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9月26日 グレゴリオ聖歌演奏(東京)
出席:10名

第1夜課のアンティフォナと第2・第3夜課の5番目~8番目のレスポンソリウムを練習した。
第3夜課の福音書(ヨハネ第1章)の朗読に続いて聖アウグスティヌスの説教の一部が唱えられ、会衆の応答として「神よ、あなたをたたえます」
(Te Deum laudamus)が歌われる。(Liber Usualis, p. 391~392参照)
そして、ルカの福音書に対する応答として、7番目と8番目のレスポンソリウムが歌われる。

7番目のレスポンソリウム「ああなんと幸せ、おとめマリアの御胎」(Beata viscera Mariae virginis)は、聖母ミサの聖体拝領唱 Beata Deiを想起させる。レスポンソリウムのヴェルスス「聖別されたこの日」(Dies sanctificatus)は、日中のミサのアレルヤ唱に呼応している。

「みんないらっしゃい」(Venite)という呼びかけは、アンティフォナの歌詞でもある朝課の主題を呼び覚ます。「ああなんと幸い、この乳房」(Beata ubera)の箇所は、「ああなんと幸い、この御胎」(Beata viscera)の旋律を繰り返すものであり、マリア様のuberaとvisceraとの深い関係性を暗示する。

8番目のレスポンソリウム「言は肉となった」(Verbum caro factum est)は、クリスマス・キャロルや多様なグレゴリオ聖歌の旋律で歌われてきたが、どのヴァージョンがより古いのか、定かではない。また、写本によって歌詞が違ったり一部が省略されたりするところもある。

本番12月25日における「グレゴリオ聖歌演奏法」クラス担当の曲は、5番目と6番目のレスポンソリウムの予定。

(E.D.T)
by fonsfloris-k | 2012-09-26 19:00 | 講座レポート
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