7・ゴシックポリフォニー(236頁より258頁23行まで。)
本章ではゴシック時代のパリの興隆に伴う音楽的興隆、その最大の遺産たる
パリのポリフォ二ー~オルガヌム~について語られている。
その経緯と実像は当時のいささか破天荒な宗教的風習、「愚者のミサ」に
対するオド司教の批判文によって図らずも明らかにされている。
またその中では晩課にレスポンソリウムを唱えていた事など今日では失われた
風習を伺わせる記述もあり興味深い。
記述の後半では、オルガヌム大全の概要に加え、フスマンによる旧来の定説に
対する批判が詳細に記述されているが、時間の都合で省略された。
(Y.I.)