメロディー・テキストが変わるだけでなく、役割も変わります!しっかり自覚して歌いましょう。TのAlleuiaの音を他の3パートはしっかり耳に入れながら、最後の音に収斂していきます。みんなが幸せに終われるようにしっかり気持ちを合わせましょう。


デュファイを歌うには少し大所帯で、繊細な動きを実現していくためには、全員のしっかりした理解と、集中力が必要になります。
以前先生が「こういう音楽は何か1つあやふやなことがあると、すぐに崩れて行方不明になって、白くなってしまう。だからといって指揮者で合わせるのではなく、各自が良く聴き、動きに反応し(そのためにはテクニックとそれに反応できることが重要)て、合わせるのではなく“合ってしまう”ようになりましょう。」とおっしゃっていました。
発表会で少しでもそこに近づき、音楽を楽しめるように、出来る限り各自準備をしておいて下さい。
KyrieとGloriaしか出来ませんでしたが、とても深い内容を学んできたと思います。一年の成果が発揮できますように。

(N.Y.)
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by fonsfloris-k | 2016-01-31 15:45 | 講座レポート
1月9日 15世紀のミサ (東京)
1月9日 15世紀のミサ Missa Ecce ancilla Domini 第9回

今回は欠席者が少し多く、アシスタントもアンサンブルに加わって歌いました。
お立ち台もなかったので、いつもの眺めや響きと少し違ったと感じた人が多いかも知れません。
どのような場合でも、出来る限り無理のない姿勢で楽譜を見て歌える位置を確保して、クワイヤブックだけを見て歌うクセをつけて下さい。
みんなで1つの楽譜を見ることにより、目線が上がり視野が広がって他の人の気配をよりたくさん感じることができて、響きの一体感も自然と増します。ちょっとした意識の違い、姿勢の違いで音は変わっていきますので、集中しつつ広い視野(聴くほうも含めて)を持って常にみんなの動きをキャッチしながら歌っていきましょう。

講座の流れとしては、いつもどおり、まずグレゴリオ聖歌を全員で歌い、その旋律の特徴を確認・共有してから、キリエ・グロリアを細かいニュアンスなどを学びながら通していきました。

グレゴリオ聖歌については、花井先生より、”響きがだいぶ整ってきましたね。少ない回数で合うようになってきました!”という言葉を頂きました。
狭い母音を、音そのもののイメージ(シャープで豊かな倍音が含まれた音)と、身体の持っていきかた(口・顎を開けない、舌先を使う、前面・鼻の方を意識する)の両方の面から記憶して、出来るだけ第1声から響きが揃えられるように。これもやはり集中力だと思います。

母音の面で、特に注意をされる点は、E と Uの発音。共に”狭く・前で”。Uは〔y〕。(”ウ”と一人でも発音すると響きが失われてしまいます。)
音程の面では、”広い全音・狭い半音”。

グレゴリオ聖歌をそのメロディーとテキストに慣れ覚えるだけでなく、”みんなで歌った響き”や”みんなで作った動き”のイメージも含めて思い出しながら練習して(もちろん発音・発声等の注意点も含めて)身体に入れておくと、ポリフォニーで合わせやすくなるはずです。急がばまわれで頑張りましょう!


ポリフォニーについては、自分の声部の楽譜にリズムの面でも音程の面でも、もう問題点はないと思います。問題は、どう合わせていくかですね。
この講座の初めのほうで花井先生がよくおっしゃっていたのは、
”まず、グレゴリオ聖歌を、フランス語風の発音と繋がりを持って流れを作りつつ、旋法をしっかり感じて歌う。そしてその旋法の雰囲気・流れをポリフォニーでも同じようにしっかり感じて歌うこと。それがDufayの作品の全てです。” ということでした。

さて、旋法って何でしたか?フランス風の発音・音のつながりとはどういうものですか?
(少しでも?が浮かんだ人は、ぜひ以前のレポートを読み返してみてください。)
それらが、自分のポリフォニーのパートを歌っているときに意識できていますか?

初めのうちは、たくさんの新しい情報が入ってきますので、例えば発音・発声・旋法・メンスーラ・リズム・音程…など、一つ一つのことを別々にインプットしてこられたと思いますが、それらは本来は切り離して考えられるものでなく、音楽の中で一体となって存在しているものです。
特に、計量記譜の読み方は、最初はなかなか難しいので、メロディーの音程とリズムが疑問なくきちんと歌えるようになるまでにとても時間がかかり、そこに集中していると、いつの間にか楽譜を読めてスラスラ歌えることがゴールのようになってしまいがちです。けれども、そこを超えて、グレゴリオ聖歌を歌うときのような旋法的な動きからくる自然な流れ・歌いまわしの感覚を、どれだけポリフォニーの旋律の中でも感じ、表現することができるかということが最も重要な課題なのです。そのように色々なこと結び付けて考えることが出来るようになれば、自然と細かい動きの歌い方、あるいは長く伸ばしているときの歌い方、カデンツへの持っていき方などが、見えてくるはずです。そして、”他の人の音や流れに反応しながら歌う”ことの意味がしっかり分かるようになると思います。

細かい注意点などは、すでに以前のブログにたくさん書かれていますし、おそらくみなさんの楽譜にもたくさん書き込まれているでしょうから、それらを改めて、現在の視点でもう一度読み直して復習してみると良いのではないかと思います。一つ一つのピンポイントの指摘ではなくて、それら全ての中に通じる根本的な考え方やアイデアを発見してください。

「音とリズムは一人で歌えるようになった。後は講座で先生に導いて頂こう!」というだけではDufayはなかなか微笑みかけてはくれないようです。各自が一歩進んで、旋法的な音の流れ、フランス風の音の繋がりについて積極的に考え準備してきた上で、集中力を持ってアンサンブルに臨めるようこころがけて下さい。


今回は、アシスタントの私もアンサンブルの中に参加して一緒に歌っていたこともあり、レポートというよりは、感想のような内容になってしまいましたが、ここまで来たら、一つ一つの細かいポイントを指摘していくよりも、もう少し全体的な意識を共有することのほうがより高いレベルのアンサンブルになっていけるように思います。”自分が”出来るか出来ないか、ではなくて、”みんなで”何を求めて音を重ねていくのか、ということを各自が考え、それぞれのレベルでそれを表現し、お互いが反応しあうことで1つの音楽が出来上がるといいですね。理想を高くもって頑張りましょう!


その上で、今回の講座で特に指摘された各パートの注意点を最後に挙げておきます。

スペリウス:細かい音や小さなかたまりがあることは良いのですが、それらがぶつぎれにならないようにしたい。とのこと。それには発音(狭いところで響きを保つ)に気をつけることも重要だと思います。そして、音を引く(押さない)ことと音がぼやけてしまうことは違います。小さくてもシャープな響き・エネルギーを保つことに注意してください。

コントラ:とにかく音域が広く常に歌っているので自分のパートの音を読む・歌うことだけに集中しがちですが、逆に耳を外にいっぱい広げて、一緒に歌っている相手のパートを探しましょう。また、全体の響きにスパイスを利かせるのがコントラの役目ですから、特に4声揃ったときなどは注意して全体の響きを捉えるようにしましょう。

テノール: ゆっくり引き伸ばされている音の中にも、グレゴリオ聖歌の旋法感を常に持って歌います。伸ばしている間にへなってこないように、しかし音がきつく固まってしまわないように、たっぷりと余裕をもって全体の(他のパートの)流れを把握しつつ、骨になってあげましょう。(音が長い分、母音の発音はすごく大切です。EやAが広くならないように!)

バス: S/Ctのデュオから始まることが多く、長い休みのあと出ることが多いので、意外と出だしが難しかったりします。こういう練習はみんなで合わせていないとなかなか出来ませんが、練習番号を活用して、他のパートの音を楽譜でも確認しておいて、準備を出来る限りしておきましょう。ゆったりした動きの部分はリガトゥーラなども見ながらフレーズをしっかり感じ、フレーズが終わったところは息継ぎもしましょう。また、細かい動きの時には他のパートと共に軽やかに動きましょう。

*テノールとコントラが入れ替るところは、まだ慣れていないようでしたので、忘れないように! 復習を怠らないように、スムーズに入れ替れるよう練習しておいてください。

先生が初めの頃におっしゃっていたことに、
”デュファイは各声部の役割が比較的しっかりと決まっています。”というものもありました。
テノールの”骨”にバスが絡んでしっかり土台となり、その上をスペリウスが優雅に動き、その間をコントラが縫っていきます。また今回の曲では、スペリウスとコントラのデュオも大きな柱になっています。その各自の役割をしっかり意識しながら、発表会に向けても、充実したアンサンブルを目指しましょう。

次回はいよいよ最終回です。しっかりした準備と集中力を持って講座に臨んでください!006.gif

(N.Y.)
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by fonsfloris-k | 2016-01-09 15:45 | 講座レポート
12月12日 15世紀のミサ(東京)
Missa Ecce ancilla Domini 第8回

グレゴリオ聖歌のテキストをまず音読することから始まりました。
まずフレンチの発音とそれを活かした止まらない流れを意識してテキストを読みました。
・一音節ずつの発音の仕方がきちんと出来ていれば良いのではなく、それがどのように繋がり言葉や文になっていくか、流れるように喋る感覚が必要。
次にメロディーを付けて歌いました。
・みなで合わせることや、先生に“ついていく”ことを意識しすぎると、声が引っ込んでしまい、音を動かしていくエネルギーがなくなってしまいます。勢いよく歌うことも大切です。但しその“勢い”は前に押し付けるのではなく、上方向へ鼻を通って抜けていきます。

なかなかみんなの音が合ってこないので、発声・発音を e,そしてia-ia-ia-~ で整えていきました。
・倍音豊かな音をみんな揃えて、さらにその響きをどの言葉でもキープしながら流れていきます。

ここで花井先生に「毎回同じことをやっていますね~…。」と言われてしまいました…。
~ もちろん、このような発声や発音を身につけることは、ぱっとすぐに出来るようになるものではありませんが、各自が復習をしっかりして、講座に来た時には しっかりその意識を持って声を出し始めたり、歌い始めたりすることを念頭に置くことは出来ると思います。何となく声を出し始めるのではなく、第一声から (出来る出来ないはともかく) “こうしてみよう!”という気持ちで臨めると良いのでは?と感じました。~

・Beata eからaに行く段階で音が変わってしまいます。(aで顎が下がり、音の響きが奥へ行ってしまう。)
・立ち上がりは重要ですが、その後も響きが豊かに広がっていくことをイメージし続けましょう。(勢いよくスタートできても失速してしまう。)
・その際に、どこに向かって、どこを目指して行くのかを明確に意識しましょう。(ペスなど特に意識して。終わりに向かって。さらにその終わりは次の始まり。)

*グレゴリオ聖歌のテキストをしっかり音読し、グレゴリオ聖歌のメロディーをしっかり覚えて、その動きや旋法を自分のものにしておくことは、Dufayを歌うときにとても大切なことです。何度も復習してお いてください!


DufayのGloriaを、クワイヤブックを囲んで歌いました。
(人数が多いので、みなで気を遣いつつ、しっかり自分の場所は確保しましょう。)

まず、やはりテキスト(前半・1枚目)を全員で読んだ後、冒頭S/CtのDuoから歌い始めました。
・出だしをしっかりと、テンポ感を2声で合わせましょう。
・Ctが走り気味になっていきます。一つ一つの音にこだわり過ぎないで、大きなテンポ感のなかで細かな音が動くようなイメージを持ち、そのテンポ感をS/Ctで合わせるようにしましょう。
・練習番号①の前のtisの長さが、Ctは2拍、Sは拍です。お互いそれをきちんと分かった上で、Ctは2拍でさっと終わり、Sは3拍しっかり伸ばしましょう。

練習番号②から、T/Bの下2声で合わせました。
Bは音の跳躍(4度・5度)、細かい動きやそれに伴う歌詞など、まだまだ怪しい箇所がありました。もう一度各自でしっかり確認しておきましょう。(*③の後のtibiのtiのフィクタ(♭)をつけたところ、特に気をつけておいて下さい。)また、ブレビスの長さ(完全3か不完全2か)についても各自しっかりチェックしておいて下さい。
発声・発音の面で、全般として口が広がってきて落ちないように。特にeが広がってきてしまいがちです。

練習番号④からのCt/B。
Ctはいつもながら、細かい音をしっかり確認しましょう。またDeus Rex celestis Deus~のところで続く語尾のsを、次の語の頭くらいの気持ちで感じて、音や言葉を繋げることに使っていきましょう。(Deus Rexではなく、Deu~sRe~scele~…のように歌っていく。)
B、まず出だしのDomineのmをきちんと言いましょう(Doの音がまっすぐにただ伸ばしているだけにならないで、付点のあたりからmの準備~口を閉じ始める~を意識しましょう。)。メロディーは、小さな区切りの集まりで、それの終わりは始まりで…と次々繋がっていきます。フレーズ最後の音を押さないように、次の準備を素早くして、出遅れないようにしましょう。

練習番号⑤からのS/Ct。
・unigenite Jesu Christeの部分、お互いのずれた動きをしっかり把握しつつ、聞きすぎて待ってしまい出遅れないように、また休符が表か裏か(言葉の出だしが表か裏か)分かった上で自分の道を進みましょう。

上記のように1枚目(前半)の構造を、要点を押さえつつ場面ごとに分けて歌ったあと、最初から通しました。
各パートにまだまだ甘いところがあります。Dufayを歌うときに大事なことは、旋律として歌う事が言葉(テキスト)ともしっかり繋がっていることをきちんと理解して歌う事と、細かいリズム・動きを大事に、のっぺらぼうに繋げてしまわないで、メリハリをしっかり感じて歌う事です。(1例としてSのbone voluntatisの部分を取り出して歌てみました。子音も使っていきながら、また母音〔y〕も大切です。Jazzyにいきましょう!)


次は不完全テンプスの後半部分です。
後半は、わりといつもどこかが休みになっていて、大部分は2声または3声で進み、最後の練習番号⑬⑭で全声部が揃います。

S/Ctで始まり、Bが加わる⑧suscipe、まず出だしの音と音符の長さを再チェック!(最初のブレビスは3、次は2。)また発音suの〔y〕の音をきちんと意識しましょう。
練習番号⑨から、
・Bはリズムに乗って、ノリ良く!同時にリガトゥーラを感じましょう。(リガトゥーラは一つのかたまり・流れです。)  
・CtはそのBとのリズムの絡みをしっかり確認しながら歌っていきましょう。
・Sのdeprecationem nostram ここのリズムもまたJazzyな感じで。前の⑧も含めて小さなリズムのかたまりを見つけていきましょう。またsuscipeの発音で、最後のpe響きの密度が薄くならないように。(前の2音に比べて広い母音〔y〕→〔i〕→〔e〕ことと、音域が低くなってくるという2つの要因があります。)
・Bがどうしても1音ずつ押しがちになり遅れます。Sと同じくJazzyにマイクを持って歌っている位の感じで軽く歌いましょう。
・各パートが自分のメロディーをよくきめ、かつ合わせていきます。

練習番号⑩からTenorが入ってきます。“骨”ですからメロディー・テキスト共によく聴きましょう。

練習番号⑪の頭、Ctは遅れないように!BはCtのメロディーを覚えて、リズム的にも音程的にもそこに絡んでいきましょう。どちらのパートも〔y〕の発音に注意!

練習番号⑫、
・直前のBソ・Ctレの5度をしっかり鳴らして、骨であるTを入れてあげましょう。(Tは休みを数えて入るのではなく、他のパートの動きを覚えて響きの中に入っていきます。)
・次のB入り(Jesu)の音はTの1オクターブ下です、タイミングと音程をしっかり確認。
・Ct、⑫の後の休みの前のロンガ(ド)の音からSが入ります。ユニゾンですので、お互い分かった上でうまく引継ぎをしましょう。
・Sの動き、長い音が一本調子にならないように、音の羅列にならないように、下の動きをよく聴きつつ、テキストの本来の繋がりにも気をつけて旋法的に歌っていきます。

☆練習番号⑬の前のCt (Jesu Christe)が入るところにsignumを付けました。(S:Christeの頭・T: in teの頭・B:Christeのリガトゥーラの最後の2音)

⑬からは4声が揃います。まず、T/Ctで合わせた後Bが加わり、さらにSを加えて歌いました。
どのパートもグレゴリオ聖歌を歌うつもりで歌います。(全ての音を同じように歌わない。速い動きでもゆったりした動きでも、常に重要な音に向かって流れを止めない。)
また、気持ちよく自分の声を聴いていると遅れてしまいます。常に全体のテンポ感を共有しながら、その中に自分の動きを入れていきましょう。

☆⑭から後のAlleluia/Amenの部分は、Ctがとても低いので、TとCtを交代しました。
TはちょうどAlleluiaの頭のタイミングでCtのAmenの頭に入ります。(⑭のリガトゥーラ:ミ-レの後ブレビス休符があり、次にAmenの頭のドに行く。)
Ctは⑭のPatris のtris:ソの伸ばしの後、休まずにすぐAlleluiaのファの音に行く。)

SとBは⑭以降同じ動きをします。しっかりお互いの音を耳で捉えながら進んでいきましょう。


最後に、Gloriaを最初から通しました。何とか通すことが出来ましたが、後2回です。Kyrieも含め、お互いに聞き合いながら、響きをキープして、旋法的に歌うことを心がけて、自分で出来ることは各自しっかり復習しておいて下さい。(iaiaiaia~ ieieieie~も忘れずに!)

(N.Y.)
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by fonsfloris-k | 2015-12-12 03:45 | 講座レポート
11月14日 15世紀のミサ(東京)
Missa Ecce ancilla Domini 第7回

前回講座で、今年はとにかくこのDufayのKyrieとGloriaに集中して取り組むということを確認しました。
今回はクワイヤブックも登場していよいよ全員で1つの楽譜を囲んでの練習となりました。

とはいえ、まずはグレゴリオ聖歌から。

Ecce ancilla Domini

e の母音の響きをそろえるところから始めました。ポイントとしては、まず前歯の後ろの空間に響きを集め、かつその響きが離れていってしまわないようにしっかりキープすること。そして音が下降していっても、顎が落ちてピッチが下がってこないように常に注意を払います。

次に男性だけで斉唱しました。fiatのaやsecundumのeなど広めの母音は特に注意。上述のように音が下がって落ちてこないように十分注意しましょう。またmihiの部分はその狭さを保って。とにかく響きをキープすることに集中して歌いましょう。
女性は、全体的に音がぼやけ気味になるので、最初のeから狙いを定めて”ピッ”と一瞬で出られるように。Dominiのiの音をシャープに、音の響きが落ちないだけでなく、母音が繋がっていくよ うに、最後の音が一番大事です。verbum tuumも同じで最後の音umの音が抜けてしまわないように、空間を満たすように鳴らしてあげましょう。

Beata es Maria

出だし”B”の子音の緊張感を持って始めます。Mariaの特にriのところの3音などが1つ1つの音になってしまいがちなので、ネウマの形や波のうねりのようなものを思い浮かべて、かたまりで捉えていくことが重要です。Alleluiaのleのペス(2音)のところで音が落ちてしまわないように、響きをキープしたまま次のlu ia に繋げていきましょう。

男性:みんなの声をそろえて。perficienturのfiのシの音を高くとりましょう。
女性:Beata es のesのラの音を上のほうへ。perficienturの子音の緊張感を大切にしましょう。


グレゴリオ聖歌で作られた1つの響きを、ポリフォニーに乗り移らせます。1つの響きとその中での旋法的な動きを大切に。決して縦割りにならないように、グレゴリオ聖歌の響きをDufayでも実現させましょう。


クワイヤブックを見ながら、DufayのKyrie I をまず通しました。

・CT、練習番号②から、短→長:タラン タランの流れは重要です。しっかり感じましょう。
・SとCTで一緒に動いていきましょう。Duoはお互いの動きを感じ、反応しあって1つの流れを感じながら、動きを止めないようカデンツに向かって進みます。
・一瞬でもS/CT間に5度が発生したらしっかりキャッチしましょう。(歌いながら聴く・聴きながら歌うことを習慣づけましょう。)そのためにも、e の母音が倍音を豊かに含んだ響きになるように、狭い口・前への響きのキープを常に意識しましょう。
・Sは低めの音でカデンツがくるときに落ちないように、また抜けないようにしっかり音や響きをキープしましょう。
・CTはシやミの音が低くなりがちです。女声の場合声が落ちてしまわないように、押さないように気をつけましょう。また、ミやシ音のイメージ自体を低く捉えてしまっている可能性があります。高めのミの間隔・感覚をしっかり意識して身につけていきましょう。

・練習番号⑤からのTuttiは、T/Bの2声が骨組みとなっています。それぞれの役割をしっかり感じましょう。
・T/B⑤の最初の音(オクターブ)、T/Ctの音(5度)をしっかり確認しましょう。
・S、⑤の最初の音、シは高めに 。T/Bのソとの3度の不協和を逆に動きのきっかけにしましょう(安定していないから次の4度5度へと動きたくなります。)
・Dufayの場合は3度が純正か高めの3度か場合によってわかれますが、最後のカデンツのCtのミ(leysonの ley)は高めの不協和で取ります。先ほどのSと同様、不協和だから最終音のドに戻っていけます。(最終音ド-ソ-ド)
・⑥の前にあるコロルのところの音程感覚を合わせましょう。ミやシを高めに!


その後、Christe、KyrieII、Gloriaをどんどん歌っていきました。

☆ChristeはTenorの人がCtパートを歌い、Ctの人はお休みです。

・ブレビスを1と捉える感覚に慣れましょう。
・S/Ct、Ct/B(⑦~)、S/Ct(⑧~)、S/Ct/B(⑧途中~)の構造をしっかり感じて、S→Bへのバトンタッチや、それに伴うCtの役割の変化(Duoの上にいるのか下になるのか)、3声になるときのバランスなど、スムーズに音楽が流れていくよう準備しましょう。


KyrieII
完全テンプス(3拍子)・4声に戻ります。
・Ctは調味 料・スパイスのような存在です。3声でも十分きれいなのですが、その間をぬってより面白い響き・リズムを作っていきます。
・4声全員がこの構造を理解して歌いましょう。色々な声部との間に現れる1・5・8度をしっかり耳で捉えながら歌いましょう。
・⑪~S/CtのDuoになります。⑫の前ではCtがドを2拍伸ばすのに対しSは1拍のみ、逆に⑬の前はSが3拍伸ばしてCtは1拍で休みです。この長さの違いをお互いしっかり意識して、休みの人はきちんと休み、伸ばす人はしっかり伸ばし、お互い中途半端にならないように。
・最後のT:Alleluiaと他のKyrie eleysonの言葉の違いを聴きあい楽しみましょう。


Gloriaは一度さっと通すだけで時間となりました。
構造としては、テンプスの違い・Tenorの定旋律など同じですが、言葉をたくさん喋りますテキストを覚え、発音にも気をつけましょう。
(GloriaではTは常にTenorパートにとどまりCtパートは歌いません。)


先生のおっしゃるような、グレゴリオ聖歌をDufayで実現することはまだまだ難しく、高めのミや他パートとの音程関係など、気をつけないといけないことがたくさんありますが、何度も声を合わせていく中で少しずつ共有できると思います。各自1人で出来ることは限られますが、最低限言葉とメロディーはしっかり復習・準備をして、講座の中では合わせることに集中できるようにしておきまし ょう!

*テノールの人はChristeのCtをしっかり見ておいてください。

(N.Y.)
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by fonsfloris-k | 2015-11-14 15:45 | 講座レポート
10月17日 15世紀のミサ(東京)
Missa Ecce ancilla Domini 第6回

今回は3ヶ月ぶりの花井先生の講座でした。アシスタント講座で、2回かけてやっとグロリア前半を学んだのでしたが、今回は1回でグロリア後半を通すというハードな内容となりました。

まずはグレゴリオ聖歌から歌い始めました。テノールパートが担う、曲の骨の部分です。
旋律やテキストに慣れることと同時に、響かせ方(発声・発音)もしっかり身につけていきましょう。
大きな声・立派な声を出す必要はなく、響きの位置は常に前の方にもっていきます。

☆先生の一言アドヴァイス:“いやな顔、くさいものを嗅いでしまったときのような表情で歌ってみましょう。
 あまり楽しいイメージではないのですが、確かにそのような表情で歌ってみると響きが良くなりました。
 鼻の奥の方の空間も意識できますし、顎も縦に開かず狭い感じをキープできました。時々思い出してやってみましょう。

上記のことなどに注意しつつ、Ecce ancilla Domine とBeata es Maria、両方を旋法を感じながら全員で歌いました。

次に、グロリア後半の歌詞を音読しました。前回も練習しましたが、フランス風ラテン語は全体的に口先で、どの母音でも狭い感じを保ち響きがあまり変わらないように発音します。一語一語の発音もですが、それらが途切れず、次の語へつなげる感じも重要です。リエゾンすることも多いので気をつけましょう。

その後、Superiusから、いきなりテキスト付でメロディーを確認していきました。前半は完全テンプスでしたが、
後半は不完全テンプスですので、ブレビスを1つで感じましょう。(前半ではセミブレビスを1と捉えるので、
最初は少し混乱しますね。各自練習して慣れてください。)細かい動きなどは楽譜を読んでいては遅いので
リズムごと覚えて、グレゴリオ聖歌を歌うときのように、かたまりで捉えていくと良いと思います。そして旋法的に歌うことを忘れないように。“終わりは始まり”です。テキストを音読したときと同じように、次へ次へ、短→長の流れを意識しましょう。

次にCtを歌いました。練習番号8までは、SとCtのデュエットで始まります。短いフレーズの模倣・追いかけっこが出てきます。Ctが先行していますが、お互いよく聞きあい感じあって楽しんで歌いましょう。

S/Ctのあとは、TとBを合わせました。上2声に比べてゆったりした動きで響きを作っていきます。テノール定旋律はグレゴリオ聖歌を思い出して、引き延ばされていても、旋法的な流れを大切に歌いましょう。バスは下方へのジャンプの時、4度か5度かなど、意外と間違いやすいので、常に行き先をしっかり確認しておきましょう。バスは先生がテキストを書き直されている部分が多いので、歌詞が読みやすいですね。
他のパートはアルファベットがパッとわかりにくいものが多いですが、テキスト自体を何度も唱えて、ぜひ覚えてしまってください。

その後全員で練習番号12まで合わせたところで、一旦休憩。

後半は一番量が多くて、大変なCtをもう一度復習して、練習番号13からさらに合わせていきました。どのパートも音と言葉の位置を確認しつつ歌いましたが、特にCtはシやミにフィクタがついたりつかなかったりしてたくさん出てきますので、よく確認して練習しておいてください。
どのパートもゆったり動く時は音が止まらないように、細かい動きのときは次へ次へと、ワフンの感じを取り入れて歌いましょう。

後半を全て確認して合わせたあとは、さらに、グロリアの前半も復習し、グロリアを全て通しました!

今回は、音と歌詞付けの確認が主体でしたので、まだアンサンブルの響きや全体の流れを感じるところまでは、皆さんいけなかったかもしれませんが、次回までに各自しっかり復習をして、これからデュファイ独特の響きを深く学んでいけるように、準備しておきましょう。
細かい動きなどは、パッと見てすぐイメージしにくいリズムもありますので、前述しましたが、かたまりとして覚えてしまうことも大切です。

合わせの最初の段階は、音・言葉・他のパートの動きと注意することがたくさんあって、頭がフル稼働で疲れますが、なんとか通すことが出来ましたので、次回からしっかり合わせ・絡みを楽しめそうですね。そのためには各自の準備も必要です。頑張ってください!

(N.Y.)
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by fonsfloris-k | 2015-10-17 15:45 | 講座レポート
9月12日 15世紀のミサ(東京)
Missa Ecce ancilla Domini 第5回

配布プリント 通常唱の歌詞対訳(A3一枚)

今回もアシスタント講座でした。Dufay のGloria前半に歌詞をつけました。

まず、歌詞のテキストをフランス風ラテン語で読む練習をしました。
全体的に口の中が狭く、舌の先をたくさん使って前の方に響きを集めるような感じで。口先もどちらかというと
すぼめるくらいの気持ちであまり開けないようにつぶやくように、流れるように発音していくことを心がけてください。
その結果、i と e の音がかなり近くなります。
u は [y]の発音になります。また -um/-un のような時は鼻母音風に [オン]のような音になります。

他にGloria前半で特に注意が必要な箇所は
・Et in terra pax エ イン テッラ パス ・・・ et の t は発音しません。pax は
[paks] ではなく [pas] と発音してください。後で出てくる Rex も レス です。
・Laudamus ロウダミュス ・・・ au は オゥ。
・Benedicimus べネディスィミュス ・・・ ci/ce はスィ/セ になります。後で出てくる caelestis も セレスティス です。
・Gratias グラスィアス ・・・上と似ていますが、いわゆるイタリアンで ツィになる綴り(ti+子音)の時は sになります。
・propter プロッテr ・・・ pt の p 発音されず促音のようになります。
・magnam マンナン ・・・ ([g]の音は聞こえません。)
・omnipotens オンニポテンス ・・・ omも鼻母音風になり、[m]は発音されません。
・Jesu ジェズュ ・・・Jはイェではなくジェ(いわゆる英語の J
です)また、su は母音に挟まれているので濁って、[zy] となります。

慣れないと、なかなか難しい音があったり、イタリアンの読み方になってしまいがちになるので、意識して練習しておいてください。

写本の字体で、判別が難しいのは p/x 、語頭のb/v/u 、d/s 、大文字の A などです。
また、us が略字で書かれていたり、-am/om- などが鼻母音の記号で略されていたり、Jesu が
Jhesuになっているなど、見慣れない書き方にも注意が必要です。

続いて、一声ずつ言葉をつけて歌ってから、少しずつ合わせていきました。
どのパートにも言えることは、歌詞で歌った途端に響きがばらついてしまい、子音や母音でいちいち流れが分断されてしまうことです。
歌詞だけを読んだときに練習したように、フランス風の発音では特にどの母音のときも前の方で発音するので、響きもあまり変わりません。
倍音が豊かに含まれた響きをずっと保って歌えるように、各自しっかり練習しておいてください。

Superius とContra Tenor は、一音節で母音唱になって歌う細かいリズムがたくさんありますが、a-a-a-~/o-o-o-~
のように一音ずつ押したり切ったりしないで一つの流れの中で歌えるように、言葉を歌っていることを忘れないようにしましょう。
そのためにも、メローディーをつけずにリズムだけつけて発音してみるなど工夫しながら練習してください。
Bassus は音の跳躍が多いので、特にメロディーも歌詞も別々にしっかり頭に入れてから歌いましょう。まだ、音だけでも間違いやすかったり、取りにくかったりする箇所がありますので、重点的に練習してください。
Tenorは、基本的にはKyrieと同じですので、発音やリズムについて特に問題はないと思います。長い音の響き/動きが止まってしまわないように、いつも音が動いている感覚、伸ばしながらも細かく刻み、他の声部の動きを中に入れてあげる感覚を養ってください。
ただ数を数えて音を移動させていくというような動きにならないように。また、合わせて歌ってるときは、他の声部の動きや音程関係をしっかり耳で捉えましょう。いつも言いますが、元のグレゴリオ聖歌の旋法・雰囲気を絶対に忘れないようにしましょう。

歌詞が入っても、全音・半音の感覚、5度や4度の一体感、ミ・シを高く、といった音程の注意点やリズムの感覚(短い→長い=ワフンなど)が甘くならないように!これらはすべて並列され、一体化できるものです。歌詞が入ることによって旋律の流れや動きがぎこちなくなったり、響きが失われたり、繊細な一つ一つの音のきらめきや動きが失われないように、全てに意識が行き渡るようによく復習をしておいてください。
ただし、ムジカフィクタ(b/#)や歌詞の場所などは今後も変更される可能性がありますので、柔軟に対応できるようにもならないといけません。

前回音取りを終えていてリズム等の問題はない(筈)でしたが、言葉をつけるのはなかなか難しかったですね。
写本の歌詞の読みにくさも一因なので次回までに、配布した歌詞と歌詞対訳を参考にしっかり読む練習や復習・予習をしましょう。
練習しておかなければならないこと、注意しなければならないことはたくさんありますが、それらを準備した上でみんなで合わせれば素晴らしい響きになるはずです。大変ですが頑張りましょう!
そしてGloria後半の予習も忘れずに、後半はインペルフェクトゥムでまた速くなります!

(Y.N.)
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by fonsfloris-k | 2015-09-12 15:45 | 講座レポート
8月8日 15世紀のミサ(東京)
Missa Ecce ancilla Domini 第4回

今回はアシスタント講座でした。Dufay の続き、Gloria を歌っていきました。
Gloria も、Kyrie と同じように、Ecce ancilla Domine が定旋律のところ(前半)と、Beata es Maria が定旋律のところ(後半)があります。
前半はペルフェクトゥム、後半はインペルフェクトゥムです。今回は前半を歌いました。

まず全員で、定旋律を歌って確認しました。
ペルフェクトゥムですが、ほぼブレビス単位で動くので、リズムが難しいとろこはありません。それよりも、いつも同じですが、引き伸ばされていても惑わされることなく、基のグレゴリオ聖歌を思い描きながら第八旋法を良く感じて歌いましょう。
上下への4度・順次進行のときの全音・半音の意識をしっかり持って、そして響きが落ちずに、いつも同じ場所に戻ってくるよう、発声・発音に注意しましょう。
どのパートの人も、このメロディーをよく歌い覚えて、ポリフォニーの中で出てきたときには、しっかり聴き取れるようにしましょう。

次に、定旋律がある場所(練習番号2~4)をみんなで合わせていきました。

Bassus:Tenorの2セミブレビス後に同じ音から始まります。まずその音が完全にTenorの音から生まれてくること。
そしてその音がTenorが動くきっかけになり、次にオクターブになることをしっかり耳で確認しましょう。同じようにどの瞬間も常にTenorとの距離(音程)を感じながら歌います。特に5度やオクターブは逃さないように。低い音でも、Tenorの音の響きの中に入り込むよう、上の倍音を共有する気持ちでうたいましょう。(自分の音を響きの土台にするようにと、ガツンと歌わないこと!) Tenorと一体となって一つの動きを作りましょう。

Superius/Contra:下2声と同じように、お互いの細かい動きや音程を常に感じ、反応しあいながら歌い、一緒に動いていく感覚を磨きましょう。小さなフレーズやリズムがほんの少しだけずれて模倣されていたりしますので、そういうところを聞き逃さず、且つ先に出た方の動きに反応するように歌う(自分のメロディーを追うだけ、楽譜に書かれているからその通りに歌うのではなくて、実際その場で生まれてくる音や響きに反応する)ことを常に心がけてください。

合わせていくうちに、全体としてTenorのゆっくりとした流れにBassusが絡み、さらにSuperiusとContraが細かい動きでまわっていくという形が聴こえてくるようになったと思います。こういう構造が頭の中でも整理され、実際の響きの中でも耳で捉えられるようになると、音楽がとてもすっきりとスムーズに流れていきます。
その感覚を忘れないように、そのときの歌い方や聴き方を忘れないように回を重ねていきましょう。

今度は、2~4の前のSup/Contraのデュエットを合わせました。
出だしはKyrieとほぼ同じように始まります。しっかり確認しましょう。
Superiusは細かい動きや、後の時代の作品にはあまり出てこないようなリズムなどがあって、少し戸惑うかも知れませんが、そういうところはしっかり頭の中で先に整理した上で、何事もないように歌いましょう。一つ一つの音にとらわれ過ぎないで、大きなフレーズを感じ、それを声で表せることが重要です。また、低めの音が息もれしてぼやけてしまわないように、小さくてもきちんと声になるようにバランスを取っていきましょう。(上の方と同じバランスをキープしようとすると息もれしてしまいます。一音一音バランスをとりなおすような感じで、常に音や口の中が止まらずに動いているイメージを持ちましょう。)
Contraは、女声には低く男性には高い難しい音域を歌い、さらにメロディーも高いところや低いところを行ったり来たりします。
お互いにあまり無理して出さないで協力して1つのメロディーを完成させるような気持ちで歌ってください。(女声は低い音を無理して押してしまわない。男性は高めの音は早めに抜いて実声で張らない。)またSuperiusと同じく、長いフレーズを感じて行き先を見通しながら歌いましょう、カクカクしないように、また小さな塊を気にするあまりフレーズの途中で減速しないように。
2声の長いデュエットですが、そこだけで完結してしまわないように、あくまで導入と思って、TernorやBassusを入れてあげられるように、練習番号2のオクターブの音でしっかり響きの柱を作ってください。

ここで前半終了。後半も同じ要領で、練習番号6以降の4声の部分を先にあわせ、4のContra/Bassus、5のSuperius/Bassusのデュエットを合わせて、最後に全てを通しました。

後半のTenorがある部分(6以降)は、前半のようにすぐに4声にならず、ずっと3声で進行します。またTenorの動きも前半に比べて細かい動きがあります。それらをよく耳で確認しながら歌いましょう。(練習番号4からすると、2声(S/Ct)・2声(Ct/B)・3声(S/T/B)で最後で4声になります。)

全体を通して、音符の長さなどで複雑なところはほとんどありません。分割点やコロルなどでびっくりないように、また他のパートの動きをしっかり聴くためにも、自分のパートは覚えてしまうくらい練習しておいてください。

だんだんと、声の使い方や、全体の構造が分かってくると、何回も繰り替えさくても勝手に音楽が流れてくれるようになってきますが、そこまで行くためには、呼吸や発声、また音の聴き方・感じ方などたくさん気をつけないといけないことがあります。
特にパートの音域としては低かったり高かったりする部分は、他のパートと交差していたりしますので、しっかり役割を確認すること。
また、同じ音を歌っている瞬間(ユニゾンになっているとき)はしっかり耳で聴いて全く同じ“響き”になっているようにお互いに注意しながら声を出すことが重要です。
そういう細かなことに注意できるようになるためにも、事前の各自の準備をしておいてください。

今回は歌詞を付けられませんでしたので、次回は歌詞をつけて、またGloriaの後半にも進みたいと思います。
予習・復習をしっかりして講座に臨みましょう。

(N.Y.)
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by fonsfloris-k | 2015-08-08 15:45 | 講座レポート
7月4日 15世紀のミサ(東京)
Missa Ecce ancilla Domini 第3回

今回も、DufayのKyrie。前回までのKyrie I ・ Christe の復習と、Kyrie II を学んでいきました。

まずは定旋律の元歌のグレゴリオ聖歌から、もう一度歌詞の発音の確認。
フランス風の読みで、つながり流れていくことがとても重要。それが、ポリフォニーの旋律の流れにもなるので、よく感じで歌う。
Dufayの曲で学んで欲しいこと・目標・目的は、この流れと旋法を感じて歌い表現することにつきる。忘れないこと。

・出だしは吸うような感じで、のどでならさないように!
・a などが奥に入る人が多い。レーザービームを前に出すように、常に前を意識する。
・一語一語分けて読まずに、語尾の音と次の語頭の音を繋げていく。リエゾンもたくさんあるので注意。

Kyrie I

細かい歌い方などについて注意しながら1パートごとに練習。

S:音の立ち上がりをはっきり、そのあとは一筆書きで。(グレゴリオ聖歌で練習したことを応用する。)
高い音はひっくり返す。 ミニマ休符のあとは遅れないように。 短い音から長いほうへ(ワフン・ターティヤン・ビヨーンなどのように動きを捉える)
ie の発音に気をつけること(広くならない・前で発音)。 
Christeのブレビス一拍の感覚に慣れること。セミブレビス休みを急がないように。
練習番号9前後の動きについて、リガトゥーラ毎の動きを感じつつ、さらにそれらのリガトゥーラを繋げながら流れていく。


Ct:練習番号5の出だし、Spから始まるが、その次のCtの音がSpの動きのきっかけ(付点部分)を作る。お互いが影響しあって流れていく。
その後Kyrieのeのドのブレビスの後の休符はほぼブレスだと思って、次にむかっていく。フォーブルドンを落ち着いて確認しながら歌うこと。
長いフレーズが続く時、みんなで同時に一斉にブレスして切らないこと。 カデンツの場所(ex.練習番号7の前)、最終音のひとつ前の音を
しっかり、そして最後の音へとむかって。
リガトゥーラの特にペスの形の時(2音上行)下から上へエネルギーを感じて。ネウマの動きを意識すること。


B:練習番号1~2の間の3音のリガトゥーラをしっかり意識して、一つの流れでのびる感じ(ビヨ~ン)。2つ目のleisonのところの4度のジャンプを事前にしっかり意識して準備しておく。
ミニマ2つからブレビスなどへいく形、短→長へのエネルギーを感じて。
Christe練習番号7のところ、steの位置リガトゥーラの2つ目の音に入れること。
全体に倍音が出る音を歌うこと。特に長い音のびる音で響きが止まったり中に入ったりしないように。(eは開かない)
音の変わり目はとても重要、流れやエネルギーを感じ、表現できるように。


T:定旋律、元のグレゴリオ聖歌の流れを忘れないように。引き伸ばされているところ、特にコロルの部分などは細かく感じておくことが重要。
他のパートと違うテキスト、それが分かるように。骨になること。



以上のようなことを意識しつつ、全てのパートを丁寧に見たあと、あわせました。
その後、第2Kyrieを歌詞をつけて1回ずつさらい、全員であわせてみました。

こういう音楽は、何か1つあやふやなところがあると崩れて行方不明になり、白くなってしまいます。
だからといって、指揮者で合わせるのではなく、各自がお互いの音を聴き反応していくことが重要です。
そのために、自分のパートだけでなく全てのパートをしっかり聴き、覚えて、動きに反応できるようになりましょう。
細かな部分での模倣などもしっかりお互いに感じ合うこと、きっかけを与えあうこと、倍音豊かな声で、お互いの音程関係に耳を傾けられるように。
最初に書いたように、流れと旋法を感じて、それを表現できることが目標です。口で言うほど簡単なことではありませんので、各自自分で出来ることはしっかり予習・復習をして講座に臨みましょう。

次回とその次の2回はアシスタント講座です。Kyrieの復習とできればGloriaへと進みたいと思いますが、曲を進むことより上に書いたような音楽を互いに共有できるようになることに重きをおいていきたいと思います。

(N.Y.)
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by fonsfloris-k | 2015-07-04 15:45 | 講座レポート