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9月21日 オルガヌムを歌う(東京)
発声について
ハミング、リラックスして声を出す、リラックスとはだらっとするの
とは違う。
自然ないい姿勢をとり、声が上から骨盤底(座っている場合)まで、
よどみなく通るように。鼻腔に響かせてから体の骨に響いてマッサージ
しているようなイメージ。

発音について
舌を前に、口をあけすぎないように
最初の発音でぶつけない(押さない)。

ウインチェスタートロープス集のアレルヤ
最初の音を出す時にぶつけない(押さない)、湧いて出てくるように、
ティシュを引っ張り出すように。
音が下りたところで大きくしない。
(実際には鳴っていなくても)ベース・骨になっている音を感じながら
フレーズの歌い回しを柔らかく。
ミを高くとる。
VPとVOがぶつかる場所では、お互いが分かって、うまくすり抜ける。
平行に4度で移動する部分はバランスが難しいので、お互いよく聴いて、
きちんと音程をとる。

VPとVOが4度5度で響いているのが、ウインチェスタートロープス集の特徴


発表会のテーマはマリア様のお清めの祝日なので、
それにちなんだAd organum faciendumの奉献の祝日のアレルヤを歌うことに決定。

Ad organum faciendum
理論書。元々の楽譜はアルファベット表記の文字譜。
VOパートがVPの上になり、VOがより広がりのある音域で展開。
1度、8度、4度、5度、が重要な音程だが、2つのラインがフレーズの中で、
時に反進行や交差をして動く。
フレーズの始まりは1度、8度、または4度、5度。
フレーズの終わりは1度、8度または5度。

アレルヤ唱について
同じメロディーに違う言葉を付けたものがたくさんある。
その中の一つ、Senex puerum portabat-が2月2日主の奉献の祝日のアレルヤ唱
 
奉献の祝日のアレルヤ
大まかな意味は、「老人(シメオン)は幼子を運ぶ(腕に抱き上げる)けれども
(一方)、幼子は老人を導く」

楽譜の見方
単旋律の部分、最初の段と最後の段は全員で歌う。
V(ベルスス、先唱者)の部分、VOとVPに分かれている部分は少数精鋭の人達が
歌った。というのが元の歌い方。

旋法は、終音(フィナーリス)がレ、曲の雰囲気を決める重要な音がラ(ドミナント)
→第一旋法 レ~ラの5度は教会旋法の基本、レ~ラを感じながら歌う。

歌い方
ネウマのかたまりをなめらかに歌う。
音と音の間を切らずに滑らかにつなぐ。

2段目最初のセはぶつけないように発音、ティシュを引くように丁寧に出し、
すぐに響かせて次につなぐ。

V0は旋律的ではなく、VPに乗せた時に面白味があり(VPに完全に依存している)、
それぞれの音程関係を考えながら歌う。
最初は1度、次4度、5度、8度・・・(宿題→縦の音程関係をすべてチェック
しておく)
4度の場合は上の音を強く下は上をよく聴くこと。5度の場合は下の音に上が
乗るように歌うときれいに響く。
これらの関係を考えて音を出さないと、綺麗なハーモニーにつながらない。

ゆっくり一つずつ音程関係を確かめながら歌った。

目標は、皆が何がおこっているか分かり、支え合いながら合わせていけるように
なること。
先生の歌い方を真似しながら歌い回し方を練習。

(MS)
by fonsfloris-k | 2013-09-21 18:00 | 講座レポート
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